社畜が会社を辞めても、脳だけ出勤していた/駐在夫
会社を辞めて2年以上経った。
もうSlackも鳴らない。
クライアントや社内の人から電話も来ない。
なのに私は
平日の朝9時を過ぎると少しソワソワすることがある。
朝食を作って妻を送り出す。
掃除機を掛けて洗濯物を回す。
コーヒーを淹れて
ベランダで洗濯物を干している時も。
頭のどこかで
「あのプロジェクト、どうなったんだろう」
と考えている自分がいる。
上海にいる。
会社も辞めた。
毎日スーツを着ているわけでもない。
それなのに
脳だけがまだ出勤していた。
会社員時代
私はかなり仕事中心で生きていた。
自他共に認める社畜であった。
当時はそれを少し誇らしく思っていた笑
夜遅くにクライアントからの電話で至急の対応をする。
土曜の朝に目が覚めた瞬間
来週の資料を思い出し不安から資料を作成する。
その日の商談や部下への指導、上司との会話を
帰宅後も脳内で反省する。
返信速度を気にする。
何か忘れていることはないか手帳を見返す。
会議で言われた一言を
風呂の中でも繰り返している。
体より先に
脳が会社へ行っていた。
たぶん多くの会社員が
似たような感じだと思う。
私だけじゃないですよね?笑
日本人には会社を辞められない優秀な社畜が多いと私は勝手に思いこんでます。
会社を辞めた時
少し休める気がしていた。
実際
時間は増えた。
平日の昼間に商店街へ買い物へ行く。
奥様方とランチ会をたまにしたりして子供や旦那さんの話などを聞いている。
料理の献立を考えて、食材を買い、料理を作る。
以前なら絶対に見なかった時間帯の空を見ている。
でも
脳だけは静かにならなかった。
最初は
「仕事の癖が抜けないだけ」
だと思っていた。
でも違う気がする。
会社員時代は苦しかった。
数字。
上司。
顧客。
会議。
評価。
責任。
期待。
ずっと何かに追われていた。
でも今思うと
何について悩めばいいかは会社が与えてくれていた。
脳は疲れていたけど
考えるテーマは決まっていた。
だけど辞めたあと
急に別の問いが始まった。
この主夫期間が終わったら
自分はどう働くのか。
何がしたいのか。
どんな働き方をしたいのか。
このまま日本へ帰って
また同じ働き方に戻るのか。
そもそも
自分は何をしている時にちゃんと楽しいのか。
会社員時代より
むしろ今の方が脳は働いている気がする。
会社の不安から
人生の不安に変わっただけだった。
最近ようやく分かってきた。
会社を辞めても
脳は勝手に何かを考え始める。
ただ考える内容は少し変わった。
以前は上司や数字のことを考えていた。
今は
「自分はどう生きたいのか」
を考えている。
どちらがラクかは正直まだ分からない。
でも少なくとも今朝の私の脳は
東京の会議室じゃなく
3年後の自分のことを考えていた。
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