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チェティナードマンションとアンティークショップを巡るカライクディへの旅

チェティナード(チェティヤール)マンションという
一風変わったお屋敷が南インドにあることを知ったのは、
ずいぶん前のTRANSITの記事だった。
商いで財を成した商人が世界各国から材料を輸入して
建てた豪華絢爛なお屋敷。ずっと気になっていたそれを
見に行きがてら、しばらく食べていないチェティナード料理を
本場で食べてお屋敷から流出したアンティーク雑貨が
売られているというアンティークマーケット巡りの週末旅、
良いなと航空券とホテルを予約した。

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自宅からホテルのあるカライクディまで飛行機を
乗り継いで約10時間。
新しいだけが取り柄のような空港からホテルまでの道すがら、
車窓の外に広がるのはほぼ何もない土地、時々池。
かろうじて町っぽいのはホテルがあるエリアだけという田舎ぶり。
ホテルに着いたのは14時半。
チェックインもそこそこにホテル内のレストランへと向かう。
ジャックフルーツの大木がそびえ立つ中庭に面した、
開放的なレストランに案内され、着席するやいなや
目の前のバナナリーフに次々とおかずが盛り付けられていく。
何度食べてもバナナリーフで供されるミールスには心が躍る。

ビジュアルだけでもう美味しい


中庭で咲き乱れるブーゲンビリアの葉がはらはらと
散るのを見ながら滅多に食べられない蟹のカレーを
とにかく詰め込めるだけ詰め込み、はち切れんばかりのお腹を
抱えて部屋に向かう。

クッキングクラスが催されるオープンキッチン&ダイニング


ぎっしり並べられた年代物のキッチングッズ


壁にインドやアジアの工芸品が飾られた素敵な客室


部屋でひと休みして、すぐに散策に繰り出す。
陽射しは強いが日陰は涼しく、湿度が高くないので
七分袖で歩いても汗ばまない快適な気候の3月のカライクディ。

北インドとはまた違うアイアン装飾。
強い陽射しが美しい影をつくる。

ちょっと歩いただけでもチェティナードマンションかな、
というお屋敷があちこちで目につく。

くすんだミントグリーンが鮮やかな青空に映える


アンティークマーケットはホテルから徒歩15分ほど。
まずはマップにピンを刺していたお店に直行する。

どこも主力商品はホーロー製品とタイル。圧巻の物量。

マーケットで1番大きいこのお店に欲しい物はなく、
自宅から梱包材とテープを持参し買う気満々で来た私は
一抹の不安を覚える。
まあいい、まだまだお店はある、1軒1軒廻ってみよう。

どのお店でも豊富に並ぶホーローはイギリス、スウェーデン、
チェコ、オランダなどヨーロッパ各地で生産されたお鍋、
オイルポット、やかん、珍しいところではバターケースや
ソープディッシュがあった。
1年前のケララ旅行でアンティークのホーロー鍋と
やかんを購入したというのに、またしてもチェコ製の
ホーロー両手鍋を購入。大好きなミントグリーン。
ケララよりもお買い得で嬉しい。
続いて東南アジアに店舗を持っていたらしいシルク屋さんの
いい具合に錆びたトレイを購入。アンティーク物の知識は皆無、
古いかどうかにはこだわりがないので
好きかどうか、ただそれだけで選ぶ。

どのお店もしつこい呼び込みなどをすることなく、
色々見た挙句、何も買わずに「Thank you」と店を後にしても
誰もが「Thank you」と返してくれる、のどかな商いぶり。
時々、意味や用途不明な物があって(ほぼ半裸で肩を
組んで立つ男2人の陶器の置物とか)店主に訊く。
説明してくれるのだが、みんな英語が得意ではなかったり、
商品知識がなかったりで結局、意味も用途も
わからないまま会話は終わる。
普段は何を買うにしてもお店の人から色々話を
聞いたりして知らない知識を仕入れるのが好きだけれど、
なぜかここでは、このゆるい接客が心地良い。
わからないことは後で検索すればいい。
アンティークマーケットでの戦利品は結局2点のみ、
すっかり暗くなったホテルへの道を戻る。

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翌日はホテルから約20kmの村にチェティナードマンションを
見に出かけた。
ホテルの前にオート(トゥクトゥク)スタンドがあったので
オートで行こうとホテルのマネージャーに大体の価格を訊くと
帰りのオートがつかまるかわからないからホテルの車で
行けばいいと言う。行きたいところを全部回ってくれるというのに
ガソリン代くらいでいいよと2度訊きするほどのお安さ。

この地方はチェティナードマンションの他にタイルも有名。
せっかくなのでタイル工房に寄り道する。

5分もかからないメインの作業

ガラス板を敷いてアイアンの型枠を置き、型枠に色を流す。
その上をその辺の白い砂でコーティングする。
乾いたら水に浸けて5日。全工程10日で出来上がるらしい。
1枚50ルピー。いつか自分の家を建てるとしたら買いたいかも。

出来上がったタイルを組み合わせるとこんな感じ。



タイル工房から数分で1軒目のチェティナードマンション到着。

ファンシーな門構えのAthangudi Palace


100ルピーの入場料を払い、中へと進む。
1つ目のドアをくぐると豪華絢爛な大広間。

カラフルな天井と黒白タイルの床の対比が面白い


壁の下の方は日本製のマジョリカ・タイル。
剥がれてしまったらしい右側のタイルを絵で補っているのが可愛い。


ドアのくり抜きやタイルの色合いがとても良い。


ファサードも美しい
トイレまでこの可愛さ


マップによると近くにカラフルな梱包テープで編んだ
かご屋さんがあるとのことで、また寄り道。
看板がなく戸惑ったけど無事発見して1つお買い上げ。

ほんの5分ほどで頑丈な持ち手を付けてくれる


可愛いおばちゃん達が編んでいた


かご屋さんのお隣の家も素敵


次はホテルのオーナーのチェティナードマンションへ。

シンプルな外観

このマンションのメインドアがすごかった。

ミャンマー産のローズウッドに施された彫刻の凄まじさ

一体どのくらいの期間で彫り上げたのか。
もう狂気を感じるほどの細かさ。


このマンションのお向かいにはカラフルなかごや
コットンのサリー、タオルなどを良心的な価格で販売している
ハンドルームがあり、サリーとチェックのバスタオルなどを購入。
このタオル、ちょっとワッフル素材っぽくなっていて
軽くて乾きやすい。お試しで2枚しか買わなかったけど
次はぜひ大量購入したい。

ハンドルームの機織り職人


この通りに昨年10月にオープンしたという高級ホテルがあった。
チェティナードマンションをリノベーションしたというこのホテル、
レストランもスパもあって女友達との旅にピッタリ。
チェティナードマンションくらいしか売りがない(失礼)
この村でこのレベルのホテルは果たしてやっていけるのだろうか。
微力ながら応援のためにも次回泊まってみたい。

ホテル併設のレストランで
チェティナード独自のドリンクを頼み、ひと休み。


カライクディに戻り、ホテルオーナーの別のマンションを見せてもらう。

メインの大広間の前にあったリビング的な部屋が好み
マンションは全体的に暗い造りで、
そこに差し込む光がとても美しい。
メインの大広間
ラブリーな天井

外観からはわからないけれど、このマンションはとても広く
よくメンテナンスされている。調度品もゴテゴテし過ぎず、
素敵なセンス。マップに載ってはいるが看板もなく、
全く目立たないのでホテルで教えられなかったら、
まず見つけられなかっただろう、良かった。


ホテル近所のアンティークショップへ。
1軒目は、またしても看板なし。なくても誰かに訊けば
大抵わかるから大して困らないんだけども。商売っ気ないなー

店というより、ほぼ倉庫

床に散乱した雑貨の中に好みの何かがないかざっと見渡す。
おなじみのホーロー製品の他、真鍮の祈祷グッズ、
キッチングッズが多い。これは飾るだけじゃなく使うから、と
自分に言い訳しながら、またまたイギリス製のホーローの
片手鍋を購入。100年前のだよ、と言われるが
信憑性ゼロのピカピカさ。良いんだ、可愛いから。

次のお店に向かう途中で発見、
結婚式用の爆音ミュージックカーかな。

次のお店もまた看板なしの自宅で商いパターン。
店主はムスリムのようで今、断食明けの食事中だから
30分後にまた来てとお向かいのおばちゃんに教えられる。

一旦ホテルに戻ってから、またお店へ。道は真っ暗、
最小限の街灯の下、通りすがりの女性に突然握手を求められ、
面食らう。英語が通じないので、ただ握手をしてお別れ。
今度は原付の子連れ女性に写真を求められる。
インドの観光地あるあるで、いつもはきりがないから断るのだが
(1人と撮ると我も我もと次々、人が押し寄せてくる)
他に人も居ないし、珍しい外国人に会ってはしゃぐ女性の
無邪気さに笑顔で女性、子供それぞれと写真に収まる。

そんなこんなを経てたどり着いたお店。
お向かいのおばちゃんに鍵を開けてもらい、
中に入ると商品はきちんと棚に陳列されていて見やすく、
今までのショップとはひと味違う品揃え。

1部屋目。買った物は全部この部屋で発見。


今までにない品数と種類の豊富さに静かにテンションが上がる。
とりあえず気になった物をどんどん椅子の上に並べていく。
1部屋、見終わると次の部屋の鍵を開けてくれて
4部屋分の雑貨を見て厳選した6つの商品、
しめて2500ルピーを2200ルピーにしてもらい、
ホクホク顔でホテルに戻る。

旅行の恒例、買ったもの全部をベッドに並べて写真を撮る。
目と舌と欲、大満足の2泊3日ひとり旅。
すっかり気に入ったカライクディ。
デリーからのアクセスは良くないけどまたすぐに来てしまう予感。

部屋の前のくつろぎスペース


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