#29 iPS細胞を発見!山中伸弥物語 仕事は楽しいかね? 戦略サファリ 乾癬自己実験
2024年(6)
まず、ノーベル賞iPS細胞の山中伸弥先生にちゃんと興味を持ったのは2023年です。
気になっていたこと 2023年
・iPS細胞の山中伸弥教授
根本的に「細胞の老化」に作用する再生医療が始まる
ぱっと見は違う病気、脳の認知の病気だったり目の網膜の病気だったり、関節機能とか心肺機能の低下だったり、違う病気に見えるけれども、根本には細胞の老化によって細胞機能が落ちていると、共通なメカニズムがあるんですね。
これをたまたまYahoo!ニュースで読んだんですよね。それまでは本庶先生の研究と同じで、高価だろうし、当面は自分には関係があるようには思えないし、難しくて理解できないだろうなと思ったので、あまりよく知りませんでした。
一見、別々の病気のように見えても、根は同じ。腸内環境とか言われているものもそうだと思っていたので、すごく腑に落ちました。だから、ミトコンドリアを知れば人生が変わるを読んだ時に、自己免疫疾患は、ミクロで見ると、免疫の力が過剰に働いて自己を攻撃しているという現象で、マクロで見ると、「ミトコンドリアの機能低下に伴う老化現象」なのではないかと思ったのです。
仮に若いミトコンドリアの機能が1で、老化したものが0.6だとします。もし何らかの異常で若くても0.6の機能しか発揮できない状態が続いたら、それは老化と同義ですよね。ミトコンドリアは発電所なので、ずっと電気が足りない状態とROS毒(ドラクエの毒のイメージ)が続いていることになる。ATP通貨とも言われますが、お金も電気も必要量に対して足りないと(しかもROS負傷付き)、本来の性能を生かせないどころか、色々と問題が出てくるはず。それ以外でも細胞はアポトーシスなどミトコンドリアに影響を受けているので、そういうのがつながって病気になっているのかなと思いました。
・薬は細胞に作用するし、同様に細胞の老化も不具合の一つというのはわかります。

・【研究成果】ミトコンドリア異常がうつ・不安をもたらす~新しい治療薬の創薬標的として期待~ 広島大学
ここまで
少し調べただけでも、ミトコンドリアの研究はすごく多いですね。この後、自己実験が進んで落ち着いたので考察とまとめに入っている状況です。
折れない心で希望をつなぐ! iPS細胞を発見! 山中伸弥物語 (PHP心のノンフィクション)
まず、最初に山中先生と研究の概要が知りたかったので、これを読んでみました。小学校高学年・中学生向けで簡単に読めますが、よくまとまっていたので、おすすめです。
研究者のエリート街道を順調に走ってきた方なのかなと思っていました。でも、整形外科医になっても、決められた手順に従って、素早く正確に動くのが苦手で「ジャマナカ」と言われたり(P36)、紆余曲折あり、日本では研究者の地位は不安定というのもあって、すごく苦労されて、それでもチャレンジしてきた方と知って驚きました。ノーベル賞の受賞時の報道で少し見ただけのイメージでは、そんな風には想像できませんでした。就職氷河期世代で就職できなくて、ずっとその日暮らしで、実家に戻ってひきこもり始めていた私からすれば、とにかくエリートの別世界の話だなとぼんやりと思うくらいでした。
「犬に、ある物質を投与したときに血圧は下がらない」という仮説に基づいた実験の結果が違っていて興奮した(P46)の詳細がよくわからなかったので(小学校高学年・中学生向けの字が大きい本なので)、調べてみました。
ここの、恩師との出会いと、初めての研究で予期せぬ結果がの部分だと思われます。なるほど、これはおもしろい。なんでこうなったのかなと思いますよね。
山中先生も、教科書を信用するなとおっしゃっていますね。これは研究者の中では常識なのかな?
先生の言うことを信用してはいけない
3つ目に学んだことが1番大切だと思うんですが、あんまり先生の言うことを信用してはいけないというのが3つ目のことです。僕もそうでした。みんなも中学高校の間は教科書を勉強する、先生の言ったことを勉強する。その通りにしないと点数がもらえないというトレーニングを受けていると思います。
しかし実際は、今教科書に書いてあることが、10年後は書いてないことがよくあるんです。今「AはBである」と書いてあることが、10年後には「AはCである」と書いてあるということがすごくよくあります。だから研究は特にそうで、疑ってかかるというかもっと真っ白な気持ちでなんでも受け止める、先入観を持たないということがとっても大切です。
やはり研究は答えが出るかどうかわらないし、どのくらい時間がかかるかもわからないので、先が見えない辛い道のりですよね。簡単ではない。

でも、先生は比較的早く結果を出されていますよね。ノーベル賞の受賞時の報道で、「なんか若い先生だな」と思ったので、それも含めてすごいなと思っていました。万能細胞の着想から成功までが約5年間(P105)で、ノーベル賞を受賞するまでの期間も短い。最初に論文が「セル」に掲載さたのが2006年で、ノーベル賞を受賞したのが2012年。医学・生理学の受賞までの期間は、平均10~20年なので、合わせるとやはり早いので、そういう理由だったのかとわかりました。
この人がすごい。



ちなみに先生が関西弁なのは、今回調べて初めて知りました。
次に読む本をAmazonで探してみましたが、現代ビジネスの記事と被っている部分が多かったので、そちらを読んでみました。さらーっと目を通して気になったのはこちらです。
なんとなく、この部分。
藤井さんのように僕も本を読むのが大好きで、『仕事は楽しいかね?』(デイル・ドーテン著)という本からすごく影響を受けましたね。人生がうまくいかない普通のビジネスマンが、起業家として成功して大金持ちになった老人から、仕事を楽しむ方法や人生の成功法則を学んでいく話です。大事なことは「試す」ということで、世の中の成功者は誰よりも「試す」を繰り返してきた。どんどん新しいことに挑戦しなさい。だいたいうまくはいかない。でもともかく挑戦しないと何も始まらない。10回やって9回が失敗でも、残りの1回で成功するかもしれない。コツコツ努力を続ければ、10回に9回の失敗が、8回に減るかもしれない。失敗しても努力を続けることが大切だ、結果を楽しめ、と。
たとえば、ある薬を作ろうと一生懸命混ぜていたらシロップができ、炭酸と混ぜて飲んだらおいしかった。それがコカ・コーラになった。丈夫なテントを販売していたけど、探鉱者のためにそのテント生地から耐久性のあるズボンを作ることを思いつき、そのズボンが後々若者に大受けした。それがリーバイスのジーンズ。
3Mのポスト・イット®みたいなかんじかな?と思いました。これは多分ゼミでやったような気がしますが、元々強力な接着剤を作ろうとした失敗作がああなったんです。ヘンリー・ミンツバーグ先生の言う、創発的戦略のことかなと思ったので、『仕事は楽しいかね?』(デイル・ドーテン著)を読んでみました。
まんがで変わる 仕事は楽しいかね?
漫画版があったので、先に読んでみましたが、こちらの方がわかりやすくまとまっているので、活字の本より先に読んで概要をつかんだ方がいいかもしれません。
そうそう、これ。

山中先生が整形外科医から研究者に転身したのや、その後も流れというのも入るんでしょうね。

やっぱり、これは、ヘンリー・ミンツバーグ先生が言う、創発的戦略のことですよね。昔は靴ベラみたいなキャラだった気がする。


P13
戦略サファリ 第2版 -戦略マネジメント・コンプリート・ガイドブック
計画的戦略 完璧に実現されることを意図した戦略
創発的戦略 実現された戦略は最初から明確に意図したものではなく、行動の1つひとつが集積され、その都度学習する過程で戦略の一貫性やパターンが形成される。
現実的な戦略はすべてこの2つを併せ持たなければならない。(P12-P13)
まぁそんなかんじですよね。計画を変えたと。ここには載っていませんでしたが、鳥山明先生もそうですよね。

私がこれを知ったのは、「ドラゴンボールZ 神と神」の時だと思います。ドラゴンボールを読んでいた時はネットがなかったし、たぶん、その頃には先生の経歴はジャンプに載っていなかったので、知りませんでしたが、新作映画が出る時、そういえばどういう経歴なのだろう?と思って調べてみました。非常に驚いたし、好感度が増しました。
普通は漫画家になろうとすると、子供の頃から漫画が好きでずっと描いて練習して、というイメージでしたが、そうじゃないんですよ。会社を辞めてニートをしていて、1日に500円(100円ではない)お小遣いをもらって喫茶店に通っていて、そこで漫画雑誌を読んでいて、たまたま賞を見つけて賞金目当てで応募したと。本当に賞金が欲しかっただけらしいです。しかも、マガジンの締め切りに間に合わなかったので、ジャンプにしたらしいです。伝説の始まりがこれですよ。信じられないですよね。
チョコチップクッキーの話も初めて知りました。

普通は溶けると思いますよね。最初から「チョコチップが溶けないで残るクッキー」を計画的に作ろうとして、溶けない特殊なチョコチップを開発したのかと思っていました。



やっぱり、3Mのポスト・イット®の話。ほとんどの人(日本人は特に)は、強力な接着剤を作っていて失敗したら、どこが悪かったか探して、そこを改善して、また当初の目的通りに、強力な接着剤を作ろうとしますよね。計画を変更しないんです。でも、3Mは企業文化(15%ルール、失敗を許容する文化)がそうなんでしょうね。ここに計画外のことが生まれる余地がある。




マンガと図鑑でおもしろい!わかるノーベル賞の本 自然科学部門
これは読んだのは、もっと後なんですが、流れでここに入れてしまいますね。
これ、知ってたんじゃないですか?


というわけで、調べてみました。
生涯最高の失敗 (朝日選書 736)
やっぱり細かい調整なんですよね。
間違ったのは偶然だけれども、もったいないから、試しに使ってみた。

やっぱり注意深く見てますよね。

やっぱり「偶然」をものにしてるんですよ。

ノーベル物理学賞・小柴昌俊先生「何度も失敗して経験を重ねると、勘が冴えてくる」
やっぱり勘ですよね。そして失敗を重ねること。

実験が得意。化学の専門家ではなかった。電気工学を専攻していた。

やっぱり創発的戦略ですよね。あと、ここだけ抜粋しましたが、全体を読むと、やっぱり狙っているというか「偶然」を引き寄せるかんじだと思いました。ということで、ノーベル賞の本に戻ります。
20世紀前半は微量栄養素(ビタミン・ミネラル)の不足が病気の原因とされていましたが、21世紀はたぶんATPの不足になると思います。ビタミンも今なら常識ですが、それだけ重要でもわからなかったので、そういうものだと思います。しかも、結構最近ですよね。

あとは、最後に個人的におもしろかったやつ。確かに、テープに指紋とか付きますよね。

高価な装置や複雑な処理を必要としないで、その辺にある道具(スコッチテープ)で画期的な材料を作り出した。今も基本的に研究全般はそうだと思いますが、当時も「金と技術の勝負」というかんじだったらしく、他の研究者は、計画をきっちり立てて、多額の資金で、高度な装置を使って複雑なことを考えて研究をしていたらしいです。これもノーベル賞の受賞まで6年で早いし、研究者としても若いんですよね。やっぱり、やりようによってはできるんですよね。すごすぎないですか?個人的にすごくツボに入りました。
これも創発的戦略ですよね。当時の理論や教科書や常識にとらわれずに、試しにやってみちゃったんでしょうね。おもしろすぎ。
この本の中には、発見当初は誰も信じなかったとか、当時はほとんどの人に理解されなかったという記述が結構ありました。まだ見てくれている方は非常に少ないのですが、私ももう少し頑張ってみようと思いました。
iPS細胞の発見をもたらした「必要」と「偶然」 —ノーベル生理学・医学賞を授賞した研究の背景(山中伸弥 氏 / 京都大学iPS細胞研究所所長・教授)
最後に私が言いたいのは次のことです。「必要は発明の母」と言いますね。iPS細胞がどうやってできたかというと、確かに最初、何とかして患者さんを治したい、父親の病気を治したいという必要に迫られて研究者になりました。そういう必要性がなかったら発明に至らなかったでしょう。でも、それだけでは絶対iPS細胞にはたどり着けませんでした。出会うと思っていなかった結果に偶然出合ったことがiPS細胞につながりました。ですから「必要は発明の母」であるとすれば、「偶然は発明の父」で、両方がそろって初めて発明はできるのです。「偶然を大切にする」ことがすごく大事だと思います。
そういうことですよね。


ということで、まんがで変わる 仕事は楽しいかね?はここまで。
なので、ノーベル賞や理系の研究の詳細はほぼ知りませんでした。専門的で高度で複雑で難しくてお金のかかることをやっていて、しかも、そうなればそうなるほどよいくらいのイメージでした。でも、経営学の文脈で創発的戦略については知っていました。
これも、サブゼミで読んでおくように言われたので、読んだだけなのですが、大げさかもしれませんが、当時の私にとっては、「こんなのもありなのか」と一筋の光が見えたようなかんじでした。戦略(計画)通りに行かなくても、後から振り返って戦略にしてしまえばいいのか、と。
今思えば、病気が原因で体が思うように動かなかったのが大きいのですが、色んなことが思い通りに行かなくて、ものすごく悩んでいました。疲れがとれなくて朝起きれないので、単位をかなり落としてしまっていたし、そうすると、計画を立てても、どんどんずれてしまって、今日一日無駄にしてしまったなとか。そういう日の連続でした。乾癬だけではなく、太ってしまったことでも、人生が変わってしまったし。食べてもお腹がすくし、体力も戻らないので、やっぱり代謝異常だったのだと思いますが、当時はネットも普及していなくて、怠惰で自己責任という目で見られたのも厳しかった。慢性疲労症候群という言葉がメディアで少しずつ使われ始めたのも2000年頃だったし、当然ほとんどの人は知らないので、何でもかんでも、自己責任、努力不足、根性や気合が足りないで済ますような時代でした。今でも原因不明の難病とされていますが、そういう知識があるのとないのでは全然違いますし。若者叩きも酷かったし。当然、私も病気だとは思っていなくて、自分の努力や根性が足りないなどと思い込んで自分を責めたりしていました。
一般的に経営戦略といえば、マイケル・ポーター先生の競争戦略などの計画策定のイメージだと思いますが、それは経営戦略論の学派の一つに過ぎないと。計画通りに行かなくても、実践の過程で戦略を作っていけばいいのだとわかりました。色んなことが計画通りに行かなかった私にとって、じゃあ、せめてこっちにしようと思いました。
そのためには、計画を立ててもそれに拘泥しないこと、チャンスを見逃さないこと、注意深く物事を見ること、物事の解釈・意味付けを変えることなどを意識しました。何にしても、とにかく、できないなりに少しでも良くしようと思っていたので、ミヤリサンからミヤフローラEXにしたり、ビタミンC「2000」にしたりしました。
3Mのポスト・イット®の件でいうと、強力な接着剤を作ろうとして失敗した。→問題点を改善して当初の目的通りに強力な接着剤を作ろう。ではなく、失敗作を「よくつくけれど、簡単に剝がれてしまう接着剤」と解釈・意味付けを変えることで、何かに使えないか?と、それの用途を探すことに計画を変更したので、結果的に創発的戦略が形成された。
それで、物事の解釈・意味付けの重要性というので、こういうのに繋がっていくのだと思って勉強していました。#16
こんなかんじで、出来ないなりにがんばっていましたが、就職氷河期で新卒で就職が決まりませんでした。勉強のことも、もちろん面接で言ったのですが、わかってもらえなかったようで、数回話しただけで、その件については話さなくなって、だんだん意識して考えないようになりました。そして、卒業後は、その日暮らしになってしまったので、勉強すらできなくてほぼ忘れていました。
この辺りは書くのが気が重くて、なかなか手がつけられなかったので、前回より間が空いてしまって申し訳なかったです。でも、最近は就職氷河期世代のことがニュースでよく取り上げられていて、それらを見ていると、もう言ってもいいかなとも思ったので、軽くですが、がんばって書くことにしました。
なので、今回読んでみたら、このことを思い出して、すごくなつかしかったです。やっぱり創発的戦略ですよね?
仕事は楽しいかね?
山中先生の愛読書と紹介されているからだと思いますが、Amazonのレビューは2025年5月時点で4,300件、漫画版は1,583件なので、多い方ですよね。それも含めてネットで感想を調べてみると、自己啓発書だからなのかもしれませんが、なんか、いまいちなかんじですよね。
これ、馬鹿にされてるんですけど、多分わからないですよね。

まぁ、忘れてはいたのですが、後から見ると、研究にはかなり活かされています。ですので、今更ですが、これを踏まえて最初から読んでいただければ、わかりやすいかなと思います。私の記憶の整理も含めて時系列的に書いているので、このような順番になってしまって、申し訳ないのですが。
効かなかったり、合わなかったりして、途中でやめた薬は、もったいなかったし、何かに使えるかもしれないと思って捨てずに残してありました。具体的に言えば、違う条件下なら、役に立つかもしれないと思って、それを考えていました。なので、田中耕一さんの「薬剤を間違ったけれど、もったいないから試してみた」というのも、こんなかんじではないかと思いました。
コレキサミンについても、解釈を変えて、添付文書に書いていない使い方をしました。でも、これだけ〇〇が流行っていても誰も気づかないし、試してもみないので、埋もれてしまっています。リバオールについても、実際に飲んでみると、添付文書に書いていない、微かにですが、誰も発見していない効果があるのではないか?と思って、それがうまくいったかんじです。現状は砂金を捨てている状態です。この辺は、また解説する予定ですが、基本的に創発的戦略が念頭にあったと考えていただけると、わかりやすいと思います。
2024年(6)おわり うつ病は心の弱さが原因ではない につづく
