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【新卒就職④】今年新卒入社してもう会社を辞めたい新入社員の方へ

今年大学を卒業してもう会社を辞めたくなった人へ。退職代行に駆け込む前にまずはコレを一読しよう。


1.思っていたイメージと違った!!

 毎年この時期になると社会人デビューの時期で、新社会人を見かけることが多くなる。同時に入社時ギャップが大きかった人もいて「もう辞めた」とか「退職代行使った」という話もよく聞いて、一種の風物詩になっている。

世の中ではこの手の行動は非常識と思われがちだが、筆者はひとつの社会問題として捉えているし、そして本人的にはかなり思い悩んでいると思う。しかしその上で、安易に辞めない方がいいという持論は持っていて、今回はその考察記事になる。

 
そもそも新卒入社して「辞めたい‥‥」と思うことは割と自然なことだ。学生と社会人ではギャップが大きすぎるからだ。いや社会人ですらもそうで、筆者も面接がとことん弱いので転職の度に「こんなはずじゃなかった‥‥」と後悔することが多い。

世の中はそんな人が意外と多くて、それでも世の中は回っているというのは覚えておいて損はない。転職を検討するのはそれからでも遅くないだろう。

2.退職代行に依頼する前にちょっと待って!

 4月入社した新入社員が辞めたくなるのはわかる。それまでの学生生活から環境が一変して社会人になるのは当然ナーバスにもなる。運悪くブラックに入社してしまった人もいるだろう。

ただそれでも辞めるのを踏みとどまった方がいい理由は3つある。それは新入社員という身分は特別なものだからだ。その要素を述べると「総合職採用」「人事部付」「通過儀礼」という点になる。

29までフリーターやってから正社員就職した筆者からすれば、これは特別待遇なのだ。慣らし期間がある分マシだし、同期もいるし、専門的な教育を受けられるチャンスはこの期間を逃すともうない。40年間以上働いていく中で、会社から教育を受けられるのは新卒就職後の数か月だけだ。

①総合職採用

 辞めようと考えている人は、今の雇用身分が「総合職採用」ということを理解した方がいい。これはメンバーシップ型雇用と呼ばれるもので、職種が限定されていない雇用区分になる。(これに対して、職種が限定されている雇用区分をジョブ型雇用と言ったりする)

新卒採用の場合、現場研修もかねてまずは営業職とか工場配属とかされることがあるが、それに限らず総務・人事・経理といった間接部門配属の可能性もあることは覚えておいてよい。いわゆる「配置ガチャ」というもので、どうなるかは誰にもわからない。


だがある程度その会社で働いていると不文律が見えてきて、そこで自分の行きたい職種・やりたい仕事に携わるチャンスがあるのかないのかがうっすら見えてくる。その仕事や研修が著しく苦痛でない限り、それを見極めるまではとりあえず居続けても損はないだろう。

3年間働いて次のジョブローテション先が外れたら転職していい。現役大卒なら25歳で付加価値の高い第二新卒枠になれるからだ。営業職を三年間やった20代なら転職はポテンシャルで殴れるし、女性なら需要が高いのでさらに強気に出られる。辞めてしまうとこの強さが活かしにくくなる。

②人事部付

 また辞めようと考えている人は「人事部付」ということを理解する必要がある。人事部付とは通常配属されていない社員を一時的に人事部で預かるという身分になる。つまり仮の身分でしかないので、4月で即辞めるのは早計で、せめて本配属されるまで待ってもいいかもしれない。

外食業界で4日間連続で皿洗いをやらされて鬱になって退職代行というニュースを最近見た。外食産業は基本的に店舗運営職(店長候補)から入ることが多い。店長⇒SV(スーパーバイザー)⇒エリアマネージャーという感じにランクアップしていくことになる。


将来的に売上責任を追ったり人手不足時の代務に入ったりするので、ホールやキッチンのポジションや動きを知っておかないと店舗運営はできないのである。しかしホール・キッチン・パントリーはいずれもアルバイト経験がない人だとこなすのは難しく、やりやすいのはバッシングか皿洗いだろう。

ITも同じで初めは簡単なテスト工程やコードなどから入る。商社や広告代理店なら企業群・系列を叩き込まれるし、税務署職員なら税務大学校で日商簿記2級を取るところからだ。

その意図が新入社員に正しく伝わっているかは別として、会社側も段階を踏んで教育研修やOJTを実施しているということは意識した方がいい。「人事部付」はこれを享受できる身分ということだ。

③通過儀礼

 新卒採用直後の研修は通過儀礼・洗礼的な意味合いを持つこともある。これでよく聞くのは営業職の場合だろう。テレアポをかけるとか、最近は減ったが駅まで絶叫しながらチラシを配るとかがそれだ。なんでこんな苦行をやらせるのかと新入社員は疑念を抱くだろう。

しかし会社や上司はこれで成約できるとは期待していない。むしろ成約率の低いリストを渡して「断られること」に慣れてほしいという意図なのだ。たとえ一人では無理でも、見守ってくれる上司と、一緒に頑張る同期がいれば乗り切れる。新卒採用者はそういう機会が用意されている。

筋がいい人ならそこでアポ・成約が取れてしまうこともある。営業は試行回数×確率の問題なので、例えば成約率0.1%ならテレアポ1,000件かければ受注の1件は誰かが引いて、そういう人が新人賞を受賞する。ルーキーとして有望なので営業管理職や間接部門ポジションも見えてくる。


警察消防自衛隊のイメージもソレだろう。フルメタルジャケットのハートマン軍曹とか進撃の巨人の訓練兵団とか、「教場」の鬼教官的イメージがあるが、既存の価値観を否定することでサラの状態して、同期の絆を醸成し、軍人や警察官としてイチから鍛え上げるという意図があるようだ。

このやり方が正しいのかどうかはわからないが、組織の伝統というものはある。この点、中途入社社員にいきなりテレアポやらせても大抵無理だろう。それは先輩・同期の関係性や、教育を享受できる環境がなく、ジョブ型雇用ゆえにその仕事(テレアポ)がイヤならもう辞めるしかないからだ。

3.会社側のコミュニケーション不足

 ただこれは会社側にも不備がある。人事部付の研修生であること、コレが終わったら本配属になることをきちんと説明した方がいい。工場や店舗などの現場実習なら、それをいつまでやるか、何の意図があってやるのかを説明しないままやると失敗してしまう。

人事部はじめ間接部門職はほぼ生え抜きが多い。それは30代以降の未経験転職がきわめて困難だからだ。だからプロパー社員だったり、グループ会社の場合は本社総合職の人間が出向してくるパターンがあるし、他社で実務経験を積んで即戦力採用で入ってくる場合もある。


逆に言えば間接部門職はギルド化・特権身分化してしまっている部分もあって、それゆえ直接部門経験を持つ人が少ない。特に女性に顕著だが、あっても数年程度、下手するとまったくない人もいるので、現場との温度感や新入社員の置かれた認識と遠くなってしまう。

中途採用者だと尚更で、自社が何を売っているのか、支店がどんなことをやっているのかが全くわからない人事部員とかざらにいるし、多くの会社は直接部門と間接部門の離職率が全く異なっている。そういう会社は本社と現場の距離が特に遠くなりやすく、こういう事例が起こりやすいと思う。

4.辞めてもいいパターン

①募集要項と実際が違う

 そもそもの募集要項と職種・条件が違うパターンは辞めてもいい。たとえばジョブ型採用で人事職と聞いていたのに実際は営業職として採用・配置されてしまったなどのパターンだ(筆者のことです)

これは新卒採用は総合職採用という区分なのであまりないかもしれないが、中途採用だとザラにある。この場合、適性を活かせずに病んでしまったり、元々想定していたキャリア形成に影響が出ることもあるので、その場合はなるべく早めに人事に相談した方がいいだろう。

ジョブ型で募集している企業も最近はあるので無関係ではない。また総合職採用という手前どうしても「配置ガチャ」はあるのだが、たとえばソルジャー採用の場合など、間接部門志望だがその採用区分ではどうやっても行けない場合はある程度で見切りをつけることも必要になるかもしれない。

②研修・OJTがあまりにも過酷すぎる

 研修やOJTがあまりにも過酷で耐えられない場合はこれも辞めていいと思う。新規開拓のテレアポや、絶叫系の研修、あるいは警察学校などの厳しい態度は洗礼・通過儀礼の意味合いもあるが、それでメンタルを壊してしまっては元も子もないからだ。

そうでなくともいきなり求められる能力が高すぎる場合などもありうるが、これはこれでキツイ。会社にとって新入社員は毎年補充される存在だが、あなたの人生は1回きりだ。そしてメンタルは一生ものであり、同時に消耗品なので大事にした方が良い。

③ノルマやパワハラがキツイ

 営業職の場合になるが計画数値(ノルマ)は課される。これを達成できない(未達)となると、会社や上司からどうすれば達成できるのか、そのためにあなたは何をするのかと業務改善という名の叱責を受けることになる。

ノルマが高すぎる会社は辞めてもいいだろう。営業実態とあまりにも乖離した数値ノルマを掲げる会社はあまりいい会社ではない。営業管理職がマネジメントをやっておらず、負担を下に転嫁するだけの会社なのであまりメリットはないだろう。

そしてこのノルマだが実はそれほど達成率が高くない。実に営業職の半数が未達である。無茶な計画目標を掲げて、パワハラじみた熾烈な詰めをやってくる会社は辞めてしまってよい。これはメンタルを壊すし、営業職であれば「営業職には」いつでも誰でも転職ができるからだ。

5.退職代行は本当に最後の手段

 自身で退職願⇒退職届を上司や人事部で書けない人は退職代行を依頼する人も多いが、基本的に退職代行は最後の手段と思っていた方がいい。コレ使った瞬間、円満退社の道はなくなるのである。

退職代行を使うと、会社と依頼者の間に退職代行業者が代理人として入るので、上司や人事といった会社側の人間と直接連絡やコミュニケーションを取れなくなる。本人なりに思い悩んだり割り切れない思いもあると思うが、そういったものはほぼ主張できなくなる。


採用担当者としては、新卒社員の短期退職は一番嫌うところだ。ダイレクトに採用責任を問われるからだ。採用担当者は面接の合否や採用に関する決定権が実はないのだが、こうした事故があるとその責任を追及されがちだ。

そしてこれは突然の退職意思表示となるので退職手続き、社会保険手続き、後任者の異動の手配・新規採用人数の補填など様々な仕事に追われることとなるので、理由がどうあれ退職代行を使った時点でよく思われることはないだろう。

まとめ

 4月に社会人になってギャップや違和感に戸惑う人は多いと思う。新卒入社の場合はGWがひとつの壁で、中途入社の場合は3か月の壁というものがある。

新卒入社して「辞めたい‥‥」と思うことは割と自然なことだ。筆者も転職の度に毎回そう思っている。そこを騙し騙し続けて行って、半年、1年、3年‥‥と続けていくのである。自身の仕事やキャリアに悩んでいるのはあなただけではない。皆戸惑いながら進んでいくのである。

それは新入社員のみならず、多くの社会人がそうだ。特に離職率が大きい職種である営業職では60%もの人が転職を希望するというデータもある。老若男女皆そつなく振る舞わっているように見えるが、本音の部分では皆変わらないのである。筆者もそうで今まさに転職活動中だ。


ただそれにはやはりタイミングというモノがあるので、そこは読んだ方がいい。どうしても無理なら留めないが1年はやった方がいいだろう。3年働いても現役生ならまだ25歳で市場価値の高い第二新卒枠になれる。あるいは婚活でも有利だろう。

この年齢ならば、それまで営業職経験しかなくとも間接部門職は十分目指すことはできるし、勉強ができる人なら公務員試験の面接も勝算はある。筆者のように29歳までフリーターで人生潰した人は別として、20代という価値、総合職入社という身分は大切にした方が個人的にはよいと思う。

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