見出し画像

コーチングに出会った頃の話

「河童の目線で人世を読み解く」市井カッパ(仮名)です。
「すべての組織と人間関係の悩みを祓い癒し、自然態で生きる人を増やす」をミッションに社会学的視点から文章を書いております。

御覧いただき、ありがとうございます。

日曜は休みでもありますので、自分の過去を振り返った話などを書いていきたいと思います。

人というのはいろいろな偶然が重なって、そんな偶然に影響されて生きているんだなぁ、と思うことは、長く生きていると思うのですが、自分は振り返ると、そういう偶然にうまく乗ることができているな、と思うのですが、そのひとつがコーチングとの出会いです。

当時、自分はオンライン書店でカスタマーセンターのサポートという仕事をしていました。元リアル書店員で出版業界の仕組みにも詳しかったので、電話やメールでの問い合わせに対して、いわゆるコールセンターのスタッフがわからないときに、指示する役割です。例えば、取り寄せだとどれくらいかかりますか?という質問の時に、その出版社だと出荷が週に2回くらいだから遅そうだな、とか、品切になっていなければ早そうなので、確認してみたら?というようなアドバイスをする役割でした。(もちろん、ベンチャーでしたので、お仕事はこれだけではなく、人文書関係のコンテンツの管理と、WEBまわりの修正のお仕事もしていました。完全年俸制だったので、仕事はどんどん増えるが給料が上がらないのでそこには不満がありました。)

そんな中、たまたま家に帰ろうと道を歩いていたところ、前の書店時代の同僚と偶然に出会いました。そこで、久しぶり、今、何しているの?という立ち話をしていると、今、コーチングを学んでいる、という話になり、何それ、となりました。

どうやらコーチングというものがあるらしい。人の話を聴くのが大事らしい。

そんな印象だったのですが、なぜか興味を惹かれ、ちょうど、説明会もあるので参加してみよう、と思い立ちました。

確か土曜日だったかと思いますが、半蔵門の駅前の小さな会議室のようなところで説明会があり、なんだか熱量の高いおばさんが熱心に勧誘してきて、いや、これはとても怪しい世界に入り込んでしまったぞ、と思ったのを覚えています。

そこでどんな説明を受けたのか、今では思い出せませんが、たいそうな電話会議システムなんかも見せられた感じがします。価格が高いのと、割とハードなプログラムで、今の仕事を続けながらは無理そうだな、と思ったこともあり、受講はしませんでしたが、説明会の中で、人の話を聴くことの重要性については納得して説明会を後にしました。

当時、自分に関しては土日出勤も当たり前だったので、半蔵門から、当時、会社があった茗荷谷まで移動し、出勤していたカスタマーセンターのSVに、「今後は、お客さんの話をできるだけ聴くように」と指示をしました。具体的に何を話したのかは覚えていませんが、説明会帰りですから、説得力があったのだと思います。

今から当時を振り返ると、このカスタマーセンターには仕組みレベルで大きな2つの問題がありました。

ひとつは、当時、CRMという概念が無く、お客様の情報をまとめて調べる機能が無かったこと。あくまでも物流をこなすシステムがメインであり、その情報をカスタマーセンターが利用していただけでしたので、ある注文単位でしか検索できず、そのお客さんの購買履歴を見るのもなかなか大変でした。

もうひとつは、そもそもオンライン書店も初めてですし、ネット通販のコールセンターなんて誰も経験が無かったこと。ということで、いわゆる電話による通販のノウハウを持った人たちにカスタマーセンターをお願いしたのですが、0120も入れていませんでしたし、何よりインターネット接続もダイヤルアップの時代。ネットにつなぐ=課金されている状態。ということで、特に電話に関しては、電話代とネット代がかかっているということで、できるだけ早く要件を済ませて切ることが、良しとされていました。

というところを、方針大転換です。今、思うと、よく従ってくれたな、と思います。

で、そこからの変化がすごい。

一例を出しますと、カスタマーセンターのメンバーの中でも有名な、あるおじいさんが居ました。特に配送関係について、いろいろクレームをつけてくるおじいさん、という認識はあったのですが、カスタマーセンター的には、あんなにクレームつけてくるのに、よく買い続けているよねー、くらいの印象でした。

「話を聴け」という指示を出してからしばらくして、そのおじいさんが実は有名な児童書出版社の社長で、うちの社長の友人。で、応援のために買ってくれてフィードバックくれているんだ、ということがわかりました。

それによってカスタマーセンターの対応も、「申し訳ありません」から「いつもありがとうございます」に変わりました。と、もう、スタッフの名前を名指しで電話がかかってくるようにもなっていきました。

もうひとつ、私が指示したのは、お客さんからのサイトの改修要望をまとめておいて、というものです。この会社には営業と編集というチームがあって、どちらもサイト改修の要望を言って来たりするのですが、サイトの要望って神学論争になりがちなので、何を優先するのか、非常に難しいのです。

そこで、カスタマー起点であればいちばん納得できる、ということで、社長も交えたカスタマーの報告会の場で、サイトの改修希望も話してもらうことにしました。技術的に可能かどうか、予算はどれくらいかかるのか、ということは、私がだいたいわかっていましたので、その場で社長決裁。話が早くなりました。

今だから明かせますが、実はなんだかんだとサイトを止めて、そのたびに機能追加していったのですが、その止める理由はビルの電源点検とか、くだらない理由のものもありました。サイトについて、データベースをいじるとかになるとベンダー絡みになりますので、数百万~数千万の費用がかかってしまいますが、見た目レベルの修正であれば、私がちょこちょこっとテンプレートを直せばできちゃうので、実質0円でした。例えば、検索結果からチェックしてまとめて買い物カゴに入れる機能なんてのも、たいそうなことのようにPRしましたが、実質は私が JavaScript をテンプレートに追加しただけ。こういうことばかりやっていたような気がします。

当時、デザインまわりの派遣スタッフも入れてもらったので、彼の指導といいますか、マネジメントにこのコーチングの考え方を入れていました。話を聴く。本人の目指す姿を知る。そのために必要と思われるアクションがあれば、提案する。そんな感じで、コーチングを学ばないままにコーチングの考え方を取り入れていきました。

カスタマーセンターは、それまではどちらかというと会社の中では地位が低く、軽く見られていた部署でした。クレーム処理が仕事、と思ってしまうと、そうなっても仕方がありません。しかし、今や、お客さんの話を聴いてサービスに反映させる部署になりました。当然のように、カスタマーセンターのスタッフも自信あふれて元気になったように思います。

ちなみに、後にカスタマーセンターのスタッフだった1人と再会することがあり、当時のことを話したのですが、彼曰く、いちばん変わったのは私だった、とのことでした。それまでの筆者については、少し、怖いところがあって、近寄りがたかった、と。ただ、コーチングの話をし出してからは、親しみやすく話しかけやすいキャラになった、と言うのです。

自分でも気づかないうちに変わっていたようです。コーチングにはそれだけのパワーがあるんだなーと思った次第です。

現場からは以上です。お読みいただき、ありがとうございました。面白かった、参考になった、という方は是非、高評価いただけると嬉しいです。フォローも大歓迎です。

ご意見・ご感想・記事で取り扱って欲しい話題のリクエストも専用フォームより募集しております。

いいなと思ったら応援しよう!

市井カッパ よろしければ応援お願いします! いただいたチップはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!