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【LAWドキュメント72時間】ドキュメント検察官

検察官とは、犯罪の捜査や刑事裁判を遂行する国家公務員で、犯罪や事件を調査し、犯人を裁判にかけられるかどうかを判断する重要な役割を担っています。

検察官の主な仕事は次のとおりです。

1.警察が捜査した事件を受理し、疑われている人が本当に犯人かどうかを確認する。

2.捜査の結果を踏まえ、被疑者を起訴するか否かを決める。

3.起訴した場合、被告人が有罪であると主張・立証し、適切な刑罰を求める。

4.裁判の執行を指揮監督する。

5.公益の代表者として法令に定められた事務を行う。


■テキスト:「ドキュメント検察官 揺れ動く「正義」」(中公新書)読売新聞社会部(著)

[ 内容 ]
犯罪を捜査し、法と証拠に基づいて起訴し、裁判で真実を追求する検察官。
政財官界の不正に鋭く切り込み、脚光を浴びることもあるが、活動の全貌は国民から見えにくい。
検察官の日々の取り組みはどのようなものか。
裁判員制度の実施、国境をまたぐ事件の増加など、時代の大きな変化に、検察はどう対応していこうとしているのか。
時に世間の批判を受けながらも、「正義」の担い手として期待を集める検察官たちの実像を描く。

[ 目次 ]
第1章 被害者を前に(附属池田小事件 涙の論告求刑 ほか)
第2章 最前線は今(想定は「三日間での判決」 わかりやすさの追求 ほか)
第3章 特捜の光と影(最大派閥の重圧 迂回献金の壁 ほか)
第4章 赤レンガの実像(国会対策 死刑執行 ほか)
第5章 あすへの模索(国際化への対応 企業責任を問う ほか)

[ 問題提起 ]
絶対の正義を貫くことを課せられ、そしてそれを信条としている検察官。

法律の捜査官でもある彼らのイメージは非常に冷徹で、かつ融通が利かない。

そんなイメージを誰しも抱くし、そうではないんだといったイメージを覆すような主旨の書籍だったら面白味に欠ける。

本書は検察という知られざる司法集団に迫った良作で、上述した側面がないとは言いきれず、むしろそうした面をさりげなく冒頭に持ってきているところが、わざとらしいような気がしなくもない。

[ 結論 ]
ただ、検察官が市民に広く知られたくないであろう調査活動費の闇の部分や独立官庁でありながら実は政治家に左右されたり法務省の動きを気にしたりする姿はきちんと描かれている。

ただ、登場するみながみな、優等生であることがやはり気にかかるところだ。

いくら司法試験に合格したエリートとはいえ、集団社会につきものな落ちこぼれや無頼派のような異端児がまったく登場しないのは、ひとえに執筆者である新聞記者たちがそうした型にとらわれない人物を取材しづらいと感じるために省いてしまいがちになる。

本書でもそうした傾向はあるだろうから、登場する検察官がみんな優等生のように描かれてしまっている。

大きな波である裁判員制度は、職務を取って代わられる裁判官だけではなく検察官にも大きく影響を与えることになった。

そうした大改革を前にして、検察官たちがたゆまぬ努力をしているといった様子は好意が持てる。

しかし考えなければいけないことは、日本の検察官は、ある人物を犯罪者に仕立て上げる権利、要するに起訴権を持っていることだ。

そうした自覚を検察官は持っているのか?

[ コメント ]
本書では検察官の仕事を追うがゆえに、そうした検察官の心情にはあまり踏み込めていないのが残念でならない。

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