#236 横浜F・マリノスの株式を日産自動車が売却する話について、"身売り"の是非と日産のスタンス、売却先の候補と可能性についての考察
★この記事を読む前に
この記事は何日かに分けて書いており、10月2日時点で大部分を書き上げ、個人的には「3日は用事あるから書いてる時間ないけど、土日は更新できるだろ」と思って書き進めていました。
そうしたらびっくり、用事の先の帰りの電車。
この記事の前提が壊れてもうやんけ!!
とはいえ幸いにも元々Xを含めて「マリノスが51%以上保有する事を前提で売却先を探している可能性もある」とは書いていたので、記事自体はそういう線も踏まえた書き方にしていましたし、なにより「9000字も書いてパー…?」なんて結末辛すぎるので、全編情報タイムラグを承知のうえで記事をアップします。
そうは言っても、日産やマリノスのスタンスであったり、売却候補の企業が持つスタンスや可能性についての話は、情報の遅れが生じた今でも一般論としての一つの見解として読める部分はあると思うので、あくまで「この記事は10月2日までの情報で書いている」という前提の上でお読みくださいませ。
マリノスの売却の話、すごい頑張って考察記事書いてる途中だったのに全部パーになったの草生える
— RK-3 (@blueblack_gblue) October 3, 2025
書くだけ書き切って出してやろうかこれ pic.twitter.com/wPC2VIaVlR
日本代表は今、かつては夢でさえ描けなかったヨーロッパでプレーする選手が大半を占めている。
かつては遠い夢だったW杯は今や出ることは当たり前、どうやっても韓国に勝てないと嘆いたチームは、今じゃブラジルやドイツ、スペインやアルゼンチンにどう勝つ?というところを問われる次元にまで辿り着いた。なんならドイツとスペインには勝ったし。
世界には、いわゆる"奇跡の世代"みたいな時代があって、そこで一気にベスト4ぐらいの成績を残し、その時代を春として元の場所へと戻っていた国も多く存在する。そう考えれば日本はベスト8に辿り着けないと嘆きながらも、急速ながら地道な努力で安定した力を持つようになった。それは日本サッカーが急速な成長を遂げる前からの積み上げにも目を向けなければいけない。
そういう意味で日産自動車という企業は単なる名門サッカークラブを作ったという事実以上の貢献があった。それは単に、彼らが黄金時代を築いてどうこう…というだけの話ではない。今後時代がどうなろうとも、むしろ時代が加速すればするほど、日産自動車と日産自動車サッカー部の功績は"日本サッカー史"のくくりで語られるべきものと言える。まだ大人のサッカーよりも高校サッカーの方が遥かに人気で、選手権で活躍した選手が大学からスカウトされて日本サッカーリーグ(JSL)に進むことが王道だったあの時代に、自分達で育成組織を運営し、そこから選手を昇格させていくという現代のユース組織に通ずるスタイルをあの時代から既に採っていたのは日産自動車と読売クラブ、日立製作所くらいだったと思う。また、読売クラブは実質的に讀賣新聞社サッカー部だったとはいえ元々プロ志向の強いクラブだった事を思うと、専用グラウンドやクラブハウスの建設、育成組織や女子チームの創設、そして木村和司を国内第1号とするプロ契約を結ぶ選手の誕生……社業チームをプロ化させる作業を、Jリーグが開幕する前から先頭に立ってやってみせたのは日産自動車だった。それが日産自動車サッカー部がJリーグ以上に日本サッカー史の文脈で語られるべき所以だと思う。そう考えれば、Jリーグ開幕戦のカードにヴェルディvsマリノスが選ばれた事実は単に当時の黄金カードだったというだけでなく、今、この場所でこのリーグを開幕させる為に尽くした2チームの貢献を讃えて用意されたような舞台だったのかもしれない。
そのニュースは突然……ではなかったし、驚きも無ければ違和感も無かった。しかしながら、いざこうして活字として、多くの媒体が一斉に報じている光景を見ると、別にマリノスサポでもなんでもないにも関わらず胸がキュッとする感覚に苛まれる。
人が起き出す少し前、最初にこの事を報じたのはスポーツ報知だった。昼過ぎになると他の様々な媒体が一斉に報じ、NHKの夕方のニュースでも取り上げられたという。サッカーファンの視点でも、日産自動車経営問題を主語に置く経済界の視点でも、このニュースは非常に大きなものだったのだろう、
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250929/k10014935371000
前述したように、私はあくまで一般ファンで何の繋がりも人脈もないし、報道に出ている以上の情報は持ち合わせていないが、今回の件に関する雑感であったり、個人的な考察や今後の推測を書いてみたい。
※当記事はあくまで個人の見解と感想と推察ゆえ、筆者は記者でも関係者でもなければ情報通でもありませんので、新情報や裏情報の類のものは読み進めていただいても一切出てこないことを予めご了承くださいませ。
①マリノスの売却判断
日産自動車の経営問題の話についてはここで話し始めると長くなるので各々で調べて頂くとして。いずれにしても現在、日産自動車はカルロス・ゴーンを中心とした経営再建に至った1990年代以来の規模の経営危機に陥っている。
そんな中で日産は「Re:NISSAN」と称した経営再建計画を打ち出し、実際に2025年に入って以降は大規模なコスト削減案をいくつか発表している。特に主要工場の削減(閉鎖)は衝撃的なニュースとして報じられたが、この時点でマリノスに対する経営判断が下される可能性を想像したファンは多いだろう。そこにメスを入れてしまった以上、あくまで宣伝活動費としての意味合いが強いスポーツ事業を聖域とする訳にはいかない。それは従業員に対しても株主に対しても、姿勢として提示しなければ整合性が取れない…と考えるのは会社の判断としては自然な流れと言えるだろう。
そこからの日産自動車のコスト削減の動きは、まるでじわじわとマリノスに忍び寄るような、或いはまるでマリノスだけは避けようとしているかのような動きを見せていた。マンチェスター・シティを中心としたシティ・フットボール・グループ(以下:CFG)と日産のパートナーシップ契約の解消、横浜国際総合競技場(日産スタジアム)のネーミングライツ契約に於ける紆余曲折……そして今回の報道。ある意味ではカウントダウン的にマリノスまで辿り着いたような感覚はある。
しかし、5月の時点ではマリノスと日産自動車野球部の運営方針について「変更はない」と明言していた。
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