長寿の薬
今回は、松竹梅の松と竹について、村上光太郎さんの文をご紹介します。
【村上光太郎】
広島県生まれ。徳島大学大学院薬学研究科修了。
薬剤師、薬学博士(九州大学)。
徳島大学助手を経て崇城大学薬学部教授。崇城大学名誉教授。
門松といえば、松に竹に梅というのが基本です。
なぜ、そのようになったのでしょうか。
それを知るには、松、竹、梅の健康効果を知らなければなりません。
からだをアルカリ性に強く保ち、血流をよくし、鎮痛効果や殺菌効果が与えられると、病気にかかりにくく健康になります。その効果を簡単にまとめて手に入れることができるのが、松、竹、梅の組み合わせです。
梅の鎮痛効果や殺菌効果は有名ですが、ここでは、松、竹についてみてみましょう。
松は「仙人の薬」
松は昔から「仙人の薬」ともいわれていたもので、マツ葉を噛んだりマツヤニを飲んだりしていると、強心、健胃、整腸、強壮、強精、鎮咳、去痰、鎮静剤(ちんせいざい)となり、腫れ物(はれもの)、神経痛、リウマチ、糖尿病、高血圧、中風、脳溢(いっ)血、魚の中毒、ぜんそくなどにも効果があります。
このような広範囲な効果のもとは、血液の浄化能力と、血流の改善作用にあると思われます。
松を長期連用することにより、高脂血症を防ぎ、ミネラルも添加されるので長寿を全うできるようになるものと思われます。
※去痰(きょたん)タンをとりのぞく。
※鎮咳(ちんがい)とはセキをしずめること。
竹
漢方薬では竹棹(ちくかん)の表面の青い部分を除いて、白色部のみを乾燥させたものを咳止めに使用しますが、竹の白汁(竹れき=白汁を集め、目の細かい絹布でこしたもの)はアレルギー体質を改善し、アトピーの改善にも役立ちます。
また強壮・鎮静・鎮咳・去痰・止血効果があり、のどのただれ、老人の不眠、肺炎、ぜんそくなどにも効果があります。
このように健康の維持と改善に素晴らしい効果のある松、竹、梅だからこそ、正月の飾りとして使われるようになったのです。
私たちの身の回りに昔から生えている、松、竹、梅はたのもしい。
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