アイアイの『あい』と、ドラミちゃんの『愛』について語る日
哺乳綱 霊長目 アイアイ科 アイアイ属
──アイアイ。
別名、指猿。
皆さんよくご存知の、マダガスカル諸島に生息する『猿』である。
え? ご存知ないって?
嘘うそ、そんなわけないって。
絶対、知ってるよ。
え? 聞いたことない?
まったく、しょうがないなあ。
それじゃあ、思い出させてあげるよ。
いくよ?
アーイアイ♪(あーいあい)
アーイアイ♪(あーいあい)
おさーるさーんだよー
さあ、ご一緒に!
アーイアイ♪(あーいあい)
アーイアイ♪(あーいあい)
みなーみのしまーのー
ね。
ご存知でしょう?
そう──この歌は、南の島マダガスカル諸島に生息する「アイアイ」という猿のことを歌った歌である。大マジの話だ。
しかもアイアイは、日本人が描く一般的な猿のイメージとは、まっっっったく異なる。
まず、夜行性である。
真っ暗な闇夜の樹上で、まん丸の瞳を妖しく光らせ、細長く発達した特殊な中指を使って、木の穴をほじったり叩いたりする。
そんな姿や生態からは、現地では"不吉の象徴"や"悪魔"だなんて呼ばれている。
だけどそんなことは、当然あまり日本じゃ知られていない。歌の背景にアイアイの正しいイラスト一つさえ添えられていれば、イメージはまた違ったはずなんだろうけど……
この楽曲「アイアイ」のように『知っているのに、知らない』なんていうことは、世の中にはきっと驚くほどたくさんある。
例えば、ドラミちゃん。
ドラえもんに耳が無いのは「ネズミに齧られちゃったから」は、わりと有名だ。でも、だからといって『妹のドラミちゃん』まで耳が無いのは、なぜか知っているだろうか?
先に答えを言ってしまうと『お兄ちゃんを悲しませないために、耳を取り付けるのをやめた』なんだ。
そもそも、ドラミちゃん自体が──
『ネズミに耳を食べられ、そのショックで黄色から青く変色するほど、自己嫌悪に陥いってしまったドラえもん。を励ますために、博士が造った妹ロボット』なんだけれども。
説明、ながっ!
そんな使命を持って産まれたドラミちゃんなのに、耳があるのはいかがなものか。もしかしたら、ドラえもんが自分と比べてさらに落ち込んでしまうかもしれない。青色から、さらにドス黒えもんになってしまうのかもしれない。
そんなふうに悩んだ博士とドラミちゃんが、最終的に『耳は取り付けないこと』を選んだのだ。
兄弟愛ってやつだよね。
でも流石に何もないのは……と、耳の代わりに赤いリボンを作成した辺りが、博士のドラミちゃんへの愛も感じられて、とても良い設定なのだ。
知らないと普通にドラミちゃんを見てしまうけど、知るとそこには、ドラミちゃんや博士の『愛』を感じられたりする。
このお話は、エピソードがそのままアニメ化されているので、観ればよく分かるんだ。
でも、ジブリ作品とか、もともと説明やストーリーをかなり省いた作品だって多い。バランスが商業から芸術に寄るほど、その傾向は顕著になる。汲み取るには、そこに興味を向けることや、ちょっとした疑問だったり、想像力が必要とされたりするんだ。
そして、実際の『愛』なんていうのは、そういうものだよなって、歳を重ねてきてすごく思うのだ。
「恋は商業的、愛は芸術的」だなんて言えるかもしれない。お、ちょっと名言ぽくない?
知っていたのに、知らない。
知らないから、感じられない。
わかりやすいのしか、わからない。
気がつくことができた時、そこに『ずっと在った』を感じられる。
あげようとしたり、押し付けようとしたり、見返りを求めたり、もらおうとしたり、欲しがったりするんじゃなくて──
『在る』を、感じられるかどうか。
ただ、それだけ。
身の回りの『在る』に気づいた記事なんかも、この#モノカキングダム2025には溢れていて、参加クリエイター達の素敵な感性に惚れ惚れさせられたりするんだ。
だからほら。
あなたの身の周りにだって、すでにたくさん溢れていると思うんだよ。
そしてそれをすぐ見つけられるようになることが、人生の幸福感とも比例すると思うんだよ。だからその目や感性を養うことに、きっと損はないんだぜ。
さあ、『在る』を感じられるかどうかは──
あなた次第!
なんてね。
この記事は、下記のことばとさん主催企画に応募させて頂きました。
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