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「健康で文化的な最低限度の生活」のイメージって?

「河童の目線で人世を読み解く」市井カッパ(仮名)です。
「すべての組織と人間関係の悩みを祓い癒し、自然態で生きる人を増やす」をミッションに社会学的視点から文章を書いております。

御覧いただき、ありがとうございます。

さて、最近、日本の貧困問題などを考えつつ、ちょっとしたものを買っただけでスーパーのレシートが4000円とかになるのってなんなん?と思ったこともあり、翻訳ネタで思いついたことをシェアします。

それは何かと言えば、タイトルでお分かりのように、「健康で文化的な最低限度の生活」というフレーズ。皆さん、ご存じの通り、日本国憲法の条文から来ています。

きっかけは、認定NPO法人抱樸(ほうぼく)さんのこの動画。

そのうちのこの部分。奥田さんが、国の基準がおかしい、とおっしゃっているところ。

確かに、4人部屋でひとりあたり3.3㎡という基準、短期間なら仕方がないかもしれませんが、そこで暮らすとなると、なかなかパーソナルスペースを確保できているとは言えない気もします。

この基準は生活保護法によるもの、とのことですが、これってなんでそんなにレベルが低いんだろう、と考えたときに、「最低限度の生活」というところがいけないんじゃないかな、と思ったのです。

ふと思ったのですが、そもそも現行の日本国憲法の草案というのはGHQのスタッフが作ったもの。それゆえに理想論を盛り込んだ、理想的な憲法として成立した、というのは割と既に知られた事実なのではないかと思います。

もし、あまりその辺のこと知らないよ、という方は、下記の本がおススメです。

それはさておき、ということは、もしかして、日本国憲法ってもともとは英語だった部分があるのでは?と思ってしらべてみたのが、今回の話。

ちなみに、「健康で文化的な最低限度の生活」の英訳を見ますと、下記のようになっています。

第二十五条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
Article 25.All people shall have the right to maintain the minimum standards of wholesome and cultured living.

https://www.japaneselawtranslation.go.jp/ja/laws/view/174

この英訳を見ると、「健康で文化的な最低限度の生活」は英語で、”the minimum standards of wholesome and cultured living” であることがわかります。

で、ちょっとまて。

minimum って、最低限度って意味なんだっけ?

と思ったのです。

確かに、辞書で調べると、「最低限」という訳が出てきます。しかし、最低限の生活を営む権利しかない、となると、どうしても、貧困前提のようにも見えてしまいます。そんな言葉をなんで理想的な憲法が使っているのでしょうか?

そこに違和感を感じてしまったのです。

そこで、いろいろ調べてみたところ、似たような言葉であるminimumとminimal を比較した記事が見つかりました。

minimumは、「一番小さい少ない」を表す。一方で、minimalは「必要最低限で、できるだけ小さい」。つまり、リンゴをminimumの数もらう時は1つ。ただ、アップルパイを作るのに必要最低限もらうというニュアンスの場合はminimal。

https://picdic.jp/2023/04/08/minimum-minimal/

あれ? やっぱり、これは、minimum=最低限度、だなぁ。。。。

ちなみに私は憲法学者ではないので、もし、詳しいことをご存じの方がいらっしゃいましたら教えていただきたいのですが、Wikipediaによると、この条文は生存権について書かれたもののようで、国際人権規約には下記の条文があるそうです。

国際人権規約(A規約)第11条[2]第1項

この規約の締約国は、自己及びその家族のための相当な食糧、衣類及び住居を内容とする相当な生活水準についての並びに生活条件の不断の改善についてのすべての者の権利を認める。締約国は、この権利の実現を確保するために適当な措置をとり、このためには、自由な合意に基づく国際協力が極めて重要であることを認める。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%9F%E5%AD%98%E6%A8%A9

そうそう、これよ、と思ったのです。「相当な生活水準」であれば納得いくのですが、「最低限度の生活」を強いる憲法って、本当にそれで良いのか?という疑問です。

ちなみに、ChatGPTに「最低限度の生活」で絵を描いてもらいました。

ChatGPT画伯作「最低限度の生活」

なかなか想像以上に快適な部屋が出現しました。続いて、「the minimum standards of wholesome and cultured living」でも絵を描いてもらいました。

ChatGPT画伯作「the minimum standards of wholesome and cultured living」

ちょっと衝撃的です。書籍があり観葉植物があり紅茶があり、これが「健康で文化的な最低限度の生活」の英語でのイメージだというのです。

さて、もしかしたら誤訳では?と思った今回の探求ですが、どうやら誤訳ではなく、そもそもの「最低限度」のイメージの違いである、ということがわかってきました。特に私もあまり気にしていなかった「文化的な」というところ。「文化的な最低限度」というイメージは、思ったよりもレベルが高かったです。

翻って、今の日本のワンルームマンションに住んでいるような若い人が、この画像以上に「健康で文化的な最低限度の生活」を送ることができているのだろうか、と考えてしまいました。もし、そうではないとすると、これは日本国憲法に書かれている権利を行使できていないことになります。

ちなみに、比較のために、「貧困な生活」という絵もChatGPT画伯にお願いしてみました。

ChatGPT画伯作「貧困な生活」

はい。ということで、日本国憲法に定める「健康で文化的な最低限度の生活」ってのは、ChatGPTが考えると、結構、レベルの高い暮らしのようだ、というところが今回の結論です。

さて、皆さんが考える「健康で文化的な最低限度の生活」のイメージとは、どれくらいのレベルの生活のイメージでしょうか? 食料品や日用品がじわじわと値上がりしていく中で、今一度、考えてみることにも意味があるのではないか、と思います。

現場からは以上です。お読みいただき、ありがとうございました。
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