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ankou_onna
動かない体、動いている心 ― 娘の中の深い海 ―
娘は、1〜2か月に一度、心療内科に通っている。
診察では、最近の出来事や困りごと、気持ちの変化、薬の効き方まで、丁寧に聞いてもらえる。
担任の先生や養護の先生、役所の保健師さんが同席してくれることもある。
家での様子だけでは見えない娘。
学校での顔。
本人も気づいていない揺れ。
それを一つずつ拾い上げてもらえる時間は、私にとっても安心の時間だ。
今回も、娘はメモを持ってきていた。
困っていることを書き出して、先生に質問するために。
思い通りにいかないとき、急にイライラが止まらなくなること。
やりたい気持ちはあるのに、体が動かないこと。
どうしたらいいのか、と。
もちろん、すぐに解決する魔法の答えはない。
それでも先生は、娘の言葉を途中で遮らず、考えながら返してくれる。
診察室での会話を聞きながら、私は驚く。
娘は、私が思っているよりずっと深いところで考えている。
そして同時に思う。
どんなに周りが支えても、最後に決めるのは娘自身だということ。
自分で考えて、自分で選ぶ。
それが大事だと、娘もわかっている。
けれど今は、まだそこまで辿り着けない現実がある。
答えは、きっとまだ途中。
焦らなくていい。
私はそう言い聞かせながら、隣に座っている。
