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雑巾がけを見て、かっこいいと思った話

子どもたちの雑巾がけを見ていて、
ふと「かっこいいな」と思いました。

一列に並んで、雑巾を構えて、
「よーい、どん」で一斉に拭き始める。

たかが雑巾がけ。
でも見ていると、ちょっと胸が熱くなるんです。


あゆみの森では、毎日雑巾がけをしています。

2歳から5歳まで、みんなやります。

面白いのは、子どもたちのモチベーションが
一人ひとり全然違うこと。

かっこよくやりたい子がいます。
隣の子より速く走りたい子がいます。
床をピカピカにしたい子がいます。
ただ友達と一緒にやりたいだけの子もいます。

競争じゃないんです。
でも誰も手を抜かない。

それぞれの理由で、全員が夢中になっている。
その姿がかっこいいんだと思います。


実は雑巾がけって、
見た目以上にすごい運動なんです。

四つ這いで腕に体重をかけながら進むので、
腕の力、体幹、バランス感覚が同時に鍛えられます。

最近「転んだ時に手が出ない子が増えている」
という話を聞くことがあります。

腕で体を支える経験が少ないと、
とっさの時に顔や頭から地面にぶつかってしまう。

雑巾がけをしている子は、
毎日腕で体を支える練習をしているようなもの。
転んでも、ちゃんと手が出ます。

でも子どもたちにそんな話をしても
きっとピンとこないでしょう。笑

彼らにとっては「運動」じゃなくて、
ただ楽しい時間なんだと思います。

それでいいんです。
むしろそれがいい。


道具も器具もいらない。
特別なプログラムもいらない。
雑巾が1枚あればいい。

僕は神戸から屋久島に来て11年になりますが、
こういうシンプルなことの中に、
大事なものが詰まっているなと感じることが増えました。

都会にいた頃は、
子どもに何かを「させなきゃ」と思っていた気がします。

習い事、教材、プログラム。
何かを与えないと不安だった。

でもこの島に来て、
雑巾1枚で夢中になっている子どもたちを見ていると、
本当に必要なものってそんなに多くないんだなと思います。

今日も床がピカピカになりました。
そして子どもたちの体も、少し強くなった。

そう思うと、雑巾がけの時間が
なんだかとても贅沢に感じます。


あゆみの森こども園
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