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共通テスト

共通テストという名の苦行

1月ももう終わりますが、1月って、受験生の皆さんにはそりゃあもう人生の大きな分岐点。
ワタクシ、毎年共通テストの会場になるところでセコセコ働いているんですが、当日は「応援」と称した招集がかかります。
応援とか「私のチカラが必要なのね!わかった、任せろ!」と、普段以上のヤル気を出させるような言葉で目眩しされてるけど、要は招集令状。入営する日時も部署も書いてある。
徴兵なら一回(ただし無期)なのに、毎年。
12時間労働確定。
赤紙を握りしめて入営した部隊は、クッソ寒い廊下で試験が始まるのを待ち、試験が終わるのを待つ仕事。
待つのが仕事で、スマホ禁止、読書や居眠り厳禁。
できることは、呼吸と妄想くらい。強制デジタルデトックス。
受験生だけでなく、職員も精神面をゴリゴリ削られる、それが共通テスト。

共通テスト当日

早朝から入隊式を経て配属。
今年は試験会場を間違えて泣きながら駅まで走る子とか、
試験日を間違えて膝から崩れ落ちる子とかいるかなぁ。
そういうドラマがあると、休日をフイにしても報われるもんだと勝手に妄想。その受験生の気持ちに寄り添ってあげたい。
たとえそれが現実逃避だとしても、それに縋りたい。
だって私の配属、エレベーターなしの4階角部屋北向きの試験室。
賃貸物件だったら陽当りの悪さを理由に敬遠するレベル。
の、前の廊下。
めっちゃ寒い。
ので、一人ひとりにストーブ配置。旧時代の反射式灯油ストーブ。
周りの人たちが「これ、おばあちゃん家で見たことあるー!」とはしゃいでる。
おばあちゃん子たちはストーブの点火方法なんてもちろん知らないので、
タッチパネルよろしく点火ボタンにそっと指を添わすが、激動の昭和を駆け抜けたストーブは、そんな繊細なタッチではびくともしない。
背面の電池切れ対策にライターを懐に忍ばせ、点火してまわる。
ひとしきり、ひとりキャンドルサービスを終えて持ち場に着く。誰のお披露目だったのか。

持ち場と、急拵えの試験本部との連絡は、令和の時代でも紙媒体。
まぁね、通信に障害が起きたら明日のニュースだもんね。最終的にはアナログ回帰よね。
けどさ、紙を毎時間4階から1階まで届けて戻る、これを10往復くらいするんだよね。なにこの苦行。修験者か。

苦行が終わって。

1日が終わって数えてみたら、16往復。片道66段あったから、2,000段はゆうに越え、日本三大階段に新たに食い込むレベル。
帰り道、産まれたての仔鹿のような脚で自転車で帰宅。
踏み込む力がなさすぎて、自転車が進まない。自分では進んでいるつもりだったが、おばあちゃんがヨレヨレと蛇行運転する自転車に追い越された。
この招集、アトラクションみたいに年齢制限つけてくれないかな。心臓疾患のある方、高血圧の方、50歳以上の方はご遠慮ください、とか。
でないとそろそろ殉職しそう。

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