ストーリーが悲惨すぎるゲーム5選
都市伝説や怪談ばかり調べていると、
たまに違うジャンルにも手が伸びる。
今回はゲームだ。
ただし、
ホラーゲームではない。
今回取り上げるのは、
「ストーリーが悲惨すぎるゲーム」たちである。
怪異に追われる恐怖。
呪われる恐怖。
そういったものも確かに怖い。
だが、
人間の物語が生み出す悲劇は、
時に怪談よりも深く心に刺さる。
失うこと。
後悔すること。
守れなかったこと。
そして、
どうにもならない運命。
今回紹介する作品たちは、
そんな感情をプレイヤーに突きつけてくる。
クリアしたあと、
しばらく何も考えられなくなった作品。
エンディングを見たあと、
天井を見つめてしまった作品。
そんなゲームばかりだ。
今回は比較的有名なタイトルを中心に選んでみた。
初めて知る人は、
ぜひ興味を持ってもらえればと思う。
そして、
すでにプレイしたことがある人は、
「ああ、あの時しんどかったな」
と懐かしく思い出してほしい。
なお、
これから遊ぶ人の楽しみを奪いたくないので、
今回は大きなネタバレは避けて紹介していく。
それでも十分に伝わるくらい、
強烈な作品ばかりだからだ。
それでは――
プレイヤーの心をえぐった、
ストーリーが悲惨すぎるゲーム5選。
どうぞ。
第5位 This War of Mine

戦争を題材にしたゲームだ。
だが――
主人公は兵士ではない。
国を救う英雄でもなければ、
世界を変える救世主でもない。
ただの民間人だ。
砲弾が飛び交う街の片隅で、
明日を生き延びようとする、
名前も知らない一般人。
食料は底をつき、
薬は足りず、
夜になれば銃声が響く。
寒さに震えながら眠り、
目を覚ませば、
昨日まで隣にいた仲間が死んでいることもある。
このゲームで重要なのは、
弾薬ではない。
食料だ。
包帯だ。
そして――
人間性だ。
生き延びるために、
老人の家から食料を盗む。

自分が助かるために、子供を見捨てる。
助けを求める人の声を無視する。
そんな選択を、
何度も突きつけられる。
そして気づく。
戦争とは、
銃で撃たれて死ぬことだけではない。
少しずつ人間らしさを失っていくことなのだと。
このゲームは、
「戦争に勝つゲーム」ではない。
「戦争から生き延びるゲーム」だ。
プレイヤーは英雄になれない。
勲章もない。
称賛もない。
あるのは、
今日を生き延びたという事実だけ。
戦争映画やドラマが描くのは、
前線の地獄だ。
だがこのゲームが描くのは、
その遥か後ろ側にある、
誰にも語られない地獄。
もし明日、
世界が戦場になったとしたら。
あなたは、
最後まで善人でいられるだろうか。
第4位 MOTHER3

任天堂が生んだ、
優しくて、
どこか懐かしくて、
少し不思議な世界。
多くの人に愛されたシリーズ。
だが、その最終作は違った。
シリーズ史上、
いや、
任天堂作品の中でも屈指の重さを持つ物語だった。
物語は、あまりにも突然に始まる。
大切な人を失う。
当たり前だった日常が壊れる。
家族が引き裂かれる。
そして主人公は、
あまりにも大きな喪失を抱えたまま歩き続けることになる。
母を失う。
兄と離れ離れになる。
故郷は少しずつ姿を変え、
かつての面影を失っていく。
それでも世界は回り続ける。
誰かが死んでも、
誰かが泣いていても、
朝は来る。
その残酷な現実が、
この作品には描かれている。
画面に映るのは、
丸くて可愛らしいキャラクターたち。
流れるのは、
どこか温かく、
時にコミカルですらある音楽。
だからこそ苦しい。
あまりにも優しい世界だからこそ、
そこに刻まれる悲しみが胸をえぐる。
プレイヤーは何度も思う。
どうか救われてくれと。
どうか幸せになってくれと。
だが物語は、
そんな願いを簡単には叶えてくれない。
終盤になる頃には、
最初の頃の自分とは別人になっている。
笑っていたはずなのに、
気づけば涙を流している。

そして迎えるラスト。
派手な演出はない。
世界を救った英雄譚でもない。
けれど、
だからこそ忘れられない。
ゲームという媒体でしか描けない、
喪失と再生の物語。
クリアしたあと、
エンディングが終わっても、
すぐには電源を切れなかった人が大勢いるのではないか。
画面を見つめたまま、
ただ呆然としていた人もいると思う。
子供向けに見えるその絵柄の奥には、
大人になってしまった人ほど刺さる悲しみが隠されている。
これは冒険の物語じゃない。
家族の物語だ。
そして、
失ったものを抱えながら、
それでも前を向いて生きていく人たちの物語。
第3位 NieR Replicant

主人公は、
ずっと妹を救うために戦っていた。
病に苦しむ妹を救いたい。
ただ、それだけだった。
名誉のためでもない。
世界を救うためでもない。
誰かに認められるためでもない。
たった一人の大切な家族を守るため。
その想いだけを胸に、
血を流し、
剣を振るい、
数え切れない敵を倒していく。
プレイヤーもまた、
それが正しいことだと信じている。
疑う理由などない。
目の前には怪物がいる。
守るべき人がいる。
だから戦う。
ただ、それだけの話だったはずだ。
だが――
物語が進むにつれ、
世界の見え方は少しずつ歪み始める。

違和感が生まれる。
言葉にならない不気味さが積み重なる。
そしてある瞬間、
その真実は牙を剥く。
自分が信じていた正義。
自分が守ろうとしていたもの。
自分が倒してきた存在。
そのすべてが、
プレイヤーの想像とは違っていたことを知る。
その瞬間、
物語は終わらない。
むしろそこから始まる。
なぜなら、
真実を知ったあとも、
過去は消えないからだ。
倒した命は戻らない。
奪ったものは返らない。
どれだけ後悔しても、
どれだけ事情を知っても、
自分の行いはなかったことにならない。
このゲームが恐ろしいのは、
主人公が悪人ではないことだ。
むしろその逆。
誰よりも優しく、
誰よりも家族を愛していた。
だからこそ残酷だった。
善意だった。
愛情だった。
正しいと信じていた。
それなのに、
その結末はあまりにも悲しい。
クリア後に残るのは、
世界を救った達成感ではない。
悪を倒した爽快感でもない。
胸の奥に沈殿するような、
重く鈍い罪悪感だ。
そしてプレイヤーは考える。
もし自分が主人公と同じ立場だったら。
もし最初から真実を知らなかったら。
きっと同じ選択をしただろうと。
だから苦しい。
誰かが間違っていたわけじゃない。
誰かが悪だったわけでもない。
ただ、
全員がそれぞれの大切なものを守ろうとしただけだった。
それなのに、
誰も救われない。
この作品は、
正義と悪の物語ではない。
愛する人を守ろうとした者たちが、
互いに傷つけ合う悲劇の物語だ。
そしてその結末は、
エンディングが流れたあとも、
長い間プレイヤーの心に残り続ける。
第2位 Spec Ops: The Line

「俺たちは人々を救うために来た」
そのはずだった。
主人公は軍人だ。
訓練を受けた兵士。
仲間を率いる隊長。
そしてプレイヤーは、
そんな彼を操作して戦場へ足を踏み入れる。
最初は何もおかしくない。
敵を倒す。
仲間を守る。
任務を遂行する。
戦争ゲームでは当たり前のことだ。
プレイヤーも迷わない。
なぜなら、
自分たちは正義の側だと信じているから。
人々を救うために来た。
混乱を終わらせるために来た。
だから引き金を引く。
だから前へ進む。
だが――
その確信は、
物語が進むたびに少しずつ崩れていく。

敵だと思っていた相手。
守るべきだと思っていた人々。
正しいと思っていた判断。
そのすべてが、
少しずつ歪み始める。
そしてある瞬間、
取り返しのつかない出来事が起きる。
その場面を見た多くのプレイヤーは、
初めてコントローラーを持つ手を止める。
だがゲームは止まらない。
進めなければならない。
なぜなら、
ここまで来たのは自分だからだ。
誰かに命令されたわけじゃない。
誰かに強制されたわけでもない。
引き金を引いたのは、
プレイヤー自身だ。
このゲームが恐ろしいのは、
主人公だけを責めさせてくれないことだ。
普通の戦争ゲームなら、
悲劇が起きてもこう思える。
「主人公が悪かった」
「上官の命令だった」
「仕方なかった」
だがこの作品は違う。
プレイヤーに問い続ける。
本当にそうか?
本当に他に方法はなかったのか?
本当にお前は正しかったのか?
ゲームを進めるほどに、
敵を倒しているはずなのに達成感は消えていく。
勝っているはずなのに、
心だけが擦り減っていく。
そして主人公は少しずつ壊れていく。
だが気づけば、
壊れているのは主人公だけではない。
プレイヤー自身もまた、
同じ地獄を歩かされている。
ラストが近づく頃には、
もはや敵も味方も分からない。
正義も悪も分からない。
ただ、
取り返しのつかない何かだけが積み上がっている。
そして最後に残されるのは、
勝利ではない。
達成感でもない。
救済でもない。
ただ一つの問いだ。
「正義だと思っていたものは、本当に正義だったのか」
その問いに答えを出せる人は、
おそらくいない。
だからこそこの作品は、
数ある戦争ゲームの中でも異質な存在として語り継がれている。
これは戦争ゲームではない。
戦争という地獄の中で、
人間がどこまで壊れていくのかを体験させるゲームだ。
第1位 ドラッグ オン ドラグーン

救いがない。
本当にない。
ゲームのストーリーを語る時、
よく「鬱展開」という言葉が使われる。
だが、
この作品はそんな生易しい言葉では足りない。
物語が始まった時点で、
世界はすでに壊れ始めている。
希望はあるように見える。
だがそれは、
沈みゆく船の上で見える蜃気楼に過ぎない。
主人公は狂気を抱えている。
怒りに飲まれ、
憎しみに突き動かされ、
復讐だけを支えに生きている。
本来なら主人公が持つはずの正義や理想は、
この男には存在しない。
そして旅の仲間たちもまた異常だ。
誰もが心に深い傷を抱え、
誰もが壊れている。
普通のRPGなら、
仲間との出会いによって救われる。
互いを支え合い、
成長し、
絆を深めていく。
だがこの物語では違う。
仲間が増えるたびに、
人間という存在への不信感が深まっていく。
誰もまともじゃない。
誰も救われない。
誰も幸せになれない。
それなのに、
なぜか最後まで見届けたくなってしまう。
まるで事故現場から目を逸らせないように。
世界は静かに終末へ向かう。

空は汚れ、
大地は腐り、
人々は絶望し、
神すら沈黙する。
プレイヤーは戦い続ける。
だが薄々気づいている。
この戦いに勝者はいないことを。
何を守っても、
何を失っても、
待っているのは地獄だということを。
そして訪れるエンディング。
普通のゲームなら、
苦しみの先に希望がある。
犠牲の先に未来がある。
だがこの作品は違う。
分岐するたびに、
さらに深い地獄を見せてくる。
「これが最悪だろう」
そう思った瞬間、
次のエンディングがその下を掘り進める。

そして伝説となったEエンディング。
多くのプレイヤーが初めて見た時、
理解することを諦めた。
呆然とした。
笑うしかなかった。
そして口を揃えてこう言った。
「どうしてこうなった」
それまで積み上げてきたダークファンタジーは、
最後の最後で常識ごと崩壊する。
世界観も。
物語も。
価値観も。
何もかもが破壊される。
だから忘れられない。
だから今なお語り継がれている。
この作品には、
綺麗な希望はない。
気持ちのいい達成感もない。
プレイヤーを癒す優しさもない。
あるのは、
絶望。
狂気。
喪失。
そして終わりゆく世界だけだ。
だがその圧倒的な救いのなさこそが、
唯一無二の魅力だった。
後に生まれる
NieR Replicant、
そして NieR:Automata の原点。
ゲーム史に残る鬱ゲーとして、
今なお多くの人の心に傷跡を残し続けている。
総括
悲惨なゲームは、 他にもたくさんある。
でも、 本当に心に残るのは、
「誰も悪人じゃないのに不幸になる物語」
なのかもしれない。
戦争。
喪失。
正義の崩壊。
狂気。
終末。
どの作品にも、 明確な悪役はいない。
ただ、 状況がそうさせている。
それが一番、 怖くて、 切ない。
あなたが一番つらかったゲームはなんですか、
ぜひコメントで教えてください。
それではまた次回、
常闇でお会いしましょう。
情報提供・目撃情報はDMへ。@tokoyami_kowai
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