不採用通知メールは、採用しなかった人との最後の接点でもある。
不採用通知は、
選考を終えるためだけの
メールではない
採用選考を進める中では、不採用を
伝えなければならないことがある。
募集人数には限りがある。
経験や勤務条件が、
今回の募集と合わなかった。
ほかの応募者を
採用することになった。
どれだけ丁寧に選考しても、
すべての人を採用することはできない。
企業にとって不採用通知は、
選考を終えるための一通かもしれない。
しかし応募者にとっては、
求人票を読み、
応募書類を準備し、
面接へ参加した会社から届く
最後の連絡になることがある。
結果を伝えることは必要だ。
ただ、そのメールが
不採用という事実だけを伝える
冷たい事務連絡になっていないだろうか。
採用できなかったとしても、
応募してくれた事実まで
軽く扱う必要はないと思う。
応募者は、
結果を待つ間も動けずにいる
応募者は、
応募ボタンを押しただけではない。
会社について調べる。
履歴書や職務経歴書を準備する。
面接の日程を調整する。
当日に何を話すかを考える。
仕事や家庭の予定を調整しながら、
選考へ参加している人もいる。
結果を待つ間は、
ほかの企業への応募を
進めるべきか。
現在の仕事を
どうすればよいのか。
生活に関わる判断を
保留していることもある。
だからこそ、
結果を伝える期日は
できる限り守りたい。
社内の確認に時間がかかり、
予定していた日までに
結果を出せないこともある。
その場合でも、
「選考に時間をいただいております」
「〇日頃までに改めてご連絡します」
と中間連絡を入れることはできる。
結果が決まっていないことより、
何も連絡がない状態の方が
不安を大きくする場合もある。
採用しない可能性がある相手だからと、
連絡の優先順位を
下げないようにしたい。
詳しい不採用理由が、
配慮になるとは限らない
丁寧に伝えようとして、
不採用の理由を
詳しく書きたくなることがある。
経験が不足していた。
面接での受け答えに
不安があった。
ほかの応募者の方が、
今回の条件に合っていた。
ただ、理由を細かく書くほど
応募者への配慮になるとは限らない。
書き方によっては、
人格や能力まで否定されたように
受け取られることもある。
また、選考には
複数の要素が関係している。
一つの理由だけを切り取れば、
実際の判断とは違う意味で
伝わる可能性もある。
結果は曖昧にしない。
ただし、
理由には必要以上に踏み込まない。
その上で、
応募への感謝を伝える。
短い文章でも、
冷たい事務連絡にしないことは
できると思う。
不採用通知に入れたい三つの内容
不採用通知に入れたいのは、
主に三つだと思う。
一つ目は、
応募や面接への感謝。
「このたびは、
弊社求人へご応募いただき、
誠にありがとうございました」
面接を行った場合は、
「お忙しい中、
面接のお時間をいただき、
ありがとうございました」
と伝える。
二つ目は、
選考結果を明確にすること。
遠回しな表現を重ねると、
応募者が結果を判断できないことがある。
「今回は採用を
見送らせていただくこととなりました」
と、曖昧にせず伝える。
三つ目は、
応募者が使った時間への敬意が
伝わる締めの言葉。
長い説明は必要ない。
応募への感謝。
明確な選考結果。
最後まで丁寧に接する言葉。
この三つがあれば、
短いメールでも印象は変わる。
短くても、冷たく見えない文例
例えば、
面接後の不採用通知であれば、
次のような文章が考えられる。
件名:選考結果のご連絡/〇〇株式会社
〇〇様
このたびは、弊社求人へご応募いただき、
誠にありがとうございました。
慎重に選考を行いました結果、
誠に残念ではございますが、
今回は採用を見送らせて
いただくこととなりました。
お忙しい中、応募書類をご準備いただき、
また面接のお時間をいただきましたこと、
心より御礼申し上げます。
末筆ながら、〇〇様の今後のご活躍を
心よりお祈り申し上げます。
〇〇株式会社
採用担当 〇〇
応募書類の返却や破棄について
記載する場合は、
実際に会社で行っている取り扱いに
合わせて書く必要がある。
定型文であっても、
応募者の名前。
会社名。
募集職種。
採用担当者名。
こうした部分を確認し、
一人の応募者へ送る連絡として
最後まで丁寧に扱いたい。
昔の私は、
対応を完了させることを
優先していた
以前の私は、
不採用通知を送ることを、
採用管理上の対応を
完了させるための作業として
見ていた部分があった。
必要な文章を入れる。
誤送信がないか確認する。
メールを送る。
応募者の対応状況を
「完了」に変更する。
それで十分だと考えていた。
けれど応募者にとっては、
管理画面上の一件ではない。
時間を使って応募した会社との
最後のやり取りだった。
当時の私は、
選考を終えることには
意識を向けていても、
関係をどのように終えるかまでは
十分に考えていなかったと思う。
不採用通知も、
応募者が会社を見る接点の一つだった。
その一通を、
対応完了の作業だけにしない
不採用通知は、
前向きな内容ではない。
どれだけ丁寧に書いても、
応募者を残念な気持ちに
させることはある。
それでも、
応募への感謝を伝える。
結果を曖昧にしない。
理由を必要以上に書かない。
伝えた期日までに連絡する。
できる配慮はある。
採用に至らなかった人も、
将来、別の形で会社と
関わる可能性がある。
ただ、評判を守るためだけに
丁寧にするのではない。
応募してくれた一人として、
最後まで誠実に対応したい。
採用した人への対応だけでなく、
採用しなかった人への対応にも、
会社の姿勢は表れる。
不採用通知メールは、
選考を終わらせるためだけの
事務連絡ではない。
応募してくれた人と、
どのように関係を終えるかを伝える
最後の接点でもある。
その一通を、
対応完了の作業だけに
していないだろうか。
今日もまた、
現場で小さな違和感を見つけた。

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