実は脳があなたを不幸にしている
〜あなたが悪いのではない。脳がそう作られているだけだった〜
「なぜこんなに不安になるんだろう」
「どうして他人と比べてしまうんだろう」
「幸せなはずなのに満たされない」
そんな経験はありませんか?
多くの人は、
こうした悩みを抱えた時、
「自分の性格に問題がある」
と思ってしまいます。
しかし実は、
心理学や脳科学の研究を見ると、
問題はあなたではありません。
もっと正確に言うなら、
脳がそういう仕組みになっている
のです。
少し怖い話ですが、
私たちの脳は、
必ずしも私たちを幸せにするために作られていません。
脳が最優先しているのは、
幸せではなく、
生き延びること
です。
そしてその仕組みが、
現代社会では私たちを不幸に感じさせる原因になることがあります。
脳は「幸せ」より「危険」を優先する
まず知っておきたいのは、
人間の脳は危険探知機だということです。
進化心理学によると、
人類は何十万年もの間、
危険な環境で生きてきました。
猛獣。
飢餓。
病気。
敵対する集団。
そんな世界では、
楽観的な人より、
危険を察知できる人の方が生き残りやすかった。
その結果、
脳はポジティブな情報よりも、
ネガティブな情報を優先的に処理するよう進化しました。
これを心理学では
ネガティビティ・バイアス
と呼びます。
つまり、
嫌なことが忘れられないのは、
あなたが弱いからではありません。
脳が正常に働いているからなのです。
なぜ悪い記憶ばかり残るのか
例えば、
100人に褒められても、
1人に批判されると、
その1人の言葉ばかり気になることがあります。
実際、多くの研究で、
人間はポジティブな出来事よりも、
ネガティブな出来事を強く記憶することが分かっています。
脳にとっては、
褒め言葉を忘れても命に関わりません。
しかし危険な情報を忘れると、
生存率が下がる。
だから脳は、
悪い出来事を優先して保存するのです。
比較してしまうのも脳のせい
SNSを見て落ち込む。
他人の成功を見ると焦る。
これも脳の特徴です。
人類は集団で生きてきました。
そのため脳は、
自分の立ち位置を確認するために、
他人と比較する機能を持っています。
昔は比較対象が数十人程度でした。
しかし現代では、
スマホを開けば何万人もの人生が見えます。
しかも見えるのは、
その人の一番良い部分だけ。
脳はその事実を理解していても、
無意識では比較してしまうのです。
幸せに慣れてしまう仕組み
「夢だったものを手に入れたのに満たされない」
これも珍しいことではありません。
心理学では、
ヘドニック・アダプテーション(快楽順応)
という現象があります。
簡単に言うと、
人は幸せな出来事に慣れてしまうのです。
昇進しても。
新しい家を買っても。
欲しかったものを手に入れても。
最初は嬉しい。
しかし時間が経つと、
それが当たり前になる。
脳は新しい刺激を求め始めるのです。
だから私たちは、
「もっと」
を追い続けてしまいます。
不安は脳の得意技
研究によると、
人間が心配していることの多くは実際には起きないと言われています。
それでも脳は不安を作ります。
なぜでしょうか。
それは脳が未来を予測する機械だからです。
しかも脳は、
最悪のシナリオを優先して考えます。
「失敗したらどうしよう」
「嫌われたらどうしよう」
「将来どうなるんだろう」
これは悲観的なのではなく、
脳が危険回避をしているだけなのです。
考えすぎるのも脳の仕様
脳科学では、
何もしていない時に活動する
デフォルト・モード・ネットワーク
という仕組みがあります。
この回路が活発になると、
過去や未来について考えやすくなります。
つまり、
ぼーっとしている時ほど、
不安や後悔が出てきやすい。
考えすぎる人は意思が弱いのではなく、
脳が未来や過去をシミュレーションしているだけなのです。
実は脳は現代社会に追いついていない
ここが最も重要なポイントです。
私たちの脳は、
数万年前の環境に適応して進化しました。
しかし現代はどうでしょう。
SNS。
ニュース。
スマホ。
情報過多。
24時間つながる社会。
脳はこの環境にまだ適応できていません。
つまり現代人の不安の多くは、
古い脳と新しい社会のミスマッチによって生まれているのです。
では、どうすればいいのか
ここまで読むと、
絶望的に感じるかもしれません。
でも安心してください。
脳の仕組みを知るだけでも、
私たちはかなり自由になれます。
例えば、
不安になった時。
「自分が弱いからだ」
ではなく、
「脳が危険を探しているんだな」
と考える。
他人と比較した時。
「脳のクセが出ているな」
と気づく。
それだけでも感情に飲み込まれにくくなります。
幸せな人は脳を理解している
幸福度の高い人に共通しているのは、
脳の声を全て信じていないことです。
不安があっても、
それを事実だとは思わない。
比較しても、
その感情に支配されない。
つまり、
脳をコントロールしているのではなく、
脳を理解しているのです。
まとめ
実は脳があなたを不幸にしている。
これは半分本当で、
半分誤解です。
脳はあなたを不幸にしたいわけではありません。
ただ、
あなたを生き延びさせようとしているだけなのです。
危険を探す。
比較する。
不安になる。
満足しすぎない。
全ては生存のために進化した仕組みです。
最後に
もし今、
不安や焦りに苦しんでいるなら、
自分を責めないでください。
それはあなたの欠陥ではありません。
脳の仕様です。
そして仕様は、
知ることで付き合い方を変えられます。
人生を楽にする第一歩は、
自分を変えることではなく、
自分の脳を理解することなのかもしれません。
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