「競馬オヤジ」好き。だった自分もいつの間にか競馬オヤジ。(Number収録「本当の競馬を教えてやる。」を読んで。)
いつの間にか自分も競馬オヤジになっていた。
競馬場での楽しみ。
馬券検討、レース観戦、B級グルメ。
これらが自分の楽しみの主たるところだけど、けっこう好きなのが稀にある、見知らぬ人との交流。
ゴール直後、結果が際どくなった時、「3番残したよな?」「どうでしょう・・(自分)」という類の会話になる。これ系は結構ある。一瞬だけど、突然の仲間感がきらいじゃない。
あと、思い出すのは、競馬オヤジからの突然の自慢。
かなり古い話だけど、1996年の皐月賞直後、中山競馬場のスタンドで、60代ぐらいの競馬オヤジに、どういうきっかけだったのか忘れたが、イシノサンデー(勝ち馬)の複勝馬券2万円を見せつけられ、「こ〜うやって取んだよ〜!!」と自慢された。
(「いや、勝ったんだから単勝で自慢してよ。」とは言い返せない迫力があった。。)
言葉のやりとりがなくても、ふと耳に飛び込んでくる競馬ファンの会話を聞いたり、ゴール前の断末魔に近い叫び、自分を責めたり騎手に愚痴ったりのブツブツ独り言。なども好き。
要は、いろんな人間模様に触れられる競馬場が好きなんだな、と思う。
しかし、競馬場で話しかけられることは昔の方が明らかに多かった気がする。
競馬オヤジの方でも、
(上の皐月賞の例など顕著だが)
「にいちゃんたち、まだまだ青いね。」と自慢の標的にしやすかったのかもしれない。
近年、競馬場で話しかけられることが減ったのは、おそらく、こちらもそれなりに競馬オヤジの貫禄というか、落ち着きが出てきたせいかもしれない。
「達人直撃インタビュー・本当の競馬を教えてやる。」

Number254号・1990年の秋競馬特集の号。
オグリキャップの引退の年であり、武豊旋風が巻き起こり、競馬場に女性ファンの姿が増えた時期。
このコンテンツは中山競馬場で競馬ファンにインタビューを試みたもので、味のある競馬オヤジたちが登場する。
写真の親父さんは62歳、江戸川区在住の装飾用メッキ職人で、競馬歴は30年。
「好きな馬?いないねぇ。そうやって好きな馬なんて作ってるようじゃ、いつまでたっても馬券は取れやしないよ。」
なかなかこの域にはまだ達していない。
好きな馬は概して馬券検討の邪魔になりがち。・・とわかっていても、どうしても好きな馬はできてしまう。
インタビューには他にも、
「オグリキャップ?聞いたことはねえなあ。」
なんて親父も。
「牡馬か牝馬かなんかも気にしねえ。何歳馬かなんて、関係ねえ。騎手なんて、そんなこと考えたら面白くねえ。だからよォ、いっつもオッズだけ見て買ってんだ。15倍か20倍くらいつくヤツを500円か1000円買うんだけどなあ。どれにするかは、全部、勘だ。レースも、まず見ねえなあ。ここ(パドックらしい)座ってれば、掲示板の結果も見えるからよ。」
とても真似できないスタイル。
この親父さんは、競馬より酒が友達のようで、「酒のついでに競馬に来るんだ。」・・だそう。
「やっぱりよ、競馬場で飲む酒が一番だ。」
・・これが、この親父さんにとっての「競馬」なのだろう。
人それぞれに、その人にとっての「本当の競馬」がある。
それにしても、この競馬特集号はかなり面白い。

オグリキャップが復活を賭け秋の天皇賞、ジャパンカップ、有馬記念と王道に臨み、ライバルも揃っていた。そりゃあ面白いよな・・。
