【建築のタネ】建築とプロダクト
建築とプロダクト
─家具も空間の延長です─
No.053
建築とプロダクトデザインは、互いに影響を与え合いながら進化してきました。とくに1950年代はその関係性が深まり、生活と空間の新しい接点が次々にかたちづくられていきます。

建築の関係性を解説します
■ 1950年代:名作プロダクトの誕生
この時代を代表するのは、プロダクトデザイナーの巨匠、イームズ夫妻やハリー・ベルトイア、そして建築家でもあるエーロ・サーリネンといったデザイナーたちです。
彼らは、機能性と美しさを兼ね備えた家具を通じて、人々の暮らしをより豊かにする提案を行いました。この頃はプロダクトの黄金期とも言えるかもしれません。
なかでもイームズ夫妻によるサイドシェルチェア(1953年)は、FRP(ガラス繊維強化プラスチック)という新素材を活用した斬新なデザインで、現在も多くの空間に愛され続けています。

(BEAVERにて作成)
■ 建築家とプロダクトデザインの現在
現代においても、建築家がプロダクトを手がける流れは継続しています。たとえばSANAAのデザインによる「SANAAチェア(うさぎチェア)」(2005年)は、軽やかな曲線と親しみやすさを持ち、建築空間との調和を追求したプロダクトとして注目を集めました。SANAAの「細い線」の建築との親和性は抜群です。
このように、プロダクトは単なる「道具」ではなく、空間と感覚をつなぐ媒介でもあるのです。家具ひとつが空間の質を左右する。だからこそ建築家は、その存在を重要視しているのです。

写真:FLYMEe(販売店)より
■ まとめ
建築とプロダクトの関係は、時代とともに形を変えながらも、常に密接につながっています。素材の進化やライフスタイルの変化を背景に、これからも空間と人との関係を編み直すようなデザインが生まれていくことでしょう。
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