見出し画像

知らずに入ると詰む事も。島の集落にある極端に狭い道路

島暮らしでは車が必須になる地域が多く、移住前には駐車場の有無や職場までの距離を確認する人も多いと思います。しかし、家の周辺まで車で安全に入れるかどうかは意外と見落とされやすいポイントです。

昔からある集落には、自動車の通行を前提として造られていない細い道路が沢山残っています。入口では普通に通れても、奥へ進むほど道が狭くなり、最後は袋小路に近い状態になる場所もあります。
特に運転に慣れていない方や普通乗用車で入ると、前にも進めず、後ろにも戻れない状況になる可能性があります。

軽自動車でも厳しい場合も

島の細い道と聞くと、普通乗用車では厳しくても軽自動車なら通れると思う人もいるかもしれません。しかし、実際には軽自動車でもかなり慎重に運転しなければ通れない道があります。

道路の両側に石垣や住宅の塀があり、車一台が通るだけでほとんど余裕がない場所もあります。ミラーを畳まなければならないような道や、少しハンドル操作を誤るだけで車体をこするような場所もあります。

島で生活した経験があり、狭い道にもある程度慣れている私でも、車を削ってしまった経験があります。島民だから問題なく通れるというわけではありません。レンタカーや大きめの普通乗用車で入れば、さらに危険性は高くなります。

入った後に戻れないことがある

特に注意したいのは、入った後に方向転換できないことです。

転回できる広場がなく、数十メートルから数百メートルをバックで戻らなければならないこともあります。

しかし、細い道路を長い距離バックで戻るのは簡単ではありません。塀や石垣、軒先、植木鉢、電柱などが近くにあり、少し操作を誤れば車を傷つける可能性があります。

後続車が来てしまえば、さらに状況は難しくなります。安易に「進めばどこか広い場所に出るだろう」と考えるのは非常に危険です。

こんな道でも対向車が来る

車一台がぎりぎり通れる道なら、対向車は来ないだろうと思うかもしれません。しかし、そのような道でも一方通行道路ではなく、対向車が来ることがあります。

対向車が来ても、すれ違えるポイントを知っていたり、端に寄せる技術がないとお互い動けません。どちらかが長い距離をバックしなければならない場合もあります。

同乗者による補助が重要

狭い道へ入ってしまった場合は、無理に一人で判断しないほうが安全です。同乗者がいるなら、一度車から降りてもらい、車体と塀の間隔や後方の状況を確認してもらうことが重要です。

運転席から見える範囲には限界があります。特にバックするときは、死角に低い石垣や植木鉢、段差などが隠れている可能性があります。

補助者には、運転者から見える位置に立ってもらい、手の合図を事前に決めておいたほうが安全です。窓を開けて声が聞こえる状態にし、少しでも分からなくなったら車を止めるべきです。

一人の場合も、無理に動かし続けるより、一度車を降りて周囲を確認したほうがよいでしょう。恥ずかしがって進み続けると、車を傷つけるだけでなく、住宅の塀や私物を壊してしまう可能性があります。

救急車や消防車が入れない場所もある

道路の狭さは、日常の運転だけの問題ではありません。集落内には救急車や消防車などの大型車両が、住宅の前まで入れない場所もあります。

緊急時には車両が入れる場所から、担架や機材を持って移動しなければならない可能性があります。火災が発生した場合も、消防車が家の近くまで進入できるかどうかは重要です。

もちろん地域ごとに道路状況は異なり、すべての古い集落で緊急車両が入れないわけではありません。しかし、住宅を借りたり購入したりする前に、救急車や消防車がどこまで入れるのかは確認しておいたほうがよい項目です。

家が安い、景色が良い、静かに暮らせるという理由だけで判断すると、生活を始めてから道路の問題に気づくことがあります。

知らない集落へ安易に入らない

観光中や物件探し中に、気になる道を見つけることもあると思います。しかし、知らない集落内へ車で安易に入るのはおすすめできません。

地図上では道がつながっているように見えても、実際には車が通れないほど狭い場合があります。カーナビやスマートフォンの地図が案内する道でも、安全に通行できるとは限りません。

特に「近道になりそう」「海まで抜けられそう」「この先に駐車場所がありそう」という推測だけで入るのは危険です。徒歩で先を確認するか、近くの住民に車で通れるか聞いたほうが安全です。

集落内は住民の生活空間でもあります。迷い込んだ車が何度も切り返したり、住宅の敷地へ入り込んだりすれば、住民に迷惑をかけることにもなります。

移住前は道路まで確認する

島で住居を探すときは、建物の状態や家賃だけでなく、家までの道路も確認する必要があります。

確認したいのは、次のような点です。

・自分の車で安全に通れる道幅があるか
・対向車が来たときにすれ違える場所があるか
・家の近くに転回できる場所があるか
・駐車場へ無理なく出入りできるか
・引っ越し業者や配送車が入れるか
・救急車や消防車がどこまで入れるか

昼間に一度通っただけでは分からないこともあります。夜間や雨の日は道路の境界が見えにくくなり、さらに運転が難しくなります。可能であれば時間帯や天候を変えて確認したほうが安心です。

島の集落にある細い道は、地域の歴史や昔からの暮らしが残っている証拠でもありますが、車で生活する人にとっては現実的な危険があります。

移住先を選ぶときは、家そのものだけでなく、そこへ安全に行き来できる道路があるかまで確認しておいたほうがよいでしょう。

いいなと思ったら応援しよう!

黒いマングローブ 島移住の表には出にくい現実を、実体験や見聞をもとに記録しています。記事が参考になった、今後も続けてほしいと思っていただけたら、無理のない範囲でチップをいただけると執筆継続の助けになります。