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スーツアクターの生活、実はこんなにバラバラです|ヒーローの裏側の『普通の仕事じゃない』現実

スーツアクターの生活って、想像してるものとたぶん違います。
ヒーローやってる人の中には普通に会社員やってる人もいます。
この時点で「え?」ってなったなら、この仕事のリアルまだ知らないです。

■①スーツアクターの生活は「一つじゃない」

スーツアクターというと、どんな生活を想像しますか?

ヒーローショーに出て、 毎日アクションして、 それで生活している。

そんなイメージを持っている人が多いと思います。 でも実際は、かなり違います。

同じ「スーツアクター」でも、
・平日は会社員、土日だけヒーロー
・役者やりながらスーツにも入る
・いろんな現場を掛け持ちして生きている
こんな感じで、生活スタイルはバラバラです。

つまりこの仕事、「こういう働き方をするもの」という正解がありません。 だからこそ、
・どう関わるか
・どこまでやるか
・何を優先するか
全部、自分で選ぶことになります。

ここがまず、普通の仕事と大きく違うポイントです。

■②でも入口はみんな同じ

とはいえ、最初のきっかけはシンプルです。

・ヒーローになりたい
・かっこよくなりたい
・アクションをやりたい

この気持ち、めちゃくちゃ大事です。
むしろ、この気持ちがないと始まりません。ほとんどの人が、ここからスタートします。 「好きだからやりたい」 それだけで十分です。

問題は、そのあとです。 実際に関わっていくと、だんだん見えてきます。 「あれ?思ってた生活と違うな」という違和感です。

■③スーツアクター=ヒーローショーではない

まず知っておいてほしいのが、スーツアクター=ヒーローショー ではない、ということです。 確かにヒーローショーは分かりやすい入口です。でもそれは、あくまで一部。

実際には、
・イベントのキャラクターショー
・企業のPRイベント ・テーマパークのショー
・テレビや映画 ・舞台
など、こちらの記事でも紹介しましたが、
『スーツアクター=ヒーロー』だけじゃない。求められる能力はアクション以外にもたくさんある

色々な現場があります。

そしてさらに重要なのが、スーツアクターという仕事は 「単体で完結している人の方が少ない」ということ。

・会社員と兼業
・役者と兼業
・スタントやダンスと組み合わせる

こういう形で関わっている人がかなり多いです。

つまりこの仕事は、 「これ一本で生きる」か 「他と組み合わせる」か この選択が必ず出てきます。

ここを知らないまま始めると、思っていた働き方とのズレに苦しむことになります。 逆にここを理解していれば、自分に合った関わり方を選べるようになります。

ここから先は、実際にどんなライフスタイルがあるのか、具体的に見ていきます。

■④休日ヒーロー系

まず一番イメージしやすく、そして現実的なのがこの形です。 いわゆる「週末だけヒーローになる」働き方。
・土日祝はイベント現場でヒーローショー
・平日は会社員や別の仕事
・空いた時間でトレーニングや練習
こういうスタイルです。
実はこの形、かなり多いです。 理由はシンプルで、生活の安定を保ちながら続けられるから。

いきなりこの仕事一本で食べていくのは難しい。 でも「好きだからやりたい」という気持ちはある。 そのバランスを取った結果が、このスタイルです。

特徴としては、
・収入は副収入レベル
・仕事量は現場ごとにバラバラ
・生活のベースは別にある

つまり「仕事」というよりは【本気の副業】に近い立ち位置です。

ただし、ここで勘違いしてはいけないのは、副業だからといって楽ではない、ということ。 土日は朝から現場、炎天下で何ステージもやって、終わって帰る頃にはクタクタ。翌日は普通に仕事、なんてこともザラです。

それでも続けている人がいるのは、単純に「好きだから」という理由が大きです。

■⑤スキル拡張型(スキルで現場を広げるタイプ)

次に、スーツアクターとしてのスキルを軸に、 仕事の幅を広げていくタイプです。

ヒーローショーに加えて、

・戦わない系の着ぐるみ(メルヘンショーなど)
・スーツを着ないアクションやダンス

こういったスキルを活かしながら、
・テレビや映画
・舞台
・テーマパーク
・企業イベント
など、様々な現場に関わっていきます。

このタイプになると、「ヒーローショーだけの人」ではなくなります。 いろんな現場に呼ばれるようになり、仕事のバリエーションが一気に増えます。

特徴としては、
・仕事の幅が広がる
・単価が上がることもある
・現場経験が一気に増える

ただしその分、求められるレベルも上がります。
・現場ごとのルールに対応する力
・違うジャンルでも動ける柔軟性
・安定して結果を出す力
単純な「動ける人」ではなく、「どこに行っても仕事できる人」になる必要があります。 ここまで来ると、スーツアクターとして一段上のステージに入ります。

■⑥表現拡張型(俳優・声優などがメイン)

さらに別のパターンとして、 スーツアクターのスキルをサブとして使うタイプです。

役者として舞台や映像に出たり、声優やナレーションをやっていたり、 演じることを中心に活動している人が、 その中の一つとして、スーツアクター(アクションやダンスなど)もやっているパターンです。

スキル拡張型と似ていますが、 違うのは「演技力の高い人が多い」ことでしょうか。

【着ぐるみで動く人→お芝居をする】 ではなく、
【お芝居の人→着ぐるみを着る】 の順序の人が多いので、

・キャラクターをどう見せるか
・感情をどう表現するか
・世界観をどう作るか

こういった要素を自然と発揮している人が多いです。

つまり、スーツアクターに縛られない働き方です。 逆に言えば、スーツアクターという枠だけで考えていると、 ここには来れません。 「表現者としてどう生きるか」 この視点が必要になります。

ここまで見て分かる通り、同じスーツアクターでも、関わり方はかなり違います。
そしてどの道を選んでも、次に必ずぶつかるのが【共通の現実】です。

■⑦身体がすべて

どのパターンの働き方を選んでも、ここだけは全員共通です。

身体がすべて。

これは綺麗事じゃなくて、かなりシビアな現実です。
・身体が資本
・ケガ=そのまま仕事が止まる
・代わりが効かない

この仕事は「できる人がやる」ではなく、 「その日に動ける人がやる」世界です。

例えば、足をひねった、腰を痛めた、熱中症でダウンした。 それだけで、その日の仕事は飛びます。 そしてその先も、しばらく呼ばれなくなる可能性もあります。

さらに怖いのは、慢性的な疲労。 特に夏場。 暑さ、連続ステージ、移動、拘束時間。 これが重なると、体力はどんどん削られていきます。 「まだいける」が通用しない瞬間が来る。

だからこそ、
・体調管理
・コンディション維持
・無理をしない判断
これらも含めて“仕事”です。

■⑧環境が過酷

そしてもう一つ、避けて通れないのが環境です。

スーツの中は、完全に別世界です。

外から見ていると分かりませんが、
・暑い
・視界が悪い
・呼吸がしづらい
・音も聞き取りづらい
この状態で動きます。

特にヒーローショーの場合、
・炎天下の屋外
・コンクリートの照り返し
・風が通らないステージ
こういう条件が重なることも多いです。

その中で、
・アクションをする
・芝居をする
・タイミングを合わせる
当然、消耗は激しい。

さらに、1日1ステージならまだしも、 2ステージ、3ステージと続くと一気にきます。

1回目は動けたのに、2回目で一気にキツくなる。 これは珍しくありません。 ここをナメていると、普通に潰れます。

■⑨仕事の不安定さ

次に来るのが、仕事の構造です。

この仕事、安定しません。
・固定給があるわけではない
・現場ごとの単発が基本
・次の仕事が確定しているとは限らない

つまり、毎回がオーディションみたいなものです。
そして評価は、その場、その日、その現場で決まる。
・ちゃんと動けていたか
・現場に合っていたか
・また呼びたいと思われたか
これがすべてです。

怖いのは、一度呼ばれたからといって、 次も呼ばれる保証はないこと。

逆に言えば、一回一回が勝負。 ここで大事になるのが、技術以上に“信頼”です。
・この人なら任せられる
・この人なら安心
・この人ならまた呼びたい

こう思われるかどうか。ここで差がつきます。

■⑩移動と拘束

そして意外と見落とされがちなのが、この“見えない負担”です。
・早朝集合
・長距離移動
・地方遠征
こういうことが普通にあります。

例えば、朝6時集合で現場入り。 そこから設営、リハーサル、本番。 終わって撤収して帰る頃には夜。
だいたいこのようなスケジュールになります。

しかも、「動いている時間」より 「移動している時間」の方が長いこともあります。

つまり、実働=ショーの時間ではない。
・待機
・移動
・準備
全部込みで仕事です。
この負担は、じわじわ効いてきます。

特に兼業でやっている人は、平日の仕事+週末の現場で、体力が削られていきます。 ここで無理をすると、どこかで必ず崩れます。 ここまでが、どの働き方を選んでも避けられない現実です。

そしてこれを踏まえた上で、次に考えるべきなのが、
この仕事をどう捉えるか。 ここが分かれるポイントになります。

■⑪この仕事の本質

ここまで読んできて、分かると思います。

この仕事は、
・楽ではない
・安定もしない
・身体的にもキツい
正直、『普通の仕事』ではありません。

でも、それを踏まえた上で一番大事なのは 「じゃあ、自分はどう関わるか」です。

スーツアクターには、
・休日だけやる人
・本業としてやる人
・表現活動の一部としてやる人
いろんな選択肢があります。どれが正解というのはありません。

ただ一つ言えるのは、 どの道を選んでも「現場で生き残れるか」が問われるということです。

時間が不規則でも、 収入が不安定でも、 身体的にキツくても、
それでも呼ばれる人は残ります。

逆に、どんなに条件が良くても、現場で評価されなければ続きません。 この仕事は、“環境”ではなく“現場評価”で決まる仕事です。

ここまで読むと、「やっぱり大変だな」とか「自分にできるかな」とか そう思うかもしれません。

それは正しい感覚です。実際、大変です。 でも同時に、ここにしかない価値もあります。
・自分がヒーローとして存在できる
・目の前で歓声が上がる
・子どもが本気で喜んでくれる
この体験は、他の仕事ではなかなか得られません。

そして何より「自分の身体一つで価値を出す」という実感があります。 これはかなり大きいです。

だからこの仕事は、条件で選ぶものではなく、 “やりたいかどうか”で選ぶ仕事です。
そして結局、ここに戻ります。

好きじゃないと続かない。でも、好きなら続く。

■⑫まとめ

ここまでの話をまとめます。

スーツアクターのライフスタイルは、
・休日ヒーローとして関わる人
・スキルを広げて仕事にする人
・表現活動として組み合わせる人 といったように、かなり自由です。

ただし、その自由の裏には共通点があります。
・身体が資本
・環境は過酷
・仕事は不安定
・移動と拘束が長い

そして何より、現場での評価がすべて。 ここだけは、どのスタイルでも変わりません。

つまり、 ライフスタイルは選べる。 でも、生き残れるかどうかは選べない。 ここがこの仕事の本質です。

それについてはこちらの記事をご覧ください。
『スーツアクター、現場で生き残る人と消える人の違い。「上手いのに呼ばれない人」が出る理由。』

まずはここを押さえてください。 技術の前に、“生き残り方”を知る。 それが、この仕事を続けるための最短ルートです。


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