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【雑記】人生初の外食ひとり鍋

 頻繁にnoteを開く方ならご存じかと思いますが、4月よりしゃぶ葉×noteがこんな企画をしています。

 デフォルトがぼっち飯のワタクシは、基本自炊です。たまーに外食。おかげさまで(?)面の皮も厚くなっており、結構いろんな店に一人で入店できるようになりました。
 昨今は焼肉屋さんとかでも一人用のセットとかを作ってくれている店舗もあり、意外と入れます。どんとこい🐤

 ただ鍋は……。
 鍋はほら、あれじゃん。ひとりで食べるもんじゃないじゃん。
 複数人でつついてワイワイするものじゃん。

 ひとり鍋(外食)というと、旅館で食べる固形燃料で熱するアレか、寒い冬の日に食べる鍋焼きうどんの土鍋くらいだ。直径20センチを超える鍋をひとりで抱えて食べるのは気が引けてしまう。

 そんな中でこの企画である。

※#きめたぜソロしゃぶ葉賞は、しゃぶ葉をひとりで楽しんだ体験の投稿を対象とした賞です。

上のリンク先から引用

 なんてありがたい。この企画が無ければ私は生涯、ひとり鍋(外食)はしなかったんじゃないかと思う。ひとりで食べるもんじゃないと思い込んでるから。

 そういうわけで、4月初旬より行こうと思いながら……やっぱり覚悟が決まらなくてウジウジしているのである。いやだって、ひとりで鍋……🐤

 せっかくの企画も時期を過ぎてしまえばもっと行かなくなってしまう。ここは事前調査をしてみよう。

 まずは、このハッシュタグを調べるところから。

 4/22時点で投稿数は136件。ということは最低でも136人はひとり鍋をしているわけだ。これは心強い。この感じだと、1店舗あたり数人はぼっちがいるのでは……

……あ、いやウソ全国にめっちゃ店舗ある🐤
 この店舗数に対して136人しかぼっちしてなかったらどうしよう。。。
 そんなことは無いか。ぼっちがすべてnoterとは限らないし、noterがすべてぼっちであることを暴露しているとも限らない。そう。かくれぼっちはきっとたくさんいる。信じてるぞ。


 なんでこんなにも気が引けるのだろうか。ひとつは入店時にある。
「いらっしゃいませ、何名様ですか」
「おひとり様ですね、こちらへどうぞ」
 ここでダメージをくらうのである。
 入店と同時に、少し申し訳なさそうに頭を下げつつ胸の前でそっと人差し指だけを立てる行為。これに対して店員は、気にしてない風に「おひとり様ですね」と笑顔で答える。思わずその笑顔の裏の心情を悪い方向へと想像してしまうのである。もちろん本当に気にしてないのだろうし、仮に「ぼっちじゃんコイツ」と思われていたとしても、こちらが引け目を感じる必要もないことは分かっている。むしろ笑顔で対応されなかった場合はもっと傷つく。でも笑顔でもしっかりとダメージをくらっているのだ。

 もうひとつは周囲のお客の視線である。
 これもわかっている。正直、周囲のお客は他人が何人で来ようが誰と来ようが、まったく気にしていない。わかっているけれど、なんだか店員の笑顔と同じものを感じるのだ。座席にいる間、地味にダメージをくらい続ける。

 そして最後のひとつはビュッフェ形式にある。ぼっちは座席にカバンを置いていくか、カバンを持って取りに行くかで悩むのである。これはわかっていただけるのではないだろうか。ここは日本だし、田舎だし、そうそう盗まれる心配もないものの、ぼっちは交代で取りにいくという選択肢が無い。


 うん。言葉にしてみるとやはり気持ちに整理がつくものである。最初の2つはぼっち初心者が通る道である。そしてその道は幾度となく通ってきたはずだ。そのもっちりと厚い面の皮をつまんでみたまえ。今までの経験値はここにある。
 そして最後の1つは、持っていけばよいのである。一度にたくさんとって座席へ持ち帰れば、何度も立ち上がる必要もない。


 そして覚悟を決めた私は、数日遅れの誕生日祝いとしてひとり鍋をキメることとした。


 来たる決戦の日。店の駐車場でイメージトレーニングをする。
 無論、「いらっしゃいませ、何名様ですか」対策である。

 正面から視線を受け止め、「ひとりです(けどなにか問題でも?)」と真っ向勝負を挑む正攻法もあるが、今回は「いや実は御社がnoteとコラボされてしゃぶ葉をひとりで楽しんだ体験を集めておられまして、この機会にたまには・・・・ひとりで来てみようかなと思ってですね」と続ける軍師さながらの戦法もある。ただしこれは対応する店員がバイトだった場合「……はぁ?」という致命的カウンターを受ける可能性もある諸刃の剣である。

 こればかりは敵(店員)の出方によって変えるしかない。私は入り口の引き戸を開け、堂々と入店する。
 そこには店員ではなく、機械があった。来店人数を入れ決定ボタンを押すと、ベロっと席の番号が書かれたレシートが出てくる。

 まさかの不戦勝である。私はこわばっていた人差し指をくにくにと動かしながらレシートを取る。

 そしてオドオドとしながら座席に向かうと、そこに女神がいた。
 私の席とは通路を挟んで向かい側、女性が一人でしゃぶしゃぶしていた。肩まで伸ばした黒髪は切り揃えられ、薄い化粧とメガネ、三本線の入った黒の上下のジャージを着た女性である。完璧だ。絵にかいたような大人女子のぼっち飯である。さらにかわいい。なにこれ、仕込み?(何のため)

 私は女神の姿が視界に入るように席に着く。机の上にあるパッドから注文するらしい。私は女神がほおばる姿を眺めつつ、自分の注文を進める。

 しゃぶ葉は食べ放題だ。肉のバリエーションを増やせば増やすほど値段が上がっていくシステム。私はそこまで食べられないので種類は少なくて良い。というわけで

こんなかんじ。あ、鶏肉の段が映ってなかった🐤❕

 季節限定なのかNEWなのかわかんないけど、北海道味噌だしにしてみた。
 つけダレも大量、薬味も大量、あと使い方がよくわかんないものも大量にあった。

 野菜に火を通しながらふと思い出した。
 ずっと昔、小学生くらいの頃に家族でしゃぶしゃぶに行った。ちょうどこんな感じの二色鍋で、和風の出汁と、豆乳だったかチゲだったか……何か濃厚なタイプの出汁。四人で囲んでいて野菜を一気に入れて火力を上げたら沸騰して中央の仕切りを飛び越え、結局ほぼ一色鍋になっていた懐かしい思い出。

 火力を弱め、野菜を少しずつゆっくりと煮る。自分の食べるペースに合わせて火を通せばいい。エノキがゆったりと泳ぐ白だしへお肉も一枚ずつ、水泳選手のように鍋の端から端まで往復させる。白く色づいた豚肩ロースを持ち上げると、まだ柔らかな肉は箸に干されたシーツのようにダラリと垂れさがる。白だしを鍋肌で切ると、軽くポン酢にくぐらせる。

 家で鍋をすることはあるけれど、こんなにちゃんとした出汁では煮ない。こんなに薬味は準備しない。こんなにタレにバリエーションはない。今、私は贅沢をしている。

 ひとりしゃぶしゃぶを堪能している間、注文用のタッチパネルではおすすめの食べ方が流れている。味噌ラーメンとかパフェとかが作れるらしい。 

取り過ぎた野菜と追加で取ってきた中華麺で作るなんちゃって味噌ラーメン。
推奨されていたような美しい出来栄えではないけれど、出汁が美味しいから普通にいっぱしのラーメン。

 中華麺も一本単位で好きなだけ持ってこれるのがありがたい。ミニラーメンはお腹と心を満足させてくれる。

 食べるペースを落とし、私はふと周囲を見渡す。女神は2回目のソフトクリームとクレープを取って席に戻り、その隣の父娘のペアは、娘がひたすら丁寧に灰汁を取っている。壁に仕切られた向こう側の座席では、猫型配膳ロボットに「バイバーイ」と声をかける子どもの声。平和だ。いや、目の前に女神もいるし、ここは天国かもしれない。

 タッチパネルには天国にいられる残り時間がカウントされている。私は満腹を抱えながらもデザートを取りに行く。

ワッフルを焼いてパフェをつくる腹の容量はありません。トッピング用のフルーツをわさっと取り、ソフトクリームを絞る。エスプレッソがあったので、これはアフォガードが作れるのではと用意してみた。スプーンですくってエスプレッソを垂らしてみると、かなりいい感じ。これはいいんじゃない?!


と、全部かけてしまった顛末がこうである。
こういうところがダメなんだよなぁと反省。
詰めが甘いというか雑というか。


 天国にいられる時間を使い切り、私は店を出る。出た瞬間、現実に戻った。めっちゃお腹がいっぱい。いっぱいどころかなんか胃がはち切れそう。これが地球の重力か。

 イグアナみたいな歩き方で散歩するブルドッグを遠目で見つつ、大きくなったお腹を抱え同じようなガニ股で駐車場内を無駄に遠回りして歩きつつ、何とか家へ帰りました。


 なお今回、皿に取れたのは2,3割程度だ。野菜も一部だったし、クレープやワッフルも横目でみただけ。定番のカレーもまったく手を出せなかった。
 食べ放題メニューを最安値にして、そっちを攻めるのもありかもしれない。
 あるいは逆に値段を上げるとラム肉とかホタテとかモッツァレラチーズとかがあるらしい。その辺ばかり食べるという回も面白い。

 アンケートに答えたらドリンクバーが安くなるチケットももらったし、また行ってみたいと思う。今度は私が誰かの女神になれるように。







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