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Kindleで読みたい人も、いるかもしれない。そう思った話

「紙の本かKindleなら読むけど。そうじゃなきゃ、やだ……」

そう言ったのは、昔からの友人でした。学生時代からの付き合いで、今でも年に何度か顔を合わせるようなリアルな関係です。彼は基本的に昔から紙の本が好きな読書家で、文庫本を何冊も持ち歩くようなタイプです。でも「重いからね」と言って、最近はKindleも活用しているようでした。

そんな彼に、「小説書いてみたからちょっとを読んでみてよ」と、ある日先日Talesで公開した『 Code:Mn-137』のURLを送ってみました。すると即座に、「やだよ」とひと言。そして続けて、「紙の本かKindleなら読むけど」と返ってきました。

そのやりとりをきっかけに、ふと考えました。

確かに、縦書きのほうが読みやすいと感じる方もいるのかもしれない──そんなふうに思いました。Talesでもnoteでも横書きであることを、そこまで気にしたことはありませんでしたが、縦書きにすることで紙の本に近い読み心地になるから、友人用にそれも一つの形として試してみてもいいかもしれないと感じました。

ただ、Kindleで公開すると他のプラットフォームでは配信できなくなると勝手に思い込んでいたため、少し躊躇していました。KDPセレクトに登録するとAmazonでの独占配信になる、という話をkindleを始めた時に説明の中で見た気がしていたからです。

ですが、あらためて確認してみたところ、KDPセレクトというオプションに登録さえしなければ、そういった制限はないことがわかりました。つまり、Talesで無料公開を続けながら、Kindle版も公開できるということです。

そう気づいたとき、「じゃあ、試してみてもいいかもしれないな」と思いました。

というわけで、今回、縦書き仕様にしてKindle版として再編集しました。Tales版との違いは、縦書きになっていることと、登場人物の挿絵が入っていることくらいです。

ただ、前述どおり、KDPセレクトには登録していませんので、Amazonの読み放題には対応していません。これについては少し迷いもあったのですが、「あくまでTalesで無料で読めるものを、別の読み方で提供するだけ」という立ち位置に徹したいと思いました。

本当は無料にしたかったのですが、kindleは価格をつけないと登録できないので99円です。設定可能な最低限の価格に設定しています。正直なところ、そこまでして縦書きで読みたいという方は多くないかもしれません。でも、Kindleで本を読むのが好きな方や、読みやすい環境を大事にされている方には、もしかしたら少しだけ響くかもしれない──そんな思いでkindle版を公開しました。

もちろん、Tales版はこれからも無料で公開しています。スマホでの横読みでも、Kindleでの縦読みでも、それぞれ少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。

そして、あの友人も──
「Kindleで読んだよ」のひと言が、いつか届くといいなと思っています。

※『Code:Mn-137』ってどんな話?と思われた方へ
初めての方に向けて、あらすじだけ簡単にまとめておきます。


📘 Code:Mn-137

運命のコード──過去の映像に映っていたのは、“未来の自分”?
(Kindle版:全204ページ/49,936文字)


🪞 あらすじ

テレビ局で歴史ドキュメンタリーの編集を担当している古澤憲司は、アーカイブ映像の中から一本の奇妙なVTRを見つけます。
それは30年前のロンドンで撮影されたもので、そこに映っていたのは、驚くほど“未来の自分”に似た初老の男。しかもその男は、何かを語りかけるようにカメラを見つめている。

ただし──映像に音声はありません。
記憶にも、こんな場面は存在しない。
にもかかわらず、その姿には妙に見覚えがありました。

違和感を抱えたまま映像を何度も見返す古澤。やがて彼は、認知科学者・植木肇に相談し、AI技術による音声の復元を試みることになります。

解析が進む中、浮かび上がってきたのは、まるで未来を告げるような声──

「君は見るべくしてこの映像を見ている。もうすぐ転機が訪れる。私の言葉を信じろ……」

そして、最後に映し出される文字列──「Code:Mn-137」

この謎めいた言葉をきっかけに、古澤の周囲では次第に現実の“綻び”のような出来事が立て続けに起こり始めます。

  • 宮城県黒川郡で起きた大規模な地震

  • 台湾のホテル火災で再会した知人が、まるで“別人”のように変貌していたこと

  • ベトナムで出会ったビジネスパートナーが、以前と何かが「違って」見える不気味さ

これは偶然か、それとも──?
誰かが、あるいは“自分自身”が、すでに知っていた未来なのか。

古澤は「Code:Mn-137」の意味を探りながら、過去と未来、記憶と現実の狭間を旅することになります。


🎥 本作の特徴

本作は、映像メディアという題材を軸に、AIによる音声復元やアーカイブ映像といった現代的な要素を交えながら、「記録」と「予言」の境界を描き出すサスペンス・ミステリーです。

単に謎を追う物語ではなく、
「すべてを知ることは、人間にとって幸せなのか?」という問いが物語全体に静かに流れています。

読み終えたあと、何かをふと思い出すような余韻が残る一作になればと思いながら書きました。


📖 Kindle版のご案内

  • 縦書き仕様/登場人物の挿絵入り

  • KDPセレクト未登録のため、読み放題には非対応・価格は99円(設定可能な最低価格)

※ 鈴野 乙(べる(すず)のおと)は、私、Bell noteの
kindle出版時専用のペンネームです。

🔗 Tales(横書き版)も無料公開中です

スマホで気軽に読める横書きスタイルのTales版も引き続き公開しています。


お好みに合わせて、ぜひお好きなかたちで手に取っていただけたら嬉しいです。

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