【MBTI】INTJ・INFJの主機能Niについて語る【洞察力】
洞察バカが内向直観Niについて語る回。君はINFJの深淵についてこれるか……!
1.Niの本質 「パターン認識」と「逆算」
Ni(内向直観)はそれを持っていないタイプからは認識しづらいし、それを持っているタイプであっても言葉で説明するのが難しい概念になる。イメージしづらい人はとりあえず「パターン」「ビジョン」「逆算」と覚えておくとよいだろう。
①全体像の把握
筆者の思うNiはまず全体像の把握だ。これは大局観、長期的目線、俯瞰視点といったワードで表現されることが多い。
Si(内向感覚)は物事を具体性(記憶)で認識するため、細部の確認に優れているのに対して、このNiは法則性(パターン)で認識するため全体像の把握から入る。そして事実情報のみならず伝聞や推定、勘といった根拠性の低い情報も対象に入れる点でも異なっている。
ジグソーパズルにたとえると、分からない部分はとりあえず透明なピースを仮に埋めて全体像を先に完成させることを優先する。あとで進捗が進んで、実際のピースが出てきたら後から順次置き換えるという感じになる。
この「とりあえず完成させた全体像」は細部はまだわからないが、拡大・縮小したり、回転させたりすると全体としてはネズミーマウスが描いてあるのが分かる、といった具合だ。
補足:Se・Si・Neとの比較
認知に関わる心理機能は他にSe・Si・Neがあるが、上記ジグソーパズルの例を用いて比較するこんなイメージになる。以下は行き詰った時のアプローチだ。
Se:とりあえずピースを当ててはまるか確かめてみる
Si:合いそうなピースを山から探してみる
Ne:飽きてしまって別のパズルや遊びを始める
Ni:透明なピースをはめて全体像を先に把握する
実際にパズルを解くのが早いのはSe・Siユーザーになるのだが、「何の絵なのか」を認識するのはNiユーザーの方が早い。別のパズルを始めたり、本来想定されていない遊び方を思いつくのはNeユーザーになる。
これはそのまま現実の仕事にも言えていて、Se・Siユーザーの方が実務能力が優れているため社会適合性が高い。一方のNiユーザーは予見可能性が優れていて物事の大局や着地点の認識が早い。Neユーザーは飛び道具的でしばしばパラダイムシフト(既存概念の陳腐化)をもたらすという感じになる。
②ビジョン
Niユーザーはビジョン(理想)を先に設定してから逆算思考でこれを実現していくことが多い。つまり達成したい目標・方向性を先に設定しておいて、それを達成するための計画を策定し、その計画の進捗度合いによって現在するべき行動が決まる、という思考様式を持っている。このためNiユーザーはしばしば未来志向とか理想主義とか呼ばれることがある。
SJ型との違いとしては、SJ型が遵守するべきがルール(秩序)なのに対して、NJ型はビジョン(理想)なので、ゴールとなる目標や方向性、それを実現するための計画はリアルタイムで変更しうる。あらかじめ定めた目標や計画は当然その通りにいかないこともある。その場合は目標は上方・下方修正を行い、それに伴って計画の変更され、現在採るべき行動も変わるという形になる。
たとえるならカーナビだ。運転する車が進行ルートから外れた場合、カーナビがすぐに別のルートを検索して復帰する方向に案内するが、Niユーザーも似た思考様式を持っていて、ゴールや計画をリアルタイムで微調整しながら最終的に想定された着地点に持って行く、という形になる。
弱点としては即応性で、常に逆算を行って現在の位置情報やするべき行動を把握するため、即興対応ができない。そのためアドリブ・マルチタスクとは相性が悪く、ここは対極にあたるSeユーザーの得意分野となる。
2.Niの機能 「要約力」と「思考体力」
②要約力
つぎに情報の要約力(ダイジェスト)だ。ソースや性質、信頼性の異なる情報を取りまとめて総合的に判断し、自分なりの解釈を踏まえて結論付けるというイメージだ。鋼の錬金術師でいう「理解・分解・再構築」がこれに近いかな。まず物事の本質部分を理解し、細部に注目し、別の表現に置換する。別の言い方をすれば「具体と抽象の世界を行き来する」といった感じになる。
このためNiユーザーは要約の熟練度が高い。情報を取りまとめて自身の言葉として再構築できるため、プレゼンや文章といった「伝える力」が高い傾向がある。いわゆる「日本語力」(≒言語性IQ)といってもいい。過去にネット掲示板で探ったことがあったのだが、Niユーザーは現代文の成績がいい傾向にある。筆者もやはりその例になる。
イブリースさんが頭のいいMBTIタイプとしてINTJを上げていたが、おそらくは具体と抽象の世界を頻繁に行き来するため、要約力が高いのだと思う。現代文の偏差値が70あるということは、他の科目のテキストもその読解力相当で読める、ということなのだ。時間のない社会人で資格試験をバシバシ取ってくるのもこのタイプだろう。
③思考体力(長考力)
もうひとつ。Niは思考体力に関わっているのかもしれない。上記の通り、Niユーザーは雑多な情報を取りまとめて総括として何を言っているのか、自身の考えをまとめて何を言いたいのかという思考を四六時中やっている。
INTJやINFJにとってのNiは主機能であるため常時有効であり、それゆえこれをノーコストでできる。これはSeユーザーがスポーツ適性や行動力、バイタリティに優れているのと対極の特性と考えるとわかりやすい。
そのためNiユーザーはいくら考えてもストレスや疲労にならない。それどころか考えることでストレスが回復していく節すらある。筆者のnoteはなんか難しくて疲れるが本人にとってはあくまで息抜きでしかない。
こうなると勉強を自主的に始めるヤツも一定数出てくるわけで、先のイブリースさんのINTJ=頭がいいヤツ論というのもあながち信憑性を帯びてくるかもしれない。
※なお仕事
ただし仕事になると疲労やストレスがある。仕事は現場労働はもちろん、事務作業においても感覚労働だからである。こちらはSe劣勢となるため他タイプよりも不自由が大きく、それによる疲労やストレスも大きい。Niユーザーが覇権を取れるのはあくまでも思考領域であって、実働を求められる現実世界ではポンコツだ。
例えば、ExcelやWordを頻繁に開閉する、仕様や金額の記載されたファイルの場所を探す、会議室やWeb会議の予約を行う、メールの宛先とCCと添付ファイルの確認、請求支払月や税別税込の別、電話やLINEWORKSの割り込み対応をし、丁寧に几帳面に確認し再確認しひとつのミスなく───
という風に目や耳・作動記憶を酷使すると途端に消耗してしまう。その度に思考を寸断されたり、即興対応を求められたりして、頻繁な意識の切り替え・ストップ&ゴーがダメージになるためだ。こちらの実務を行う上でストレスが少ないのはやはりSe・Siユーザーになるだろう。
3.Niは認識できるし鍛えられる
よくNiは鍛えられないとか、HxHの念能力でいう「特質系」とか言われていて、特別な才能がないと習得できないと思われがちだが、筆者はむしろ逆で後天的努力の産物だと考えている。ワンピースでいえば「見分色の覇気」みたいなものだ。「覇王色の覇気」ではないので誰でもできる。
というのは、空間認識能力・反射神経(Se)、作動記憶(Si)、想像力(Ne)いずれの適性も持たない見放された人が、仕方なく補完的に伸びてくる能力という気がしてならないのだ。
①Niは「不自由」から生まれた補完能力
これは筆者の仮説であるが、Niは不自由な五感・記憶を補うために代替発達した機能ではないかと思っている。MBTIの表現を借りればSe劣勢ということになるのだが、五感や記憶が使い物にならないので、その代わりに発達した機能というわけだ。
筆者は視空間認知が弱く、モノを探さなかったり集団球技スポーツの類が苦手だ。一方で聴覚認知も弱く、いわゆるカクテルパーティ効果が働かないため、工事現場のような騒音化の会話、居酒屋のような多人数の会話はあまり聞き取れない。加えて探索志向も弱いのでその場で試行錯誤(トライ&エラー)を行うアイデア力や柔軟性もない。
こうなると周りに比べて動作や会話が常にワンテンポ遅れる。「見て分からない・会話を聞き取れない」と状況に慢性的に発生するため、推論を日常的に求められる。周りの行動・反応を見る、相手の唇に注目する、変化が生じた前後関係を見るといった洞察が日常になっている。
しかしそれでは日々取得する情報量・思考量が膨大になってしまい、そのままでいると脳がぶっ壊れてしまう。だから自身が処理できる量に圧縮して記憶する必要があり、これが要約のプロセスと考えている。
②抽象的思考と知識集約化
要約の過程では、情報の整理(構成)と言い換え(比喩)を用いるため、具体と抽象の世界を往復することになる。しかし要約は主観にすぎないため、現実世界における根拠性を確保するために知識を習得する必要がある。
知識は体系的理解を行わないと引用・応用することができないため、樹形図や項目図、大分類・小分類といったカテゴリに整頓され、頭の中の「書庫」に格納される。そしてこの「書庫」が自身の要約に根拠性を持たせるための源泉材料となるため、この書庫が大きくなればそれだけ精度の高い要約が可能になる。そのためNiを効果的に使うには勉強を行って知識集約化を進める必要がある。
しかしNiは単に知識を持っているだけではだめで、「使う」訓練も必要とする。そのためには具体と抽象の世界を頻繁に行き来し、理解・分解・再構築のサイクルを繰り返して、その技能熟練度を上げていく必要がある。
これはハガレンで言えば「錬成陣」(構築式)に近い。熟練した錬金術師は単純な錬成陣で術式を発動できるという設定があるが、Niもコレに近いものがあり、熟練者は高度な要約を高速で行うことが可能になる。
まとめると「要約」とは、集約化された知識を用いて、具体と抽象の世界を行き来しながら情報の整理と言い換えを行うことで、根拠性を保ったまま情報量を圧縮するというプロセスになる。難関大学に受かる人、司法書士や公認会計士、税理士などの膨大な知識を必要とする難関国家試験に受かる人の多くはおそらくコレをやっていると思われる。
4.内向直観Niの鍛え方
Niは抽象と具体の世界の行き来であり、言語能力でもあるので現代文の勉強をすると自然と鍛えられると思う。前述の通りNiユーザーは現代文の成績がよい傾向にあるのだが、現代文を解くために必要なスキルは要約力だからである。「読んだ」ものを「理解」しないと「書け」ない。逆説的に「書ける」ものは体系的に理解しているということになる。
筆者は浪人時代の現代文の勉強で「本文を400文字で要約する」というトレーニングをよくやっていた。これを書いて講師に見てもらい、添削やダメ出しを経て書き直したものを再提出し、OKが出るまで繰り返すというものだ。
これは割と汎用性のある方法らしい。昨年、新聞社のワークショップに参加した時もほぼ同様のアプローチだった。たぶんWebライター養成講座とかも似た感じになるだろう。構成を考えて文章を書き、ダメ出しを経て書き直すことで「体で覚える」という感じになる。
なお筆者はこのnoteだとおよそ5,000字の記事を書いているが、大体3時間くらいで出すことが多い。noteやブログは字数制限がないので削る必要がないため、意外とサクッと書ける。はじめに見出し(構成)を決めて、書けるところから埋めていくとこんな感じになる。
なお筆者のライティング方法はこの記事で詳しく述べている。
本質や核心を掴む「速さ」
INFJは第六感・霊感があるとか、超能力者やニュータイプとか言われることがある。解説本ですらそのように書かれていることもある。もちろんそういったオカルトやエスパーの類では断じてない。そのカラクリは単に「パターン把握」と「要約」を高速でやっているだけのことだ。
Niは本質や核心を掴む機能ということは知られているが、重要なのは実は「速さ」である。時間さえかければ誰でもいつか本質や核心にたどり着くことができる。しかし問題はその先にあって、より少ない手がかり・わずかな時間でそれをできるかということなのだ。
そして高レベルのNiユーザーはこれを当たり前にやってくる。ただここまで来るとギフテッドとかの域になるので、一般的感覚からは外れてくるため当てにはならない。それゆえ「超能力」や「ニュータイプ」に見えてしまうのかもしれない。
まとめ
今回は内向直観Niについて所感を述べてみた。このNiという機能はSeやSi、FeやFiなどと違って、意識しないと育たない機能になる。そのままではカラッポなので知識をインストールする必要があり、抽象的思考を行って要約力を高めてようやく使い物になるといったところだ。
その意味では、Ne、Te、Tiと同じく訓練が必要になる機能で、積極的に使ってモノになるまで時間がかかる機能といえる。そのままではナマクラなので、鍛えて使って研がないとその切れ味は有効に発揮できない。
ただし使えるようになると実はそこそこ便利なシチュエーションも多いため、これを主機能に持つINFJ・INFJはコレが使えるようになってからが本番といったところだろうか。
