プログラミングスクールは無駄なのか?
自分で興味関心をもって調べられる人なら、ネット上の無料教材で十分だと思いますね。
けど「自分を追い込む環境」が欲しい人は、環境を買うためにスクールに行くのはアリだと思います。
以上。
タイトルに対する個人的な意見はこの2行に詰まっていますが、これだけで終わると短すぎますので以下解説しますね。
プログラミングスクールが無駄と言われる背景
私自身、大企業のシステム開発部署でプロジェクトマネージャーの立場を担っていましたが、プログラミングスクールあがりのエンジニアが全く現場の役に立てていない状況をたくさん目の当たりにしました。
一時期はフリーランスエンジニアの調達が盛り上がっていたようですが、現代では少くない企業が「フリーランスエンジニアを使って痛い目を見た」という失敗を抱えているため、逆にフリーランスエンジニアを避ける傾向があります。
では、現代のプログラミングスクールは価値がないのでしょうか?
そんなことはありません。IT投資が増加し続ける現代社会では、問題解決のためにエンジニアスキルは不可欠です。
ただし、スクールの成果は「通うだけ」では得られません。学ぶ姿勢と取り組み方によって、成功と失敗が『2極化』することを理解しておく必要があります。
この現実を知らずに、ただ漠然とプログラミングスクールに通っても、結局「お金と時間の無駄だった」という後悔だけが残ってしまうのです。
未経験が短期間でプロになれるほど甘くないよ
まず大前提、100時間程度の勉強をしたところで「エンジニア」としては使い物になりません。誰かリーダーや先輩の指導のもとで手伝ってもらうくらいのものでしょうか。会社からすればまだまだ育成対象なので、正直なところコストでしかありません。
もちろん、学習時点で有しているスキルによっても違ってくる部分ですけどね。
ほか、「未経験歓迎!基礎から育成してあなたもSE(システムエンジニア)に!」というフレーズは新卒の就職活動の場面ではよく目にしますよね。確かに新卒で就職した後に会社でIT基礎の研修をしてくれますが、1ヶ月から、せいせい3ヶ月程度の範囲に収束します。
ド素人が3ヶ月で、システム開発の現場で役に立つ人材になるわけないですよ。
その一方、研修を終えた後にもコツコツと自己学習を頑張り続けられる人は、その後活躍できる人材に成長していきます。しかしこの行動ができる人は少数派です。
スクールでの学習は基礎をまとめてインプットするのに効果的
プログラミングって覚えなくちゃいけないことが非常に多いんです。業界未経験者にとっては尚の事です。
開発言語がいろいろあって、その言語はそれぞれどういう特徴を持っているのか、どういう場面で使われるのか。目的によって様々な技術があるので『これだけを学んでおけば大丈夫』というのはない。しかし何かを選ばないことには学習は始まらない。とりあえずは Python とか Typescript あたりが無難かな・・・(私は Ruby ・ Rails が好きだけど)
とにかく、最初は1つの言語をある程度使いこなせるように追求するのがお勧め。表面的にしか理解しないまま別の言語に手を出すのは学習の質が落ちるので全く推奨できません。
次に、開発言語が決まったらそれに応じた開発環境を整備する必要がある。環境をセットアップするために新しい横文字に大量に出会うことになるでしょう。
新たに出会った単語が言語特有のものなのか業界全般の常識なのか・・・・書き出すときりがないですね。
このわけわからん状態を、ある程度の共通的な認識で会話ができるようになるまで底上げをしてくれるのが、スクールのよいところです。
例えるなら、「数字」を知らないのに、四則演算ができないじゃないですか。そして四則演算ができなければ因数分解もできないですよね。こんな感じで、基礎を順序立ててまとめてインプットする場として、スクールは効果的だと思います。
ただ、2025年現在ならChatGPTなり生成AIを使うことで調べる手間は大きく削減されました。ググる力を含めて自己解決能力が高い人であれば、スクールに行く必要はありません。
プログラミング学習の基本ステップ
私がプログラミングを学んだのは完全に独学で、Ruby on Rails のチュートリアルを100時間ほどやった後に、Rails を使って独自のWebサービス開発に1,000時間ほど費やしました。
このとき会社員だったので、仕事が終わってからスキマ時間でコツコツとやっていましたので、1年くらいはかかったように思います。
Ruby on Rails は、プログラミング言語 Ruby で開発されているWEBアプリケーション開発のためのフレームワーク(便利な機能集)です。2000年代から存在している有名なフレームワークで、Twitterの初期開発でも利用されていたくらい、一時期は世界中で人気でした。
2020年代となっては、その他プログラミングも盛り上がっているので相対的には人気は陰っていますが、今でも十分に現役で一定の人気を維持している優秀なフレームワークですね。
(今は一部有料っぽい?私が学習したときは全ての章が無料閲覧できていたので大変助かりました)
これら学習の結果、システム開発の全体像が頭でイメージできるようになり、仕事のキレ具合が格段によくなりました。大企業でのプロマネって、目の前にプログラミングを深く理解していない人が沢山いるので、プログラミングができるだけでかなり無双できます。時間を使って勉強しておいてよかったと心の底から思っています。
プログラミングスクールは無駄と指摘される理由
世間的にありがちな指摘に対しての私見です。
高い受講料金に対して見合った結果が得られない場合もあるから
昨今、5万円くらいのものもあるようですので決して高すぎるわけでもないとは思いますが、何十万ものスクールだと確かにそこまでの価値があるのか疑問ですよね。
善
良なるスクールで高い場合は、サポートが手厚いのかもしれません。
プログラミングスクールでメンター(相談相手)がいる環境になると「人件費」が発生してしまいますので、スクールの料金の多くは人件費に影響してくるのですよね。極論、テキスト教材と動画解説を一方的に見せるだけのスクールだったら原価は低く抑えられますので、その分だけ料金も安くつくでしょう。
思い出してください。あなたは「相談の仕方さえもわからない!たすけて!」という状況ですよね?
だったら、その最初の「相談できる環境」をケチってはいけません。そこでケチって何も得られなかった(成長できなかった)ことの方がよっぽどもったいない話です。
しっかり学べれば、数十万円の差はキャリアチェンジ後の1年間分の年収で簡単に回収できるでしょう。
数ヶ月かけてスクールで学んでも実務経験は積めないから
はい、これは事実です。
スクール卒業直後で活躍できると思ったら大間違いです。専門性はもとより、圧倒的にビジネススキル(IT関連でのコミュニケーション能力)が不足しているからです。
ですが、会話するための前提となる共通言語や知識を学ぶことがスクールの目的です。
自分が何を学ぶためにスクールを利用するのか、見失わないようにしましょう。
AIにプログラミングの仕事を奪われる未来がくるから
プログラミングの仕事がそう簡単にAIに奪われることはないでしょう。
確かに、AIを活用して生産性を高める方法を学ぶことは必須となっています。ChatGPTはもちろん、開発現場では GitHub Copilot による自動化が不可欠です。さらに、AIエディタのCursorや、Visual Studio Code の拡張機能である Cline + DeepSeek などを使った効率化も進んでいます。プログラミング環境は日々進化し続けているのです。
こうしたAIツールを使いこなせないエンジニアは、徐々に市場から淘汰されていくでしょう。
しかし重要なのは、AIはまだ人間の創造性や意図を完全に理解することができないという点です。
システム開発の現場には常にビジネス要件があり、人間同士のコミュニケーションが欠かせません。システム開発の知識を持った人間がプロジェクトに参加することで、ビジネスを成功に導くことができるのです。
つまり、「指示を待つだけで主体的なコミュニケーションができず、平凡なプログラミングスキルしか持たない人材」がAIに代替されるのであって、すべてのエンジニアが不要になるわけではありません。
「AIを使いこなせるエンジニア」の需要は今後も高まり続けるでしょう。そして、AIに適切な指示を出すためにも、プログラミングの基礎知識は非常に重要なのです。
まとめ
この記事では、プログラミングスクールは無駄なのか?との問いに対する私見を書きました。
自分を追い込んで学習する自身があるならば無料教材で十分。そうでなければ、さっさとスクールで学んでみよう。
これから学習することを悩んでいるかたの参考になれば嬉しいです。
ここまで読んでいただきありがとうございます!今後も、システムエンジニア、SES、プロダクト開発・・・など、ITに関する関心事や働き方について発信していきます。
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