見出し画像

【1秒の世界】冬季推薦図書(すべての歴史は現代史である)

mitographさん撮影

全ての歴史は、現代史と結びつけて解釈されるものだから、歴史に学ぶことで、今に活かすことができる。


■テキスト1:「教養としての「世界史」の読み方」本村凌二(著)

「歴史家は、いつの時代も客観的に史料を読んで、歴史の真実を見いだそうとはしているのですが、やはりその時代の抱えている問題や、歴史家自身の経験というものにその考察が引きずられてしまうものなのです。

歴史というものは、すべてそれが考察された時代背景や、考察者の経験などのフィルターを通らざるを得ない。

そういう意味で、私はすべての歴史は現代史だと考えています。」

「歴史に学ぶということは、過去を知り、その知識を今に活かすということですが、そのためには「今」起きていることと過去の歴史との類似に気づくことが必要です。」


▶西洋と東洋では民主主義の土壌が違う

「ローマでは皇帝ですら民衆にその姿を晒し、同時に民衆は皇帝の行動を注視しています。

そして、民衆は皇帝の態度が気に入らないと、平気で批判します。

皇帝は権力の維持に民衆の人気が必要なので、人気が落ちないように、常に民衆に姿を晒し、民衆が好むようなパフォーマンスをする必要がありました。」

「西洋では民衆の前に姿を見せることが為政者の権威につながり、逆に東洋では、民衆に姿を見せないことが権威になったのです。

実際に民衆の意見が採用されるかどうかは別にして、距離感を近くすることが民衆が為政者の行う政治に口を出していいという、ある意味、民主主義的な考え方を育んだのです。」


▶今の形の宗教では戦争は終わらない

著者は、宗教が誕生する過程の仮説として、ジュリアン・ジェインズを支持しています。

ジェインズは、人間の意識が、いつ誕生したのかを探る中で、古代ギリシアのホメロスの作品「イーリアス」に着目します。

「ホメロス イリアス 上」(岩波文庫)ホメロス(著)松平千秋(訳)

「ホメロス イリアス 下」(岩波文庫)ホメロス(著)松平千秋(訳)

①意識や精神の活動に当てはまる言葉がない

②登場する英雄には意思がなく神々の言葉によって行動している

このことから遠い昔、人間の心は、

①命令を下す「神」と呼ばれる部分

①それに従う「人間」と呼ばれる部分

に二分されたバイキャメラル・マインド(二分心)状態にあったのではないかという仮説を、著書

「神々の沈黙 意識の誕生と文明の興亡」ジュリアン・ジェインズ(著)柴田裕之(訳)

で披露しています。

▶参考図書

「宗教とその真理」(叡知の書棚)柳宗悦(著)若松英輔(監修, 解説)

古代人は、バイキャメラル・マインド(二分心)状態にあり、右脳に「神」が宿り、左脳である「人間」に語りかけるという仮説。

しかし、文字の出現により、二分心は、後退し意識が芽ばえていく。

その過程で、神々の声が聞こえなくなったことで、神託が必要になり、宗教が生まれる。

そして、一神教が多数派になったために、一神教は、唯一絶対神であるがゆえに、他の神の存在を許容できず、宗教対立に端を発した戦争に終りが見えない。

「戦争は勝っても負けても破壊しかもたらしません。

それなのに、もう二千年以上も戦争を繰り返しているということは、今のままの宗教では、人間は戦争をやめることはできないのではないでしょうか。」

「現在の状況は、紀元前一〇〇〇年頃に、人間が意識を持ったことから始まっているのですから、現状を打開するためには、もう一つ、人類が新たなステップに進むことが必要なのではないか。」


▶永遠に生きると思って学ぶ

一般人「どんなに学んでも、しょせん趣味だから、死んだら何も残らないよね。」

ガンジー「Live as if you were to die tomorrow. Learn as if you were to live forever.(明日死ぬと思って生きなさい。永遠に生きると思って学びなさい。)」


■テキスト2:「歴史とは何か」(岩波新書)E.H. カー(著)清水幾太郎(訳)

E.H.カーによると、イタリアの哲学者、ベネデット・クローチェが、

「すべての歴史は現代史である」

と宣言したのが原点のようです。

「すべて歴史的判断の基礎には実践的要求があるので、すべての歴史は『現代史』という性格を与えられる。

なぜなら、叙述される事件が遠く離れた時代のものに見えても、実は、その歴史は現在の要求および状況──その内部に事件がこだましているのである──について語っているのであるから。」(クローチェ・1941)

これに対して、イギリスの哲学者・歴史家であるロビン・ジョージ・コリングウッドの見解は、以下の通りです。

「歴史哲学は「過去そのもの」を取扱うものでもなければ、「過去そのものに関する歴史家の思想」を取扱うものでもなく、「相互関係における両者」を取扱うものである。

「ある歴史家が研究する過去は死んだ過去ではなくて、何らかの意味でなお現在に生きているところの過去である。」

しかし、過去は、歴史家がその背後に横たわる思想を理解することが出来るまでは、歴史家にとっては死んだもの、つまり、意味のないものです。

ですから、「すべての歴史は思想の歴史である」ということになり、「歴史というのは、歴史家がその歴史を研究しているところの思想が歴史家の心のうちに再現したものである」ということになるのです。」

歴史的事実と歴史家との関係をまとめると、

①歴史上の事実は、記録者の心を通して屈折して現れる。ゆえに、歴史は解釈である。

②歴史家が、過去の人々の行為の背後にある思想を理解できなければ、歴史を書くことができない。

③私たちは、現在の眼を通してでなければ、過去を眺めることも、理解することもできない。

であり、

「歴史とは歴史家と事実との間の相互作用の不断の過程であり、現在と過去との間の尽きることを知らぬ対話なのであります。」

であるならば、個々に理解可能な範囲という限界がある以上、誰が見ても妥当な評価なんてものは存在せず、ひとつの解釈の領域から出られないことになります。

そのため、私たちに必要な態度としては、真理にたどり着くことはできなくても、考え続けることが大切だということなんです、ね。


■冬季推薦図書

「分離独立と国家創設 係争国家と失敗国家の生態」ジェイムズ・カー=リンゼイ/ミクラス・ファブリー(著)小林綾子(訳)

さまざまな国のかたち。

グローバル化の進展とともに、人びとは国境を容易に越えられるようになり、「国家の衰退」が一時さかんに論じられた。
しかし、国家は国際関係論や国際法の中心的アクターであり続けており、現在でも国際社会から国家として独立の承認を求める領域がある。
どのような要素や条件が国家たらしめるのか?
なぜある領域は分離独立後すぐに国際社会から承認を得られるのに、領域によっては長期間にわたって分離独立を追求しても叶わないのか?
中東では長らくパレスチナ問題があり、またトルコ、イラク、イラン、シリアなどにまたがって存在するクルド人たちは国家を持つことを約束されながら裏切られた悲劇の民としてよく論じられる。
あるいは、同じ中東に出現したイスラム国(IS)は、「国」と謳いながらも、現在国際社会に共有されている国家体系とは異なるかたちを実現しようとするなど、分離独立と国家創設にまつわる話題は尽きない。
ソマリランドからイスラム国、はては満洲まで、あるいは未承認国家から事実上の国家、そして係争国家まで、さまざまな〈国のかたち〉を網羅した決定版国家論!
国連加盟国リストつき!

[目次]
序章 「すべての国家は平等か?」
第一章 国際政治における国家性と分離独立
 国家とは何か?
 主権とは何か?
 「確定した領域」とは何か?
 国家となるには領域に最小限の人口が必要か?
 国家性の文脈において「政府」とはどういう意味か?
 他の国家と関係を取り結ぶ能力とはどういう意味か?
 国家はいくつあるか?
 国家と国の違いは何か?
 分離とは何か?
 国々が分離に反対する傾向があるのはなぜか?
 他の国々が分離に反対するのはなぜか?
 一方的独立宣言とは何か?
 一方的分離行為に対して親国家はどう反応できるか?
 世界にはいくつ分離派運動があるのか?
 領域や集団が分離を求めるのはなぜか?
 国家は分離を抑える目的で軍事力を使えるか?
 「救済的分離」とは何か?
 領土回復主義とは何か?
 独立を失った領域は、独立を再主張する権利を有するか?
 分離の当然の権利というものがあるべきか?
 分離を認める国はあるのか?
 国家は領域を切り離すことができるか?
 承認とは何か?
 承認はどのくらい重要なのか?
 非承認とは何か?
 集団的非承認とは何か?
 事実上の国家とは何か?
 失敗国家とは何か?
 ミクロ国家とミクロ・ネーションの違いは何か?
第二章 旧ルール——分離独立と国家創設、一七七六─一九四五年
 近代的国家が出現したのはいつか?
 承認はどのように発展したのか?
 アメリカ合衆国の独立は国家創設をいかにかたちづくったか?
 ラテンアメリカはどのように独立を獲得したのか?
 ラテンアメリカ諸国の独立はなぜそれほど重要だったのか?
 アメリカの南北内戦は分離独立への態度をどう決定づけたか?
 十九世紀後半において国家創設はどう進展したのか?
 国家性のためのモンテヴィデオ基準はどう発展したのか?
 国家の領土保全の原則はいかに出現したのか?
第三章 現代的ルール——自決と脱植民地化、一九四五─一九九〇年
 脱植民地化はどのように始まったのか?
 脱植民地化の過程はなぜそれほど重要だったのか?
 新たに独立した国家の国境はどのように決められたのか?
 自決と領土保全の原則はどのように折り合いがつけられたのか?
 一方的分離がこれほど受け入れられなくなったのはいつか?
 一九四五年以来、一方的分離の成功事例はあったのか?
 一方的な分離行為に対して国連はどう反応したのか?
 ローデシアの一方的独立宣言はなぜそれほど珍しかったのか?
 すべての植民地が独立したのか?
第四章 ルール変更?——現代の分離独立、一九九〇年以降
 冷戦の終結は分離独立や国家性をどのように変化させたか?
 ソビエト連邦はどのように解体したのか?
 なぜいくつかのソビエト領域は独立を獲得しなかったのか?
 ユーゴスラビアはどのように解体したのか?
 なぜチェコスロバキアは平和的に分かれたのか?
 ドイツやイエメンをつくった合併はどのように起こったのか?
 ソマリランドはなぜ承認されないのか?
 エリトリアや南スーダンはどのように独立したのか?
 一九九〇年以降、軍事力によって抑え込まれた分離運動はあったか?
 その他のどの分離事例が力で抑え込まれ得るか?
 独立はしないが平和裏に解決された分離問題はあるか?
 モンテネグロは国連に加盟したのにコソボは加盟していないのはなぜか?
 国際刑事裁判所はコソボの一方的独立宣言について何といったのか?
 アブハジアと南オセチアはより広い承認を受けるだろうか?
 クリミアがロシアに併合される前に独立を宣言したのはなぜか?
 カナダとイギリスは分離独立の民主的モデルをつくったか?
 カタルーニャやクルディスタンが独立を勝ち取れなかったのはなぜか?
 台湾は分離独立の事例か?
 パレスチナはなぜ国連加盟国でないのか?
 イスラム国は純粋な意味で国家だったか?
 脱植民地化からさらに多くの国が現れるか?
 次に国連加盟国となると思われるのはどの国か?
第五章 独立と国家性たらしめる機構
 新しい国家はどうつくられるのか?
 分離は解体や脱植民地化とどう異なるのか?
 自由連合とは何か?
 新しい国家をつくるためには住民投票が実施される必要があるのか?
 独立を問う住民投票はどのように準備されるのか?
 継続あるいは後続国家とは何か?
 新国家の国境はどう画定されるか?
 国家の資産や債務はどう分けられるか?
 誰が新国家の市民となるのか?
 新国家にはどのような機構が必要か?
 国家は機構を共有できるのか?
 国家には自国の通貨が必要か?
 国家には自国の軍隊が必要か?
 どのような国家の象徴が必要とされるか?
 独立するまでにどれくらいの時間がかかるか?
 国は独立後に名称を変えられるか?
 国家は国歌や国旗を変えられるか?
第六章 国際社会に参加する
 承認はどのように起こるのか?
 国家は別の国家を承認するよう強制され得るか?
 集団的承認とは何か?
 承認は諸条件の影響を受けるか?
 国家は「脱承認」され得るか?
 国々はどのように外交関係を樹立するか?
 国は大使館や在外派遣団を有する必要があるか?
 なぜ国連の一員であることが重要なのか?
 国はどのように国連に参加するのか?
 国連の一員となることはいつか個別の承認と置き換えられ得るか?
 完全な国連加盟の地位に代わる選択肢は何か?
 国家はその他にどの国際機構に参加できるか?
 国際社会に参加するために他にどのような段階が必要とされるか?
 国々は分離した地域が承認されることをどのように防げるか?
 「台湾化」とは何か?
 国家はお互いに承認しなくてもやり取りできるのか?
第七章 現代的課題と将来的方向性
 国家は存在することをやめられるのか?
 気候変動は国家消滅をもたらし得るか?
 ここでわたしたちは国家の二つのタイプ——事実上の国家と「本当の」国家——について
考えられるか?
 一方的分離への反対について再考するときが来たか?
 わたしたちが「国家」のない世界を目の当たりにする未来があるか?
 国家性はまだ重要か?
 訳者解説
 索引/略語一覧/註/付録A:一九四五年以降の国連加盟国数の増加/付録B:国連総会決議第一五一四(XV)号、一九六〇年/お薦め文献


「脱植民地化 帝国・暴力・国民国家の世界史」デイン・ケネディ(著)長田紀之(訳)

いまある世界の始まり。

脱植民地化は、18世紀末のアメリカ独立革命とハイチ独立に始まり新世界を席捲した第一波から、20世紀末のソ連解体によって引き起こされた第四波にいたるまで、複数回にわたって起きてきた。
本書は、第二次世界大戦後のアジア・アフリカ全域で生じた第三波を、こうした長期の歴史に位置づける。
また、世界各地の事例を比較検討することで、脱植民地化という現象の特徴を浮き彫りにし、今日にも繋がるさまざまな暴力の源をグローバルな視点から問い直している。
脱植民地化の概説書としての本書の最大の特徴は、そのコンパクトさに比して、カバーする範囲が時間的にも空間的にも著しく広い点にある。
理論と実証の難しいバランスをとりながら、本書はいまある世界の始まりを見事に見定めている。
本書は、脱植民化をめぐり過去だけでなく未来へも視線を注ぐ。
第三波後の二大帝国、ソ連とアメリカである。
とりわけソ連の後継国家ロシアが帝国への執着を示し、さまざまな問題を生んでいることが指摘されている。
従来のイギリス帝国史を超える壮大なスケールで描く、記念碑的著作。

[目次]
第1章 脱植民地化の複数の波
第2章 グローバルな戦争が植民地にもたらしたこと
第3章 無秩序化し、再秩序化する世界
第4章 国民国家という問題
第5章 帝国の継続、忘却の政治


「産業革命 起源・現在・歴史」ロバート・C・アレン(著)長谷川貴彦(訳)

なぜイギリスで最初に起きたのか?

「産業革命」をめぐっては、長い論争の歴史がある。
なぜ、産業革命は、1800年ごろまでは優勢だったアジアではなく、ヨーロッパ、なかでもイギリスで最初に起こったのか。
産業革命が「革命」と言われるのはなぜか。
産業革命によって人びとの生活はどのように変化したのか。
その歴史的な前提条件や影響を考察することは、グローバル化のなかでの格差や貧困の拡大、奴隷制の過去や人種差別の存続、そして気候変動や環境破壊といった現代の構造的問題を問うことにもつながる。
本書は、狭義の経済史的アプローチだけではなく、グローバル・ヒストリー、環境史、科学史、社会史・文化史など多様なアプローチを通じて、産業革命の歴史を概観している。
総じて、本書では、「産業革命はなかった」とされてきた修正主義的な見解に対して、新たな観点からの産業革命の意義を擁護している。
産業革命はもっとも重要なテーマであるにもかかわらず、日本では意外と真正面から論じた本が少ない。
本書は、この間の論争や研究成果をもとに産業革命を論じた最良の一冊である。
『なぜ豊かな国と貧しい国が生まれたのか』などで知られる世界的権威による記念碑的著作!

[目次]
 謝辞
第1章 過去と現在
第2章 産業革命の前提条件、一五〇〇〜一七五〇年
第3章 なぜ産業革命はイギリスから始まったのか?
第4章 イギリスの変容
第5章 改革と民主主義
第6章 産業革命の世界的拡大
 訳者解題
 図版一覧
 参照文献
 読書案内
 出版社による謝辞
 索引


「市民的抵抗 非暴力が社会を変える」エリカ・チェノウェス(著)小林綾子(訳)

革命をもたらす3.5%の力。

「ある国の人口の3・5%が非暴力で立ち上がれば、社会は変わる」。
この「3.5%ルール」で一躍有名になったのが本書の著者で、ハーバード大学ケネディ行政大学院教授のエリカ・チェノウェスだ。
本書は、この「3.5%ルール」をはじめ、市民的抵抗の歴史とその可能性を探る試みである。
どこか弱々しく、悲壮なイメージがつきまとう非暴力抵抗だが、実証的にアプローチしてみると、その印象は一変する。
過去120年間に発生した627の革命運動の成功率を見てみよう。
暴力革命と非暴力革命とではどちらが成功したのだろうか?
1900年から2019年の間、非暴力革命は50%以上が成功した一方で、暴力革命はわずか26%の成功にとどまる。
これは驚くべき数字である。
なぜなら、暴力行為は強力で効果的であるのに対して、非暴力は弱々しく効果も乏しいという一般的な見方を覆す数字だからだ。
他方、この10年で非暴力抵抗の成功率は下落傾向にある。
「スマートな独裁」とともに、運動がデモや抗議に過度に依存していることが背景にある。
社会を変革するための新たな方法論の本邦初訳。

 謝辞/まえがき
序章
 なぜ「市民的抵抗」と呼び、別の呼び名でないのか?
 市民的抵抗はどのように発展したのか?
 市民的抵抗の成功率はどれくらいか?
 市民的抵抗の典型例は何か?
 本書の構成
第一章 基本事項
 市民的抵抗はどのように変化を生み出すのか?
 非暴力をどう定義するか?
 代表的な非暴力行動とは何か?
 市民的抵抗と抗議の違いは何か?
 市民的抵抗において芸術や音楽にはどのような役割があるか?
 市民的抵抗におけるユーモアの役割とは何か?
 「並行機関」とは何か?
 暴動は市民的抵抗と考えられるか?
 所有物の破壊は市民的抵抗と考えられるか?
 ハンガーストライキ、焼身自殺や他の自傷行為を市民的抵抗と考えられるか?
 市民的抵抗と市民的不服従の違いは何か?
 デジタル・ハクティビスムは市民的抵抗と考えられるか?
 ほとんどの非暴力運動参加者は穏健主義者か?
 市民的抵抗と「礼儀正しさ」はどう関係しているか?
 市民的抵抗キャンペーンと社会運動の違いは何か?
 市民的抵抗運動にはどのような段階があるのか?
 市民的抵抗を用いることが正統であるのはいつか?
 非暴力抵抗は道徳に欠けたものになり得るか?
 抑圧された人びとが抑圧と戦うのは市民的抵抗という手段によってのみと考えて良いか?
第二章 いかに市民的抵抗はうまくいく?
 市民的抵抗キャンペーンを効果的にするのは何か?
 非暴力の市民的抵抗運動はどのようにして大勢の支持者を惹きつけるのか?
 成功を収める市民的抵抗運動はどうはじまるのか?
 民衆が動員の機会と動機を持つとき、なぜ武力抵抗ではなく非暴力を選ぶのか?
 効果的な市民的抵抗キャンペーンに定式はあるのか?
 だれが市民的抵抗運動に参加するのか?
 女性はどのように市民的抵抗に関わるのか?
 市民的抵抗運動はどのように政権支持者の離反を促すことができるのか?
 離反とクーデターの違いは何か?
 政権に攻撃を受けながら、いかに運動は支持者を惹きつけるのか?
 どの市民的抵抗戦術がもっとも効果的、あるいはもっとも非効果的か?
 ソーシャル・メディアやデジタル技術は非暴力運動にどう影響するか?
 三・五パーセント・ルールとは何か?
 運動が人口の三・五パーセントをデモに巻き込めさえすれば必ず成功するのか?
 三・五パーセント・ルールに例外はあるか?
 もっとも高い割合の人びとが参加したのはどの運動か?
 三・五パーセント・ルールは指導者の退陣や独立を達成するといった大きな変化を目的としない運動に
 適用可能か——たとえば、気候変動運動や、地方政府、企業や学校に対する運動はどうか?
 たった三・五パーセントという少数で政府を転覆できるということは民主主義にどういう意味を持つか?
 市民的抵抗運動が成功するためには、たったひとつの明快な運動理由が必要か?
 どのようなタイプの組織構造がもっとも有効か?
 カリスマ的指導者は必要か?
 非暴力的抵抗は民主主義体制、先進国、あるいはよりリベラルな文化でのみ有効なのか?
 非暴力キャンペーンが失敗することがあるのはなぜか?
 市民的抵抗が企業相手に成功したことはあるか?
 市民的抵抗が人種差別のような長きにわたる抑圧体制に対し成功したことはあるか?
 市民的抵抗は深く分裂した社会で機能し得るか?
 市民的抵抗はどのように広まるのか? 何がその広まりを促進あるいは阻害するのか?
 ある国の政府が他国の市民的抵抗運動を煽り立てたことはあるか?
 ある程度の国際的な支持がなくとも市民的抵抗はうまくいくか?
 なぜ多くの人びとがソ連崩壊に驚いたのか、そして二十年後に「アラブの春」でも驚いたのか?
 非暴力抵抗が不可能な状況——あるいは暴力抵抗がより有効な状況はあるか?
第三章 市民的抵抗と運動の中から生じる暴力
 何を暴力に含めるか?
 組織立った武装集団が非暴力運動と共に戦うことはどのくらい一般的か?
 純粋な非暴力運動はいまだかつてあったのか——つまり、道路上の殴り合いや暴動といった非武装暴
 力のない運動はあったのか?
 非武装暴力を含むキャンペーンにはどのような例があるか?
 暴力を暗にほのめかす非暴力キャンペーンばかりではないのではないか?
 周縁暴力の中には非暴力運動の成功を助ける暴力があるか?
 暴徒は非暴力キャンペーンを損なうか?
 暴力は長期的にはいつも市民的抵抗運動を害するか——あるいは状況によっては運動の助けになるのか?
 周縁暴力は、長期的にはどのように各国に影響を及ぼすか?
 煽動者は周縁暴力を煽ることにどれくらいの頻度で成功するのか?
 暴徒を参加させたり、受け入れたり、許容する非暴力運動があるのはなぜか?
 では、非暴力運動は周縁暴力をどのように予防あるいは制限できるか?
 暴力を使うかどうかで根本的に意見が一致しないとき、運動はいかに団結を維持できるか?
 暴力的にはじまった運動は市民的抵抗キャンペーンに移行できるのか——そして成功するのか?
 周縁暴力は不可避なのか?
第四章 市民的抵抗と運動に対する暴力
 抑圧とは何か?
 人びとは残虐な独裁者に対して非暴力市民的抵抗キャンペーンを試してみることはあるのか?
 非暴力キャンペーンに対する抑圧はどれくらい一般的なのか?
 抑圧は非暴力キャンペーンにどのような影響を及ぼすのか?
 市民的抵抗はどのような意味で危険なのか?
 政権が非暴力キャンペーンに大虐殺という手段で対応することはどれくらいよくあることなのか?
 市民的抵抗キャンペーンは抑圧にどう反応するのか?
 インドの塩の行進は、大英帝国ではなくヒトラーに対する闘いであったら、非暴力を維持できたか?
 武装抵抗は大量虐殺政権と戦うことが求められるのか?
 政府下の民兵、暗殺部隊、その他の非政府武装集団が暴力的に攻撃してくるとき、キャンペーンはどう対応してきたのか?
 非武装運動に対する抑圧が裏目に出るのはいつか?
 市民的抵抗キャンペーンは抑圧に弱い参加者や潜在的参加者が抱く恐怖をどう扱うのか?
 市民的抵抗運動は虐殺を予防あるいは減少させ得るのか?
 国際社会は非暴力運動に対する虐殺を予防できるのか?
 残虐な政府に対する制裁は非暴力闘争に立ち上がる市民を守る助けになるのか?
第五章 市民的抵抗の未来
 非暴力革命はなぜより一般的になってきているのか?
 市民的抵抗は時代を経るにつれて効果的になっているのか?
 市民的抵抗運動の効果はなぜ二〇一〇年以降低下しはじめたのか?
 スマートな抑圧とは何か、運動はどうこれに適応しているのか?
 権威主義的支配が進展しつつある昨今、権威主義政権に定着した力に挑戦する上で、市民的抵抗に未来はあるのか?
 非暴力キャンペーン終了後に何が起こるのか?
 市民的抵抗が勝利したあとに権威主義体制への揺り戻しが起こることがあるのはなぜか?
 市民的抵抗の活動家は政治的突破を成功させたあとの移行の準備をどうしてきたのか?
 市民的抵抗は真の意味で革命的目標を達成することに成功してきたのか?
 市民的抵抗は新型コロナウイルスのパンデミックにどう反応してきたか?
 市民的抵抗が多くの事例で有効であると証明されたのに、人びとが完全には市民的抵抗を受け入れていないのはなぜか?
 一般の人びとにとって難しくなく手の届きやすい市民的抵抗にするにはどうすればよいか?
 市民的抵抗についてみなが知るべき五つの点とは何か?
 訳者あとがき
 人名索引/註/文献/付録(おすすめ資料/キャンペーン一覧)


「環境経済学 『沈黙の春』から気候変動まで」スティーヴン・スミス(著)若林茂樹(訳)

「環境経済学 『沈黙の春』から気候変動まで」スティーヴン・スミス(著)若林茂樹(訳)

「コースの定理」から「スターン報告」まで環境経済学説と公共政策の基礎をつかむ。

「コースの定理」はじめ環境問題に効率的に迫る経済学説とは?

排出量取引や課税など政策的選択肢は?

基礎概念をわかりやすく解説。

レイチェル・カーソンが『沈黙の春』を発表したのは一九六二年のことである。
同書は、マラリア蚊に効果のあった殺虫剤DDTを大量に散布することが深刻な環境汚染をもたらすと警告し、その後の環境政策の嚆矢となったのは周知の通りである。
これに先立つこと十年、イギリスもロンドンスモッグの甚大な被害を受けて、環境規制の法制化がはじまり、一九五六年には大気浄化法が制定されている。
それから半世紀以上が経過し、環境問題は社会運動やエコロジー運動というよりも経済学の一大分野として確立した。
この間開発されてきた経済モデルなしには、問題への有効なアプローチは困難になっている。
本書は、そうした道具立てをこれ以上ないほど分かりやすく伝える本になっている。
コースの定理、規制アプローチと市場アプローチ、環境の費用計算、そして気候変動のさまざまな枠組みというように、それぞれのモデルが過不足なく、適切に配置されているのが最大の特長である。
気候変動はじめ環境問題への関心はかつてない高まりをみせている。
巻末にこの数十年の出来事を概観する訳者解説と年表も付した。

[目次]
第1章 経済と環境(無規制の市場経済が環境に損害を与える理由)
第2章 効率的な汚染対策のための経済理論(経済学者の回答;使いやすい図 ほか)
第3章 環境政策―政策手段の選択肢(「コマンド・アンド・コントロール型」環境政策;市場メニカズムの事例 ほか)
第4章 環境政策の決定における経済情報と価値(市場経済における価格と価値;環境価値の類型 ほか)
第5章 気候変動の経済学(温室効果ガスと気候変動;気候変動政策の特徴は? ほか)


「ポピュリズム デモクラシーの友と敵」カス・ミュデ/クリストバル・ロビラ・カルトワッセル(著)永井大輔/髙山裕二(訳)

ポピュリズムの時代を生きる。

移民排斥運動からラディカルデモクラシーまで、現代デモクラシーの基本条件としてポピュリズムを分析した記念碑的著作。

ヘイトスピーチからブレグジット、トランプ米大統領の当選まで、世界を覆いつつある排外主義は、現代を生きるわれわれ一人ひとりの心の中をも蝕もうとしている。
鍵概念として急浮上しつつあるのが「ポピュリズム」であることに異論の余地はあるまい。
その歴史は少なくとも、19世紀末のアメリカの人民党にさかのぼり、第二次大戦後のアルゼンチンのペロン大統領の輝かしい記憶、そしてラクラウやムフが創始したラディカル・デモクラシーとの連関など、ラテンアメリカ研究を揺りかごに豊穣な世界を築いてきた。
本書ではこの概念を、〈社会が究極的に「汚れなき人民」と「腐敗したエリート」という敵対する二つの均質な陣営に分かれると考え、政治とは、人民の一般意志を表わすものであるべきだと論じる〉イデオロギーと定義する。
こう定義することで、その輝ける伝統も、昨今の悲しい排外主義の外貌を纏った現象形態も中立的に説明することが可能になる。
加えて、この思想と運動が、「一般意志」の実現を掲げている点で元来「民主的」であるとしている点は非常に大きい。
ポピュリズム研究の決定版!

[目次]
第1章 ポピュリズムとは何か
第2章 世界中のポピュリズム
第3章 ポピュリズムと動員
第4章 ポピュリズムの指導者
第5章 ポピュリズムとデモクラシー
第6章 原因と対応


「権威主義 独裁政治の歴史と変貌」エリカ・フランツ(著)上谷直克/今井宏平/中井遼(訳)

21世紀の独裁に抗するためにベールに覆われた隣人の素顔に迫る。

デモクラシーの後退とともに隆盛する権威主義――その〈誘惑〉にいかにして備えればいいのか?
不可解な隣人の素顔がここに!

後退するデモクラシー。

ここ数年、民主主義に巣食うポピュリズムが大きな注目を集めている。
ブレグジットやトランプ政権はじめ各国はデモクラシーに特有の病理に苦しめられているというわけだ。
他方、こうした潮流はいまや「民主主義の後退」として、新たな局面に入ったと捉えることもできる。
その際、鍵となる概念が「権威主義」である。
本書によれば、民主化の「第三の波」(ハンティントン)にもかかわらず、権威主義体制は依然として政治の日常風景となっており、現在、数において民主主義国が権威主義国を超えてはいるが、もしこの傾向が続けばその優位は逆転するという。
私たちは、好むと好まざるとにかかわらず、ビジネスパートナーや援助先として権威主義体制と関わり、また国内の権威主義化に向き合わなければならない地点に立っているのである。
民主化の波に洗われた権威主義は、より巧妙にアプローチしてくる。
強権的でむき出しの暴力ではなく、柔軟かつ狡猾な統治がその最新版だ。
加えて、お馴染みの軍事独裁や一党独裁ではなく、個人独裁の比率が近年高まっており、その兆候になるべく早く気づくことが重要になってくる。
身を守るための必読書!

[目次]
第1章 序論
第2章 権威主義政治を理解する
第3章 権威主義体制の風景
第4章 権威主義リーダーシップ
第5章 権威主義体制のタイプ
第6章 権威主義体制の権力獲得のしかた
第7章 生存戦略
第8章 権威主義体制の崩壊のしかた
第9章 結論


「福祉国家 救貧法の時代からポスト工業社会へ」デイヴィッド・ガーランド(著)小田透(訳)

福祉国家3・0へ社会科学からみた「福祉国家」。

エスピン=アンデルセン激賞!
「他に類を見ない重量級の小著であり、福祉国家に関心を持つすべての人にとっての決定的入門書」

工業化された世界で、公的支出のかなりの部分を吸収する高度な福祉国家装置を持ち合わせていない国家は存在しない。
他方、福祉国家は多様な形態を取り、給付の手広さや手厚さには幅がある。
それゆえ、福祉国家の存在はあらゆる先進社会の特徴であるにもかかわらず、その全容は判然としない。
これに加えて、財源や税金をめぐり常に政治的に争点化されているため、左右両極でその像が大きく引き裂かれている。
本書は、救貧法の時代からポスト工業社会までの歴史を辿り、その多様な形態(社会民主主義的レジーム・保守主義的レジーム・自由主義的レジーム)をまず確認する。その上で給付のあり方(社会保険・社会扶助・ソーシャルワークなど)をおさえるのが特長だ。
そこで浮かび上がるのは、福祉国家が貧困層より中間層を優遇するシステムであるということである。
この点は、福祉国家が猛攻撃を受けたサッチャーとレーガンの「ニューライトの時代」も変わらなかったという。
「ウェルフェア」から「ワークフェア」へ、福祉国家はいかに変容するのか?
入門書の決定版!

[目次]
第1章 福祉国家とは何か
第2章 福祉国家以前
第3章 福祉国家の誕生
第4章 福祉国家1.0
第5章 多様性
第6章 問題点
第7章 新自由主義と福祉国家2.0
第8章 ポスト工業社会への移行―福祉国家3.0へ
第9章 なくてはならない福祉国家


「かんがえる国際法」ヴォーン・ロウ(著)庄司克宏(監修)小坂田裕子/国松麻季/小島千枝/佐藤真紀/中坂恵美子/望月康恵(訳)

国際法はどこから来るのか?

ロシアのプーチン大統領によるウクライナ侵攻は第二次世界大戦後の国際連合を中心とした国際秩序、ひいては国際法を根本から覆すものとなっている。
また、中東におけるガザ危機も収束の見通しが立たず、国際的枠組みの脆弱性をさらけ出す結果となっている。
とはいえ、慣習国際法から、各種条約、国際連盟や国際連合にいたるまで、世界は数世紀を重ねながら、確固としたルールを築いてきた。
しかし、急ぎ、基本概念を俯瞰しようとしても、この国際法の分野では手軽な入門書は存在しない。
もちろん、すでに多くの国際法学者が国際法の入門書を刊行してはいる。
しかし、どの本も法学部生を対象としており、法学部以外の学生や初学者ではなかなか読むのが難しい。
本書は、主権、自決、平和、戦争、制裁をはじめ、国家関係の基本に立ち返り、国際法をゼロから学び直すことを狙いとしている。
国際法はどこから来るのか?
その歴史、そして未来とは?
複雑きわまりない国際法の世界をコンパクトな入門書でアプローチ!

[目次]
第1章 法の下にある諸国家
第2章 国際法はどこから来るのか?
第3章 国際法を実施すること
第4章 外部による干渉からの自由
第5章 国家内部の主権
第6章 国際法が役に立っていること
第7章 国際法が十分には(または全く)役に立っていないこと


「制裁 国家による外交戦略の謎」ブルース・W・ジェントルスン(著)本多美樹(訳)

誰が、何を、なぜ、そして、どのように科すのか?

国際関係においては、他国に対する対抗処置としてしばしば「○○国への制裁」という言葉を耳にする。
武力行使が国際法上禁止されている現在、制裁は相手に負荷をかけることによって譲歩を引き出し、国家の目的を達成するための外交手段として用いられてきた。
制裁措置のなかでももっとも頻繁に用いられてきたのが経済制裁であり、国家にとっては国益の保持・増大のため、国際機構にとっては国際秩序の回復・維持のための主要な手段になっている。
近年では、自由や人権、民主主義といった普遍的な価値を蔑ろにする国家や企業、個人を対象にした制裁もおこなわれるようになってきた。
なぜこうも頻繁に制裁は用いられるのか?
制裁とは、誰が、どんな目的を達成するために、どのような措置を使って、いかなる戦略のもとに科すのか、そして、そもそも効果はあるのか?――
本書はこれらの謎に理論と実践の両方からアプローチすることによって、外交政策としての制裁とりわけ経済制裁の評価を試みる。
制裁の理論的整理から過去の事例の概観、アメリカはじめ各国の詳細にわたるまで、はじめての制裁ガイドブック!

[目次]
 謝辞
 序章 国際関係理論と外交戦略の謎
第I部 学術的な議論と課題
 第1章経済制裁──「何を」「誰が」「なぜ」「どのように」
  制裁にはどのような種類があるのか?
  主要アクターは誰なのか?
  なぜ政策目標の追求のために制裁を科すのか?
  制裁はどのように目的を達成するのか?
 第2章 制裁は効くのか?──成功を測る
  ケースの数え方││何が制裁を構成するのか?
  成功を測るのにもっとも適した指標は何か?
  制裁は倫理的か?
 第3章 制裁の成否を説明する
  重要なのは経済的インパクトか?
  威嚇や武力行使をともなう制裁のほうがより効果的なのか?
  制裁と誘因を組み合わせた互恵戦略は制裁単独よりも有効か?
  政権のタイプはどうか? 非民主主義国と比較した場合の民主主義国は?
  多国間制裁は単独制裁より有効か?
  スマート制裁、とくに金融制裁はどの程度有効か?
  追求する目的によって成功の度合いは異なるのか?
第II部 主なケース、理論、政策
 第4章 歴史的視点──過去の制裁ケースからの教訓
  アテネ─スパルタ、メガラ布令(紀元前四三二)
  ナポレオンによる大陸支配体制(一八〇六〜一八一四年)
  国際連盟による制裁、イタリアのエチオピア侵攻(一九三五年)
  スエズ危機、アメリカの対イギリス制裁(一九五六年)
  イギリスと国連による対ローデシア制裁(一九六五〜一九七九年)
  OPECによるアメリカとグローバル市場への制裁(一九七三年)
  南アフリカへの反アパルトヘイト制裁(一九六二〜一九九四年)
  結論──いくつかのクロス─ケース・パターン
 第5章 アメリカ──外交戦略と国内政治
  なぜアメリカはほかのどの国よりも頻繁に制裁をおこなうのか?
  アメリカがとくに用いる制裁の種類は何か?
  誰がアメリカの標的か?
  アメリカが制裁を用いる主な目的は何か?
  アメリカによる制裁は他国より成功しているのか?
  国内政治と政策上の重要なパターンとは?
  連邦制と州・地方政府の役割は制裁にどう影響するのか?
  アメリカが制裁を科した最近の主なケースは?
  要約──アメリカの制裁から導き出される結論と課題とは?
 第6章 中国による制裁の行使
  なぜ中国は制裁を科すのか?
  中国が用いる制裁の種類、とくに「キュー制裁」とは何か?
  主なケースは?
  要約──中国の制裁はどれほど成功してきたのか?
 第7章 ソ連/ロシア──エネルギー・パイプラインとその他の制裁
  ソ連/ロシアは制裁でどれほど成功してきたのか?
  ソ連の対ユーゴスラビア制裁(一九四八〜一九五五年)
  ロシアと独立国家共同体(一九〇〇年代)
  ロシア─ウクライナ危機の際のアメリカ、EUとその他の西側諸国への対抗制裁(二〇一四年、二〇二二年)
  西ヨーロッパへのソ連/ロシアのエネルギー・パイプラインの主な問題点とは?
  要約──ソ連/ロシアは制裁発動国としてどのように対処してきたのか?
 第8章 国際連合と欧州連合──多国間制裁および地域制裁
  国連制裁および多国間制裁
  国連制裁の主なケースとは?
  欧州連合による制裁
  要約──多国間制裁の政策上の主なポイントは何か?
 終章 制裁理論と制裁政策
 訳者あとがき
 索引/附録 二〇二二年のロシア─ウクライナ戦争への制裁/注記

いいなと思ったら応援しよう!