花草子【エッセイ】
( はじめに )
草木花に思うこと、
感じたこと、
実際にあったことを交えて
エッセイで綴ります。

ブーゲンビレアを見ると、思い出す言葉があります。
「ブーゲンビル島」
花の名前が似ているけれど、パプアニューギニア・ブーゲンビル自治州の島とは関連がないと言います。
太平洋戦争時期にアメリカ軍と日本軍が戦った場所でもある島で、連合艦隊山本五十六司令長官がアメリカ機に追撃されたとされている場所。
似た響きでありながら、ブーゲンビレアと関連がないとは不思議な感じです。
なぜ、ブーゲンビルを思い出すのかと言うと、もう、20年くらい前の話になります。私は2000年にホームヘルパー養成研修2級の資格を取得しました。その後は仕事としてではなく、ご縁があり東京の社会福祉法人・認知症対応型通所介護(デイサービス)のボランティアを2006年~2012年の間に経験しました。デイサービスの利用者の女性との会話の中でブーゲンビルの名前が出てきました。
その女性(仮にエイコさんとします)聞かせてくれたことは―
エイコさんのご実家は商売をしていて、家族も忙しかったそうです。
叔父さん(もしくは伯父)が明るい人で、エイコさんを可愛がってくれたとか。
叔父さんが自転車の乗り方を教えてくれたことが嬉しかったそうです。でも、親や他の大人は「女の子が自転車など乗るな」と反対してたらしい。
エイコさんは頑張って自転車を乗りこなせるようになった。
そして、戦争が起きて叔父さんは兵隊として出征していきました。
戦死した場所がブーゲンビルだったと言います。
戦後、エイコさんは商売を手伝い、自転車に乗って配達に行ったりできたのも、叔父さんが乗り方を教えてくれたからですね。
自転車に乗れたから、戦後の生活の助けになったのだと思うと、亡くなった叔父さんが大切なことを残してくれたのかもしれません。
認知症になっても、そのことは記憶の中に残っていて、何度も思い出しては話をするようです。
ブーゲンビル島とブーゲンビレア。
似たような名前と響きでありながら、関連はないとはいえ、なぜか私の心の中に残っているのはエイコさんの話を聞いたからなのかもしれません。
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なぜ、ホームヘルパー養成研修2級の資格取得したか。
独身時代に実家で同居していた祖父が認知症(そのころは老人性痴ほう症と言ってました)になり1986年に他界。のちに祖母が自宅で転倒し、大腿骨骨折し寝たきりの状態になり、1997年に他界するまで在宅介護をしたことが心に残っていたからです。
当時は今のように介護保険制度はなくて、ホームヘルパーもいない時代でしたので、家族で介護をするのが当たり前でした。
介護の知識のないまま、祖母の介護に関わっていたのです。
1996年に結婚した時には介護保険のことや介護ヘルパー資格のことが出ていたので、先々を考えて取得しました。
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ヘルパー2級の資格を得たことで、高齢者介護に対する知識と心構えを学んだので、ご縁があってボランティアをすることができました。
エイコさんの他にも、思い出の多い高齢者もいますが、今回は花に因んだ話なので、ここでは書きません。

【 アナベル 】
公園の花壇
桜が終わるとバトンタッチするように
花の主役が変わっていく
5月に入ると
それまでは息をひそめていた
アジサイの葉がぐんぐん成長していく
青々とした葉が広がり始め
月の半ばくらいから花を付けていく
その形によってアジサイの種類がわかってくる
色とりどりのアジサイの中で
手毬のような形の真っ白なアジサイを見つけた
あまりにもきれいなので写真に撮ってきた
調べてみるとアナベルと言う名だと知る
アナベル アナベル アナベル
なんて可愛らしい響きだろう
子どものころに夢中になって見た
世界名作劇場のアニメに出てくる
主人公のような名前
SNSに写真とともに言葉を綴る
「淡く白い装飾花がウエディングドレスのようで、
ほんわかと優しい感じが、名前と合っているように思えました」
「アナベル、大好きです。清楚で美しいですよね」
と返信がくる
本当にその言葉が似合います
清楚という表現が
似合う花は他にないのでは?
そう思わせるアジサイです

【 バラ~オスカル・フランソワ~ 】
数あるバラ園バラの名所がありますが
小さな町立の公園にも手入れされてる花壇があります
隣町の公園もそのひとつ
5月からバラの花が咲き始め
育っていくのを見に行くのが楽しみになっていた
ぽつぽつと咲き出とバラの香りが漂う
蔓バラのようなものや
木のようなもの
花びらが八重だったりするもの
小さな公園にも
こんなに種類があるとは
じっくり見なければわからなかった
その中で見つけたのは
オスカル・フランソワ
フェルゼン伯爵
王妃アントワネット
アンドレ・グランデイエ
若き日に心をときめかせて
夢中で読んだ漫画
『ベルサイユのばら』
主要人物の名を冠した
バラがあることを
初めて知った
やはり1番惹かれたのは
オスカル・フランソワです
しっとりとした白バラ
大きめの花ですが
派手さは感じず
品のある姿でした
6月半ばを過ぎると
バラたちは姿を消し始め
来年に備えるのですね
約1m近く離れた所でも
バラの香りを感じる
その香りは体に沁み入る

【 ハゴロモジャスミン 】
ハゴロモジャスミンは
小さな白い花がたくさん集まっている
その姿と香りのギャップが大きいと思う
周辺の漂う
強い芳香に
むせてしまいそうになる
なぜハゴロモジャスミンというのか
一説には天女の羽衣をイメージしているとか
なんとなく納得です

【 モッコウバラ 】
淡い日差しの中で
マンションの周りのフェンスが
ぽっとランプの灯りのよう
巻き付いた枝から
幾つもの黄色い花が咲いていて
柔らかな光を蓄えているような
モッコウバラの花が満開
愛らしい姿をして
見ているだけて笑顔になる
誰かが言ってた
「連続テレビ小説の、天真爛漫な主人公(ヒロイン)のような」
そうか
ぱぁっと満面の笑みをたたえる
ヒロインの姿と重なるのかも
素敵な表現に感謝です
それからはモッコウバラを見ると
ヒロインと思うようになりました

【 サクラ~ヨコハマヒザクラ~ 】
川沿いの遊歩道に
桜の木が植えてあり
春の道を華やかに彩る
ソメイヨシノは淡いピンクと白の
ヨコハマヒザクラは濃いピンクの色を
鮮やかに見せてくれる
青空にひときわ目を惹くのがヨコハマヒザクラ
チアガールのポンポンのように形を作り
可愛らしい姿に見入ってしまう
ヨコハマヒザクラには
スズメもヒヨドリにも大人気で
集まって来ては花の蜜を吸っていた
人間は花を愛でるけれど
鳥たちは蜜を吸い
受粉させているのだなぁ……

【 スモークツリー 】
いつの頃からか気になってた
近所のお宅の庭で見かける
ポヤポヤした木
羽毛のハタキのような花
最初は何の木かわからなかったので
「モコモコの木」と呼んでいた
写真を撮り調べてみると
「スモークツリー」ということがわかった
確かに煙のようなふわふわ感がある
近づいてみると線香花火の
火花が散る感じにも見える
細かい線の塊だった
雨の日には細かい線の中に
雫が溜まっていて
雨上がりの日差しの中で輝いて見えた
住宅街の角を曲がると
スモークツリーの家が見える
その不思議な形に見惚れてしまう
(終わりに)
今まで植物を見るのが好きでした。
NHK 朝の連続テレビ小説【らんまん】を見てから、さらに植物に対する感覚が変わり、知らない草花の名前を知りたいと思うようになりました。
そして、道端や庭、公園にある草木花を観察するようになってました。
スマートフォンで写真を撮り、あとで調べることが楽しくて。
地元を散策するたびに、季節の移ろいを感じるようになりました。
しばらくは草花と木にハマりそうです。
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