「ババ集団」と「見えない世界」の話
私が子どもの頃の夏の思い出。
それは、恐山大祭だった。
祖母のことを「ババちゃん」と呼んでいたうちの実家。
私はご近所ババたちに「ちっちゃいババ」と呼ばれ(笑)
毎年のように、
ババ集団に混じって恐山へ行っていた。
宿坊に泊まり、みんなで雑魚寝をして、夜になれば温泉へ。
朝はお参りをしながら歩く。
そして、
境内ではババたちの声が飛び交う。
「ほら、落ちてる!」
「拾え拾え!」
今なら驚かれるかもしれない。
でも、
当時はそんな時代だった。
子どもの私は、
拾ったお賽銭を握りしめてラーメンやかき氷を食べる。
それが毎年の楽しみだった。
先日、
この話をメンターにした。
私は「昔って面白かったよね」
という思い出話をしたつもりだった。
すると返ってきた言葉は、
「みゆきさんは、昔からご霊体に好かれていたんですね。」
……そこなんだ(笑)。
私は時代の話をしていたのに、
メンターはまったく違う角度から見ていた。
でも、
その言葉を聞いて少し考えた。
私は「見えない世界」に
特別な出会いがあったわけではない。
気がつけば、
子どもの頃から生活の中にあった。
だから今でも、
必要以上に神秘的に語ることはない。
特別な力だとも思っていない。
私にとっては、
昔からそこにあった風景の一つだから。
最近、
「スピリチュアル」という言葉を聞くと、
どこか特別な世界を想像する人も多い。
でも私の原点は違う。
ババたちと笑いながら歩いた参道。
宿坊での雑魚寝。
温泉。
ラーメン。
かき氷。
そんな、
ごく普通の夏休みの思い出の中に、
今の仕事につながる原点があった。
人生って、不思議だ。
昔はただの思い出だった出来事が、
何十年も経ってから
「あれが原点だったのかもしれない」
と気付くことがある。
だから私は、今日も
人の人生地図を読み解く仕事をしているのかもしれない。

