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「あの人はこうで、この人はこうで」鑑定

わたしが髪を切りに行く場所は、パキスタン人の男の子が経営する、うちから車で10分程のとこにある小さなヘアサロン。彼は自称ヘアースタイリストとして大会などにも熱心に参加する感じのいい青年だ。わたしの髪質は英国人と違って中東系と似ており、つまり硬くて多いアジア特有の髪質なので、彼の「髪をすく」技術を見つけられて満足している。

彼は接客中気を使ってよく喋ってくれる。わたしが店のドアを開けた瞬間から閉じて去るまで、ノンストップトーク。あんなに喋り続けるなら、帰宅後そうとう疲れるんじゃないかしら、と思っていた。

先週訪れた時、何の話からその話題になったのかもう覚えていないが、「店が終わると喋り続けてぐったり疲れるので、誰とも会いたくない」と彼がいう。「そうじゃないかなと思ったのよ」とわたしは笑った。「ここに来る客はみな自分のことばかり喋りたがるし、沈黙を嫌うので僕はいつもその沈黙を埋めなっきゃいけないのさ。疲れるよ」という。

「わたしにはそんなに話さなくてもいいのよ」と言ったが、どうしても、客に沈黙のきまずい時間を与えたくないという。

今回はイスラム教のラマダン(太陽が昇っている間は、飲食を絶つ)宗教的行事が始まったばかりで、彼はその日8時間以上飲み食いしていない為か、少し疲れ気味の様子に見えた。それでも一生懸命喋ってくれていた。にもかかわらず「きっと本人が沈黙を恐れているのでは」などとわたしは思っていた。

沈黙編

英国人は天気の話をカギに会話を始める事が多いので、わたしも大体そこからスタートする。人にも寄るけれども、出だしのスモールトークが終わればわたしはマッサージ施術中、殆ど喋らない。相手が話したいムードならそれに合わせるが、わたしから世間話をする事はまず無い。もし、当人がぺちゃぺちゃ喋るようなら、わたしのマッサージがそれ程効いていないなと解釈する。

二週間に一度施術するある男性は無口な方だが、ある日彼の無口さが非常に気になった。「普段に比べてちょっと気持ちがダウンしているのかな」と少し見受けた。かれこれ13年も知っている方なので、後で「大丈夫ですか。今日ちょっと気になりました」とテキストを送ろうかと思いが過ったが「まぁ何か機嫌でも悪かったんだろう」と思い直し、連絡とるのは止めた。

ACIM/奇跡講座の中で、こう説くところがある。下記はわたしの口語での訳になる。

"あなたのマインドの中にある、何が真実であるとか、何が正しくて間違っているとか、価値があるとか無いとか、恥だと思っている事とか、すべてのことを空っぽにしてしまいなさい"

"たった一つでも過去に教わった事、何処かで教わった何かの信念をも持ってきてはならない"

"この「世界」というのも忘れてしまい、この「コース」をも忘れてしまっていい、両手を完全に空っぽにして「光なる神」のもとへ赴きなさい"(注1)

放っておけ

つまるところ、誰がおしゃべりであろうが無かろうが、その裏側に潜む真相を探ろうとする「なんちゃって精神鑑定師」のわたしのマインドに注目すべきなのだ、と改めて思った。世の中には様々な「ああいう人はこうで、こういう人はこうで」鑑定が蔓延していて、ついそれをあたかも「知恵」として取得してしまいがちだ。勘違いにも甚だしい。第一、人の心の中なんて外見から判断出来るわけがない。たとえ、自分が120%そうだと確信していても、間違っていた経験がわたしには結構ある。

考えてみれば、自分の「知識の荷」をあっさり下してしまう事の方がずっと楽ではなかろうか、と思ったこの頃。放って置く優しさとは、他人に対して使われそうだが、「自分の中で湧き上がる信念を放っておく、自分への優しさ」とでも言い換えられるのではないか。

その優しさが同時に他人にも、水の表面で起きる波のようにきっと伝わっていくのではなかろうか。

気づかせてくれた周りの人々へ、また真の赦しレッスンを与えてくれて感謝。ありがとう。

注1:

Empty your mind of everything it thinks is either true or false, or good or bad, of every thought it judges worthy, and all the idea of which it is shamed. Hold on to nothing. Do not bring with you one thought the past has taught, nor one belief you ever leaned before from anything.
Forget this world, forget this course, and come with wholly empty hands unto your God.

ACIM L189.7


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