Vol.05 【土地探し戦略②】都内勤務の私が、あえて「あのエリア」を選んだ理由。そして「10年特例」との闘い。
「土地が高くて、これではどこにも手が出せない……」
「予算内で良い土地は、全部『誰か』しか買えない土地だ……」
不動産検索サイトを毎日見ながら、良い土地がないかとスマホをスクロールし続ける日々。
「この土地、良さそう……あ、10年特例か」
「この土地、安い……あ、調整区域で建てられないのか」
画面を閉じてはため息をつく。そんな経験をしていませんか? 私は、毎晩それを繰り返していました。
こんにちは、ビーヅクリです。
前回の記事で、「土地探しは人の流れではなく、国のインフラ投資先を追うべき」という戦略をお伝えしました。
今回は、その理論に基づき、私が最終的に「どこのエリア」を選んだのか。 そして、そこで立ちはだかった「理不尽な壁」をどうやって突破したのか。
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■私が目をつけた「ある場所」
まず、私が選んだエリアについてお話しします。 ですが、まだ場所の名前は言いません。
なぜなら、名前を聞く前に「なぜそこを選んだのか」という戦略を知ってほしいからです。 私がその場所に決めた理由は、大きく3つあります。
理由1:国家プロジェクト級の「インフラ革命」
その場所は、国が巨額の予算を投じてインフラを整備しているエリアです。 2025年2月、ある鉄道路線の延伸計画が正式決定されました。さらに将来的には東京駅への直結構想もあり、実現すれば都心へのアクセスが劇的に短縮されます。実際のリンク先は後述しますね。
まさにそこは「30年後も資産価値が下がらない(あわよくば上がる)」 そう確信できる場所でした。
理由2:「知」と「緑」の融合
そこは、国策として作られた美しい街並みと、国内有数の教育機関が集まるエリアです。 それでいて少し足を伸ばせば、日本百名山の一つを望む豊かな自然があります。
私が建てたい「BESSのログハウス」が、これほど似合う場所は他に関東圏で見当たりませんでした。
理由3:エンジニア視点の「災害リスク」
私は仕事柄、リスク管理にはうるさい人間です。過去に大病を患った経験もあり、「万が一」を常に考えてしまいます。 その場所は内陸の台地であり、津波のリスクが物理的にゼロ。地盤の強固さも含め、家族を守る防災拠点として最適だと判断しました。 東日本大震災を経験した世代として、この条件は譲れませんでした。
……勘の鋭い方は、もうお分かりかもしれませんね。
そう、私が選んだのは、 茨城県の「つくばエリア」です。
TX延伸計画についてはこちらを参考にしてください。
(参考:茨城県 TX県内延伸計画について)
私が目をつけたインフラ投資先はここにあります。
「ここしかない。ここに骨を埋める覚悟で拠点を構えよう」
見つけた瞬間、そう決意した私でしたが、現実はそう甘くはありませんでした。
■立ちはだかる「10年特例」の壁
つくばは人気です。 駅周辺のきれいに整備された「市街化区域」は、都内勤務のサラリーマンには厳しい価格まで高騰していました。
「ならば、少し駅から離れた場所を……」 そう考えて安くて広い土地を探すと、今度は「市街化調整区域」という区分になります。
ここで最大の壁にぶつかりました。 「10年特例」です。
これは簡単に言うと、「その地域に10年以上住んでいる人(または親族)しか家を建てちゃダメ」という、地元住民保護のためのルールです。
なぜこんなルールがあるのか? それは、無秩序な開発を防ぎ、地域のコミュニティを守るためです。 もちろん、その趣旨は理解できます。
でも、よそ者の私には、どんなに気に入った土地でも購入する権利すらありません。
「なんとか、方法はないのか……」
「高い土地を買うしかないのか……」
「つくばは諦めるしかないのか……」
諦めかけたその時、不動産サイトの備考欄に、ある「抜け道」を見つけました。
■見つけた「攻略法」
詳しく調べていくうちに、わかったことがあります。 市街化調整区域であっても、以下の条件が揃えばチャンスがあるのです。
「登記上の地目が『宅地』(かつて家が建っていた場所など)であれば、『開発許可申請』を通すことで、10年居住要件なしで建築できる可能性がある」
これだ! 私は以下の3つの条件に絞って、徹底的に土地を探しました。
駅徒歩圏内(20分以内)
市街化調整区域(価格が安い)
地目が「宅地」であること
BESSに土地探しを依頼しつつ、自分でも毎日検索サイトをチェック。 そしてついに、条件に合致する「運命の土地」を見つけました!
「よし、これで決まりだ!」 そう安心したのも束の間、次に待っていたのは「手続き」の壁でした。
■「えっ、高すぎない?」BESSからの見積もり
土地の購入契約後、BESSの担当者さんから、家を建てるための行政手続き(開発許可申請など)の見積もりが提示されました。
「……高い。」
具体的な金額は伏せますが、申請業務代行費用として、数十万円単位の費用が計上されていたのです。 どうやら行政書士に頼むのではなく、BESSの担当者さんが申請業務を行ってくれるようなのですが、それにしても土地代や建物代で予算がカツカツの私には、痛すぎる出費です。
そこで、担当者さんが申し訳なさそうに、でも少し期待を込めてこう言いました。
「これ、もしよろしければ、ビーヅクリさんご自身でやってみませんか? 結構大変ですけど……」
その言葉に、私はハッとしました。 「え、自分でやっていいの?」
■エンジニアの意地!申請DIYの全貌
もちろん、私は法律の専門家ではありません。 でも、本業のプラントエンジニアの仕事を思い出してみてください。
工場やプラントを設計する際、建築確認申請、工作物申請、労基関係書類、特定施設の届出など……膨大な仕様書を読み解き、図面を確認し、お役所の承認をもらう。
「これ、仕事でやってることと同じじゃん」
そう気づいた私は、「やります!」と即答。 自分で茨城県や市の条例を読み込み、必要書類を作成し、市役所の窓口へ通うことにしました。
私が行ったのは、正確には「都市計画法第43条開発許可申請」と呼ばれるものです。 具体的には、以下のようなステップを踏みました。
①市役所への突撃(スタンプラリー開始)
都市計画課へ行き、事前協議を申し込みます。
「各課を回って了承を得てきてください」と言われ、建設課や水道課などを回るスタンプラリーが始まります。
「えっ、施主本人が来たんですか?」と驚かれました(笑)。
②書類作成という「根性と時間」の戦い
申請書、理由書、公図、求積図……必要な書類は山積みです。
図面関係はBESSが用意してくれましたが、それ以外は自力です。
分からないことは調べ、役所の人に聞きまくりました。
③提出、そして許可へ
提出から質疑応答を含めて約3週間。無事に許可が降りました。
結論から言うと、めちゃくちゃ面倒でしたが、 私は(エンジニアとしてのスキルを活かして)なんとかできました。
これで数十万円が浮いたと思えば、時給換算しても悪くありません。
※ただし、重要な注意事項があります。
この申請は、自治体や土地の状況によって難易度が大きく異なります。 もし「自分でやってみたい」と思った方は、必ず該当自治体の窓口で確認してください。
また、少しでも不安があるなら、ハウスメーカーや行政書士などの専門家に依頼することを強くお勧めします。 この記事の内容を実践して生じた損害について、私は責任を負いかねますので、ご了承ください。
何より、これから住む街のルールを深く知ることができました。 市役所の方とも顔見知りになれたことは、大きな財産です。
こうして、 「人気のつくばエリア」×「安い調整区域」×「申請DIYでコストダウン」 という戦略で、私は理想のログハウス用地を手に入れました。
「条件が良い土地がない」と嘆く前に、少し視点を変えて「面倒くさいこと」に挑戦してみる。 それが、理想の暮らしへの近道かもしれません。むしろその方が、長期的にみて愛着の沸く家づくりができるかもしれません。
……さて、無事に土地を手に入れ、申請もクリアした私ですが。 実は、この土地には「もう一つ、とんでもない落とし穴」があったのです。
土地の契約時には気づかなかった、その土地特有の形状が生んだ「まさかの追加出費」。 これを読んでいる皆さんには、絶対に同じ失敗をしてほしくありません。
次回、「土地購入の盲点!〇〇万円が消えた日」(仮)についてお話しします。
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みなさまに価値ある情報提供ができるように全力で頑張ります!
そして、 「つくばで土地探し中です!」 「私も同じ壁にぶつかっています」 という方がいたら、ぜひコメント欄で教えてください。できる範囲でお答えします。
次回は、土地購入後に起きた「まさかの追加出費」について。 これを知らないと、あなたも同じ失敗をするかもしれません。
どうぞお楽しみに!

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