音楽の不思議 僕の想像の中の思い出
僕がこの曲を思い出すとき、蘇るのは自分の思い出じゃない。
まだ若かった頃の父と母の姿だ。
僕はその頃を知らない。
どこへ出かけて、どんな会話をして、どんな顔で笑っていたのかも知らない。
それでも、この曲を聴くとなぜか2人がデートをしている光景が浮かぶ。
楽しそうに歩く姿や、くだらないことで笑い合う姿を勝手に想像してしまう。
僕が大人になりきる前に父を亡くした。
母も僕もたくさん泣いた。
もちろん僕自身も悲しかった。
でも、この曲を母の隣で聴くと少し違う感情が湧いてくる。
父と母が出会い、恋をして、結婚して、家族になった。
きっとその時、父は母を一生守るつもりだったし、僕にもそんなことを言っていた。
だからこそ思ってしまう。
守るって言ったのに。
なんでこんなに早くいなくなっちゃったんだよ。
今でもこの曲を聴くと、若かった頃の2人を想像する。
それは僕の思い出じゃない。
でも、なぜか僕にとっても大切な思い出のような気がしている。
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