オチを知っていても読む
ちょっと時間が掛かってしまったのですが、読み終えました。
『黄土の奔流』(生島治郎 著)

実は、この本を知った本(『上海の戦後』という本)にオチは書かれてしまっていて、冒険小説というジャンルでそれは致命的に思えたのですが、最後まで読み終えました。
長崎から上海に向かう海上で、海がはっきり汚く黄色く変わる境界線がある、という描写が印象に残りました。
海を汚す街、上海・・。(この本は、上海から長江を船で上り、重慶に豚毛を買いに行く冒険小説でした。)
フィクションではありますが、上海のカオスな感じや、長江流域に土匪(武装集団)や軍閥が跋扈していたのは、本当だったのだと思います。
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この本は、「オチ」というか、結末はぼんやりとは知っていたのですが、そこに至るまでの旅(遠征)の内容はまったく知らなかったので、楽しんで読みました。
『そしてフジノオーは「世界」を飛んだ』(辻谷秋人 著)

世界最高峰の競馬の「障害レース」に、なんと1960年代に挑んだ伝説の馬・フジノオーの挑戦の軌跡です。
凄かった。
帯に、「国内に敵はいない」と書かれていますが、それもそうだったのだと思いますが、勝ち過ぎたがために「出られるレースがなくなった」というのが実状だったようです。
今は海外遠征のノウハウもたまり、報道も詳しくされますが、当時はレースの距離すらあやふやで記事によって情報が違ったり、馬の輸送についても、イギリスに運ぶのに、なぜかアメリカ大陸を横断する羽目に遭うというわけのわからない旅だったという、とんでもない時代。
イギリスのグランドナショナルも、完走すら大変なレース。フジノオーが出走した年は、47頭(!)が出走し、完走は12頭という過酷さ。
いやはやすごい。動画を見たくて探しましたが、見つかりませんでした。
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芥川賞受賞作。
『バリ山行』(松永K三蔵 著)

最初、バリって、インドネシアのバリ島かと思ったり、なぜか著者さんの名前から、ヒップホップの人?といろんな勘違いをしつつ、日本の登山の話(ざっくり)と知って、だいぶ前に購入し、だいぶ長く積読していた本。
しかし、最近読んだ本でいちばんよかった。引き込まれました。
「バリ」は、「バリエーションルート」の略でした。バリ山行は、普通の登山道からわざと外れ、藪につっこみ、自力でルートを探しながら、岩場を上り下りしたり、滝の中を進んだりする激しい山行。
登山だけの話ではなく、内装会社の仕事と、バリ山行の描写が、どちらも細やかに描かれていて、日常と非日常のおもてうらというか、重なり。そのどちらも表現の粒度が揃っていてそこが独特と思いながら一気に読めました。
バリ山行はかなり破天荒な趣味で、自分はやりたいとは思えないのですが、登場人物が語る「本物」の感覚は、少し憧れるところがあります。
落葉の急斜面、切り立った崖。せっかく登山道に出たのにまた薮。樹林の中で鬱蒼と暗く、景色もなく。足元には腐った倒木と泥溜まり。薮、蔦、棘ーー。撥ねた枝が目を狙って鼻先を掠める。
いや、自分には無理だ(笑)

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次は何を読もうか。
オードリー若林さんの『青天』が読みたいのですが、noteでも読めるらしい・・🧐
摘読日記_112
