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実質食料自給率を上げよう

「河童の目線で人世を読み解く」市井カッパ(仮名)です。
「すべての組織と人間関係の悩みを祓い癒し、自然態で生きる人を増やす」をミッションに社会学的視点から文章を書いております。

御覧いただき、ありがとうございます。

こちらの記事で書きました通り、11月より、noteの毎日更新を再開しています。金曜は「山梨と畑の日:山梨ネタ、畑づくり&庭づくりのこと」のテーマとなります。

さて、山梨に移住してきてから最初はベランダで、後に知人の土地を使って様々な野菜を育てているのですが、その活動のことを「空き地を畑に」「っ食糧自給率を上げよう」と呼称しているのですが、今回は、そもそも「食料自給率ってなんだ?」というお話をしたいと思います。

そもそもの話としては、昨年、ある山梨の非営利団体さんが開催されたイベントの中で、「山梨県の食料自給率が低い」という話になり、本当か?と議論になったことがきっかけでした。

下記の記事にもあります。

日本の食料自給率は、令和4年度の時点で38%、山梨県の食料自給率は、令和3年度の時点で19%、と書かれています。

山梨といえば、フルーツもたくさん獲れますし、米も生産しています。どうして低いのか、ということでちょっとした謎となりました。その時の議論としては、この数字が金額ベースなのではないか、ということになりました。外から金額の高いものを県内に入れていればこうなるよね、というような議論です。

しかし後から考えると、さらに謎があることに気づきました。そもそも、食料自給率ってどのように計算しているの?

下記のサイトより引用してみます。

食料全体について単位を揃えて計算した自給率として、供給熱量(カロリー)ベース、生産額ベースの2とおりの総合食料自給率を算出しています。畜産物については、輸入した飼料を使って国内で生産した分は、総合食料自給率における国産には算入していません。

https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/011.html

まず、食料自給率は「カロリーベース総合食料自給率」と「生産額ベース総合食料自給率」に分かれますよ、ということが書いてあります。前者の「カロリーベース」は、「「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」に基づき、各品目の重量を熱量(カロリー)に換算したうえで、それらを足し上げて算出」ということです。

「輸入した飼料を使って国内で生産した分は、総合食料自給率における国産には算入していません。」というのもなかなかに衝撃的な事実ですが、そもそも山梨県では畜産はそんなに盛んではない(これもいつか記事にします)ので、こと山梨に関してはあまり関係ないかな、という気もします。山梨マニアックには、清里の方でジャージー牛が育てられ、ソフトクリームが有名ですが、こちらは基本的に自家製の牧草メインで育てられているいるそうで、そういう意味では国産認定になるのでしょう。参考までにリンクを貼り付けておきます。

話を戻しまして、もうひとつが「生産額ベース」が最初に書きました「金額」ということになりますが、こちらは、「分子及び分母の金額は、「生産農業所得統計」の農家庭先価格等に基づき、各品目の重量を金額に換算したうえで、それらを足し上げて算出しています。」と書かれています。

「生産農業所得統計」ってなんじゃ、ということで調べました。

農業総産出額は、全国を一つの推計単位とし、農産物の生産量及び価格に関する諸統計等を用いて、農業生産活動による最終生産物の品目ごとの生産量(全国計)に、品目ごとの農家庭先販売価格(全国平均)(消費税を含む。)を乗じた額を合計して求めたものである。

https://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/nougyou_sansyutu/gaiyou/index.html#1

これ以降、細かい計算方法の説明がありますが、とてもややこしいのでこちらでは引用しません。

気になっているのは、「農業生産活動による最終生産物の品目ごとの生産量(全国計)」というのに、どこまでのものが含まれるのか、ということです。こう書いています。

農産物及び加工農産物の生産量は、作物統計調査、畜産物流通調査等の生産量統計を基礎資料としているが、生産量統計のない農産物で地域的に重要な農産物の数量及び中間生産物の移出入量については、地方公共団体、卸売会社、農業団体等への情報収集により推定している。

https://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/nougyou_sansyutu/gaiyou/index.html#1

ということで、よくわからないブラックボックスに入ってしまいました。山梨の例では、例えば、ブドウにしろ桃にしろ、今では農家さんはネットによる直販、毎年のリピートの販売をされている方が多く、また、道路際に畑がある農家さんは観光客などに直接販売しています。これらのものは統計で調べようがないので、情報収集で推定している、ということなのかな、と解釈しました。

ここまで食料自給率の計算方法を見てきて、では、「実質食料自給率」という概念があるとしたら、どのように考えればいいのかな、と思いました。

もちろん、農林水産省の統計にも意味はあります。それは同じ方法で毎年算出することによって、推移を見るという方法です。

しかし、この計算に従うと、私が主張しているように、すべての空き地を畑のして、そこから得られた農作物で生活をした場合、統計的には何も反映されないことになってしまいます。将来的には、私は下記のようなアイデアを持っていまして、これが例えば全国に普及した場合、食料自給率の数字は上がるどころか、下がるような気もします。

各家庭で見た場合、ベランダ菜園でも空き地の畑でもいいのですが、スーパーなどで買い物しないで入手した野菜を使って食事をしていた場合、これは各家庭の「食料自給率」は上がっていると解釈できるかと思います。しかし、マクロに統計にするとむしろ下がっていることになってしまう。なぜなら、そこに経済活動が絡まないからです。これはちょっとおかしな話です。

そこまで考えるとさらに不都合な真実は、農家は基本的に生産量をコントロールしたいと考えていて、具体的には、豊作過ぎた場合、捨てるか近所や親戚に配るという行動をしがち、ということがあります。理由は簡単で、あまり全体の生産量が増えると値崩れするからです。これらのものも統計には反映されません。

そういう風に考えると、山梨のような田舎では、実は統計で出るよりも「実質食料自給率」は高いのではないか、と予想できます。ただ、この「実質食料自給率」を計算する方法は、今のところないのです。

こういう指標というものはゴールに設定されると行動の方向性を決めてしまうものです。現状の農林水産省の統計を考えると、カロリーベースでも生産量ベースでも、「食料自給率」を高めたいと思うなら、もしかしたら畜産の飼料を国産に切り替えることが、最もインパクトがあるのではないか、という気になってしまいます。

しかし、「実質食料自給率」を高めたいと思うなら、私の主張のように、国民全員がベランダや空き地で野菜や果物を育て、獲れすぎたらシェアする、という生活をした方がいい。実際、田舎ではそういうことが習慣化しているので、統計と現実の間に既に差が出ているのではないか、というお話でした。

現場からは以上です。お読みいただき、ありがとうございました。面白かった、参考になった、という方は是非、高評価いただけると嬉しいです。フォローも大歓迎です。

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