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図解総研、改めましての自己紹介。図解がつくり出す「共通言語」は何をもたらす?

バトンタッチいただきました!「ふたり広報」です。

「ふたり広報」は、戦略設計からコンテンツづくりまで、企業の広報活動に伴走するフリーランスチームです。

そんな私たちがまず「図解総研を第三者視点で広報する」この実験をはじめるにあたって、図解総研がそもそもどんなことをしている会社なのか?そのはじまりから現在地を、読者の皆さんと一緒に知っていく記事を制作したいと考えました。

世の中に情報があふれ、ビジネスも複雑化し、オンラインでのコミュニケーションも増えた現代。ビジネスの現場でも社会全体でも、「伝える」「共有する」ことの難しさを感じる人が増えているのではないでしょうか。

その難しさに、「図解」という手法で挑んでいるのが、図解総研という会社です。

今回の記事では図解総研がどのようにはじまったのか、具体的にどんな仕事をしているのかを、創業者である代表取締役のチャーリーさんへのインタビューを通してお伝えしたいと思います。

図解を主軸にする、ちょっとめずらしい会社について、改めましての自己紹介をチャーリーさん、よろしくお願いします!

近藤哲朗(チャーリー)@tetsurokondoh
図解総研・代表取締役。東京理科大学工学部建築学科卒。千葉大学大学院工学研究科建築・都市科学専攻修士課程修了。面白法人カヤックでディレクターを務め、Webサービスやアプリ開発の設計・構築に携わる。2018年『ビジネスモデル2.0図鑑』が11万部のベストセラーとなり、「ビジネスモデル図解」で2019年度GOOD DESIGN AWARD受賞。2020年ビジュアルシンクタンク「図解総研」を設立。大手企業・研究機関・行政とともに環境問題や政策、共創など社会のふくざつな情報を可視化する図解に取り組む。共著に『会計の地図』『パーパスモデル』『ビジネスの仕組みがわかる 図解のつくりかた』『政策図解』がある。

「図解総研」はいかにして生まれたか。個人のSNS発信からコミュニティ、そして会社へ

図解総研の代表取締役・チャーリーこと近藤哲朗です。よろしくお願いします!

── さっそくですが、チャーリーさんは、そもそもなぜ図解の活動をはじめたのですか?

最初は、自分自身が学ぶビジネスの理解を深めるために図解をはじめました。グロービス経営大学院に通っていた時、教科書もレポートも基本的にはすべて文字ばかりで……。

でも僕は、文字だけでは内容が頭にスッと入ってこなかったんですよね。そこで「インプットは変えられないから、せめてアウトプットは自分らしく」と思い、授業中にノートに図解し始めたのが原点です。

── 自分に合ったアウトプット方法で、学びの理解を深めるために、図解をスタートしたのですね。図解総研の活動のターニングポイントになったのは、13万部ものベストセラーになった書籍『ビジネスモデル2.0図鑑』の出版だと思います。どんな経緯で出版につながったのでしょうか?

自分のためのビジネスモデルの図解を2017年の夏に、僕個人のX(旧Twitter)で発信し始めました。せっかく描いたし、同じように文字だけで理解しにくい、伝えにくい、整理しにくいみたいなことを感じている人に届けばいいな、という想いからでした。

最初は10日間ぐらいほぼ毎日ペースで投稿していて、まとめ記事をnoteにも投稿しました。そのnoteがかなり拡散されまして。

公開した翌日には、KADOKAWAの編集者さんから「本にしませんか」と連絡をいただいたんです。

── noteを公開した翌日には出版オファーの連絡が!それはすごいスピード感ですね。

はい。その時点では10個ほどの図解しかなかったのですが、書籍化にはあと90個必要だと言われまして。僕ひとりで描くのは単純に大変ですし、ひとりだけで描いていると観点が偏ったり、事例集めに限界が来たりするんじゃないかとも思いました。

そこで、Xで仲間を募ってみたんです。「図解の本を一緒に作りませんか」と。その声かけをきっかけに、僕ひとりだけだったところに仲間が集まってコミュニティのようになり、30人ほどのチームで出版プロジェクトを進めて、無事に出版に至りました。

活動は出版後も続いて、講演や研修の依頼をいただくようになったので、まずは2020年に一般社団法人をつくり、2022年に株式会社図解総研を立ち上げました。

図解が生むのは共通言語。パーパス「図解で人と社会を近づける」に込めた真意

── 図解を事業の主軸にしている会社って、かなりめずらしいですよね。他には聞いたことがありません。

本当にニッチな領域ですよね(笑)。

でも、社会全体の不安定さや格差など、「分断」がより大きくなっている今だからこそ、図解を通してその分断を繋ぎとめたり、対立を減らしたりできるのではないかと考えています。

図解は、まさに「共通言語」なんです。

── 共通言語……?

たとえば、変数が多く複雑なビジネスモデルのような、一部の専門家しか取り扱えないようなことも、シンプルに整理したルールを用いて図解することで視覚的に伝わりやすくできる。その結果、図解が誰もが同じ認識を持って対話するための「共通言語」になるんですね。

他にも政策や会計といった、一見難しいとされている専門的な知識や複雑な課題に対して、みんながアクセスできるような状態を、図解によってつくることができます。

ビジネスだけの話ではなく、今、社会全体としても、さまざまなところで分断が起きていますよね。組織、政治、人種……僕たちは、複雑な物事を過度に単純化し、つい「敵・味方」という二項対立で見てしまいがちです。それぞれの意見を主張するほどに分断が深まってしまう。

その一つの原因が異なる立場の人々同士で、コミュニケーションを横断する「共通言語」がないことだと思うんです。

図解によって、相互の観点の齟齬をなくし、同じ目線で対話できるようにしていければ、そうした分断や対立を乗り越えられるのではないかと考えています。

── 図解することは、ビジネスだけでなく“社会的な分断”をも解決する手段になる、ということですか?

そうです。図解総研では、ミッションの上位概念に「図解で人と社会を近づける」というパーパスを掲げています。裏を返せば、それだけ今は“人と社会が遠い”と感じているんです。

例えば、選挙に行かないこと。これは当事者意識を持てないことが原因の一つにあります。“自分たちの”社会をつくるための選挙なのに、その構造や仕組みが複雑すぎて、分からないから距離を置いてしまう。

でも、ここに「図解」が介在して、複雑な物事がシンプルに整理されると、「これならわかる」「これおもしろいかも」と思えるかもしれない。自然と社会に対して関心や当事者意識が生まれる。そんなきっかけを、図解を通じてつくりたいと思っています

図解総研を「図解」する。 受託・共創・自社事業の三本柱

── 図解総研の事業は「3本柱」で成り立っていると伺いました。それぞれの事業について詳しく教えてください。

1つ目は図解出版事業をはじめとした「自社事業」。2つ目は、図解研修事業や図解伴走事業などの「受託事業」。これらに加えて、ここ数年で本格的に取り組み始めたのが、3つ目の「共創事業」です。

出版後に研修の依頼をたくさんいただくようになり、新たに展開したのが2つ目の「受託事業」の研修と伴走支援です。

企業に出向き、ワークショップでの図解を通じてビジネスモデルや社会課題を整理し、理解を深めたり、課題を見つけて未来の取り組みへ向けて出発したりする手助けをしています。例えば在宅医療の課題を可視化したり、総合商社のビジネスモデルを図解するワークショップを開催したりしました。

ただ、研修は数時間から1日程度で終わるので、クライアントと関わる時間が短い。伴走支援はもう少し期間は長いのですが、課題の可視化や解決案の提示などで最後に図解をつくって終わりというケースも少なくなく、「もっと深く、実践に寄り添いたい」と思って始めたのが3つ目の「共創事業」です。

「共創事業」では、受託のスタイルだけではなく、補助金や助成金を活用しながら共同で事業化に取り組んでいます。「図解を作って終わり」にせず、社会変化にインパクトをもたらすため、可視化のその先にも携わりたいと考えています。

── 図解総研らしく、こうした自社の仕組みについても「図解」しているんですよね。

そうなんです。こちらが図解総研の図解です。

── どんなことを考えながら、この「図解総研の図解」を作られたのですか?

どうしても僕たちの事業は書籍の出版が目立ちます。この図解を通じて「2次成果」のバリエーションを見せることで、出版の他にも研修やコンサル、データ販売などに取り組んでいることを示したかったんです。

また、図解は最終成果物として見られがちですが、あくまで「1次成果」であり、「共通言語」であることも表現しています。図解から、2次成果に派生していくイメージです。

図解は社会の分断を乗り越え、対話を生む共通言語に

── チャーリーさんは、これからの社会で、図解がどんな役割を果たすようになると考えていますか?

人はつい複雑なものを「白か黒か」で単純化して捉えがちです。でも現実はそんなに単純じゃない。どちらの立場にも、それぞれの正義があります。

こうした分断が起きる手前で、共通言語を持って対話できたら、社会はより良い方向に向かうはず。

図解して可視化されました、で終わるのではなく、図解のような共通言語を利用して、みんなでビジュアル化できると、課題のボトルネックが理解できたり、解決するための「対話」ができるようになる。それが社会の課題解決につながるベースになると思っています。

完全な暗闇の中で、視覚以外の感覚を通じて、人と人とのコミュニケーションが生まれる体験型エンターテインメント「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」の創始者が、「“戦争”の対義語は“対話”だ」と語っていました。

まさにその通りで、対立から抜け出すためには、意図的な対話を重ねるしかない。そこに図解の力が必要なのだと考えています。


図解総研の活動は、単に「図を描くこと」ではなく、「共通言語を発明し、人々の対話を促すことで、社会の分断を乗り越える」という想いを中心に、すべての取り組みがつながっています。

複雑な情報を、専門知識のない人にも「わかる」「おもしろい」に変える図解の力。

そしてその図解の力を、チームで大きくしていこうとする図解総研の姿を、引き続きこのnoteでお伝えしていきます。

制作:ふたり広報(執筆:オギユカ / 編集:おのまり)

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