主従関係とセーフワード(13)
ここまで進めてきた皆さん、ちゃんと毎回励まして褒めていますか? 相手は IKEA の家具ではなく「ナマモノ」です。説明書の通りに作業しても心の持ち様で結果がいくらでも変わります。ただし「励まして褒める」以上のアメを与えてはいけません。物的な褒美やお仕置きの手加減などをしたら主従関係の根幹が崩れます。
30 年ほど前、同じ保育園に子供を預けていた母親の女性、この人は子供が3人いてみんな父親が違うワイルドな人で、彼女からいわれた事があります。
「女は甘やかしちゃ駄目よ。一度甘やかすと限りなくつけ上がるから」
「甘えさせる」と「甘やかす」は別物です。以前に「プレイと NG 克服は分けて考えろ」といったのは、理想論でいえば絶対服従の概念の中に NG が存在する事そのものがおかしいからです。スカトロなどの明らかに猟奇的な行為、首絞め、流血、傷の残る危険な行為、野外露出などの違法行為は「支配者側が命令しない」のが大前提で、その範囲内でもなお NG が存在するなら「改修工事」をする必要があります。
木造建築の歴史の長い日本には「継手(つぎて)」の技術があります。一度切り出した材木は、長ければ切ればいいけれど短いと伸ばすわけにはいきません。そこで別の材木との間に複雑な切り込みを入れて、釘を使わずにがっちり組み合わせて1本の長い材木にするのが継手です。ちなみに同じ方法で材木をL字やT字に組むのは「仕口(しぐち)」といいます。
NG が存在するままプレイをするのは、継手をせずに家を建てるような物です。必ずどこかに無理がかかっておかしな家になります。だから家造りをいちど中断して継手をする。相手は材木ではなく人間なので、長い物を短くも短いものを長くもできます。つまりプレイは柱を組み上げる作業、NG 克服は柱を適切な長さにする作業、と考えればわかりやすいでしょう。
それでは、次に進みましょうか。くれぐれも「4までに充分時間をかけたカップル」だけが進んでください。
5.アヌスの中心を指で触れる
これは4とセットというか4の延長というか、流れの中で行う物といえます。これまで指2本の腹でマッサージしていた指の1本(中指)の、今度は指先でアヌスの中心をちょっと触ってすぐ離す。また触って離す。次第に「触っている時間を長く、離している時間を短く」していきます。最終的に離す時間がゼロになり、常に中心に触っている状態になります。触り始めてから1分はかけるつもりでやってください。
※ローションは基本的に水溶液(オイルベースは使った事がないので知りません)なので、空気に触れていれば水分は蒸発します。次第に潤滑剤としての効果が下がるので、適宜補充してください。何をもって「適宜」なのかは難しいですが、私は個人的に「ぬるぬる感が薄れて少しでもべとべと感じた時」を基準にしています。
この時点でまだ指を入れてはいけません。触ったまましばらく様子を見ます。特に「1(過去の乱暴によるトラウマ)」の子には「ここまで痛くなかったよね」「優しくするから怖くないよ」「いつでも逃げていいからね」などの声掛けをして、少なくともここまでは大丈夫である事を学習するまで何回も繰り返してください。
6.指で押す
あまりに当然すぎていい忘れましたが、ちゃんと爪は切ってヤスリがけしてありますよね?
これから行うのは「トンネル工事」です。地盤によっていつ渇水や崩落や陥没が起きても不思議ではない。「事故や周囲への影響が少ない」といわれる最新のシールドマシンでさえ、掘ってみて初めて遭遇するトラブルは必ずあるし、まして今回の地盤は「ナマモノ」です。くれぐれも慎重に。
指先でアヌスの中心を軽く押します。入れるのではなく、押す。フリーハンドではなく他の指や手のひらをお尻に当てて、手を固定して指だけ操作するとよいでしょう。動きが目に見えない位、見えてもせいぜい 2~3mm 位、数秒押して戻す。これを何十回も繰り返します。
以前にもお話ししたように、括約筋は不随意筋と随意筋があります。mm 単位でも押せば必ず「わずかに」開きます。性的快感とセットで行う事によって、いまから新たに覚える「外から入ってくる刺激」も性的快感のひとつ、と学習させる訳です。いきなり貫通させると学習が追いつかず、私が泌尿器科で経験したように「妙な物」と認識されてしまいます。
7.次第に深くしていく
ここからは「状況次第」です。私自身やった事がないので適当な事をいいますが「3回(日帰りでも宿泊でも会えたら1回)で 1cm」くらいが目安ではないでしょうか。相手の反応を見ながら少しずつ「深くして戻す」を繰り返していきます。たとえ数mm でも「触れられる」に「出し入れされる」感覚が加わります。これも「快感」として学習させる訳です。
この時に随意筋が締まったら要注意です。本人が締めたという事は「地盤が変わった」からで、そこまでは大丈夫だけどそこを境にそこからが違う。そこまでを続けながら「なぜ締めたのか」を本人に確認するべきです。もしかすると拒否の表明か、あるいは性的快感による自然な収縮か。拒否でないのならそのまま続行してかまわないでしょう。
もしも拒否だった場合、それ以上進むのをいちどやめて、そこまでの往復は続けながら「ここまでは大丈夫なんだよね?」と、これまでの成果を褒めてやります。そして「もう一度だけ」その部分まで進めます。この時に同じ拒否反応が出たら、その日はもう進むのをやめて「それまで」の刷り込みに終止します。この時に考えられるのは、
たまたま「その日に」その場所が精神的な境目だった
その場所に精神的な壁がある
つまり一時的な物か継続的な物か、です。これは1回ではわかりません。次回に同じ手順を踏んで掘り進んで「わざと少しだけ」その場所を越えてみて探りを入れます。拒否の反応が出なければ1、出れば2と推測できます。1の時はそのまま進めてください。「今回は大丈夫だね」などと余計な事をいうと本人が意識して藪蛇になりかねません。
2の時はカウンセリングが必要です。もしかすると厄介な「嫌だから嫌」がまた現われるかもしれません。以前に説明した方法で解決してください。もちろん解決までにも「ここまでは大丈夫」は毎回繰り返して、「ここまでは大丈夫なのになぜここからはだめなのか」と説明させるのも有効な手段のひとつでしょう。
8.「物が入っている状態」に慣れさせる
人にもよりますが、大人の男性の中指なら第一関節が埋まるか埋まらないかのあたりで、指先が括約筋を抜けて直腸の空間を捉えるはずです。これでトンネルの掘削は終わりですが、調子に乗ってさらに深く入れたり指を曲げたり回したりするのは厳禁です。ここまではただ穴を開けただけ。実際の道路でも岩盤が剥き出しのトンネルなんて、よほど田舎に行かないとありませんよね。まだ作業は道半ばです。
これまでの往復運動の中に「タメ」を入れます。アヌスの中心から直腸まで入れたらそこで「1秒」止めてから中心まで戻す。また入れたら1秒止めて戻す。適宜ローションを補充しながら、次第に2秒、3秒と長くしていきます。よほどの便秘でもない限り、排便で括約筋が緩むのは数秒から十数秒です。そこで「外から入れられた物を咥え込んだ状態」を、やはり性的快感とセットで学習させる訳です。
何回かけて何十秒にするかは、まさに人によります。1回で数十秒進められるかも、数秒で拒否反応が出るかもしれません。「毎回行ける所まで行く」「毎回目標を決めて少しずつ長くする」など、相手の状態をよく観察して必要があれば話し合って、当面の目標「60 秒」を目指してください。
9.「回転」の刺激を学習させる
これまでは出し入れという「前後運動」でした。個人差はありますが人間の指は工業製品のような円筒形ではなく、爪や関節などの凹凸もあります。
爪を上、手のひらを下にして、第一関節まで差し込む
ゆっくりと手首を返して爪を下、手のひらを上に 180 度回転させる
ゆっくりと逆に 180 度回転させて戻す
入り口まで戻る
この1ターンで最低 20 秒はかかるはずです。それを切る様なら速すぎる。「今回は〇〇ターン」を目標に毎回少しずつ増やしたり、次第に手首の返しを1回だけでなく2回以上を少しずつ混ぜたりして、ゆっくりと「回転運動『も』快感である」と学習させていきます。
さて、実践編のスタートからここまでプレイの回数にもよりますが、焦らずに進めていれば数週間から数ヶ月かかっているはずです。そして表面上は同じに見えても本人の気持ちはそれぞれです。考えられる物としては、
すでに性的快感のひとつになっている
他の性的快感がなくなっても気にならなくなった
他の性的快感で悦べるので気にならなくなった
気になってしかたないけれど他の性的快感に集中してごまかしている
相変わらず嫌だけど「ふたりで乗り越えよう」といわれて必死に我慢
1ならくす玉でも割って祝ってください。ただし2との区別がつけづらい。判別するにはアヌスのルーティーンをこなした状態で、セットで与えていた「別の性的快感」を少しずつ弱めていきます。振動系でも動き系でも少しずつ弱く。最終的にゼロにした時に悦べば1、そうでなければ2だと推測できます。
各々の対処方法は、また次回に。しつこいですが「ゆっくり」ですよ。数週間後か数ヶ月後に次回を公開します。
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