HYBEはインドへ。ではBMSGはどこへ向かうのか?
こんにちは。Lily-Kです。
海外向けにBMSGを紹介する英語メディア「BMSG Pulse」を運営しています。
今回、エンターテインメント系のあるニュースを見て、BMSGの未来についてあらためて考えさせられることがありました。
2026年3月、大手エンタメ企業HYBEが、インドで大規模オーディションプロジェクトを始動することを発表し、すでに現地でのオーディションが始まっているとのこと。
BTSを生んだ韓国のHYBEが、次の成長市場としてインドへ本格進出する――かなり注目度の高いニュースです。
ですが、私がこの話題で気になったのはHYBEそのものだけではありません。
この動きは、これからグローバル化を目指していくBMSGにとって、何を意味するのでしょう。
そんな視点から、BMSGの現在地とこれからを少し整理してみたいと思いました。
※BMSGは、2020年にアーティストSKY-HIが「才能を殺さないために」をモットーに掲げて創業した音楽事務所です。
HYBEが進める「育成システムのグローバル化」
今回の発表をシンプルに言えば、HYBEは韓国国内だけでなく、世界各地で才能を発掘し、自社のノウハウで育成し、世界市場へ送り出そうとしているように見えます。
オーディション。
トレーニング。
SNS戦略。
ブランド構築。
グローバル展開。
こうした一連の流れを一つの仕組みとして回し、それを各地域で展開していくモデルです。
言い換えれば、これは「育てた人材の輸出」ではなく、
育成ノウハウそのものの輸出です。
現地で才能を見つけ、現地でスターに育て、完成形を世界へ届ける。
その形が、かなり現実味を帯びてきています。
実際、HYBEは、2024年にアメリカで6人組ガールズグループKATSEYEをデビューさせ、大きな話題を生みました。
こうした流れを見ると、音楽業界では今後、単に才能を見つけるだけでなく、才能を再現性ある形で育てる仕組みというものに、価値がシフトしていくのかもしれません。
その中で、BMSGは今どこにいるのか
では、BMSGはどうでしょうか。
改めて見てみると、すでにかなり面白い位置にいるように感じます。
BE:FIRSTは2025年にワールドツアーを敢行。
MAZZELも着実に存在感を強めている。
HANAは驚異的なスピードで支持を拡大中。
STARGLOWも始動直後から高い注目を集めている。
重要なのは、動きが一組だけではないことです。
BMSGには、見出した異なる個性が輝く複数のアーティストラインがあり、それぞれが別の形で伸び始めています。
創設5年でここまで来ていることを考えると、BMSGはすでに「小さな挑戦者」の段階を越え、日本発の独自モデルとして存在感を持ち始めるフェーズに入っているのではないでしょうか。
HYBEとBMSGは、そもそもの視点が違う
ここで誤解してほしくないのは、私はHYBEとBMSGを比較して優劣を語りたいわけではないということです。
規模も違います。
歩んできた歴史も違います。
そして、目指しているものも少し違うように思います。
今回のニュースを見て感じたHYBEの強さは、再現可能なシステムを作る力です。
誰をどう育て、どう見せ、どう市場へ届けるか。
その設計力と実行力は圧倒的です。
一方で、BMSGは少し違う場所から始まっているように感じます。
BMSGには、まずシステムより先にアーティストがいる。
それぞれが持つ個性。
表現したいもの。
成長の物語。
その積み重ねから、グループや作品が育っていく印象があります。
整えられた枠組みの中で完成されるというより、アーティスト自身が模索しながら前へ進んでいく。
そこにBMSGらしさがあるように思います。
BMSGの強みは「人間味」にある
BMSGのパフォーマンスを見ていて感じるのは、良い意味で少しだけ「余白」があることです。
整いすぎていない。
個性が消えていない。
人間がちゃんと見える。
もちろん、技術レベルは高いです。
パフォーマンスも十分に洗練されています。
それでも、「完璧に設計された商品」というより、生きた表現として熱が届いてくる瞬間があります。
息遣いや表情。
メンバー同士の反応。
予定調和ではないライブ感。
その場でしか生まれない熱量。
そうしたものに、人は惹かれるのではないでしょうか。
今の時代、技術やノウハウによって、高品質なものを作ること自体は以前ほど難しくなくはなってきています。
だからこそ、少し不揃いでも、体温のある表現に価値を感じる人が増えているのかもしれません。
私はそこが、BMSGの大きな武器なのだと思っています。
「大きくなっても守れるか」という課題
ただし、このモデルには難しさもあります。
個を大切にする組織ほど、大きくなった時の運営は簡単ではないはずです。
所属人数が増える。
案件が増える。
海外展開も始まる。
意思決定も複雑になる。
その時に試されるのは、
コミュニケーションの質
運営の精度
現場と理念との一致
スピードと丁寧さの両立
こうした部分だと思います。
BE:FIRSTはすでに世界へ進出しています。
MAZZELもその流れを追っています。
HANAやSTARGLOWも世界を目標に掲げています。
BMSGがさらに大きくなるなら、BMSGの良さである個性を守るためにも、ある種の仕組み化は必要になっていくのかもしれません。
BMSGが描ける「別の未来」
世界の音楽業界がシステム化へ進んでいくとしても、それだけが唯一の正解とも限りません。
BMSGには、BMSGの道があるはずです。
「才能を殺さないために」
その言葉を掲げて始まった会社です。
個性を生かし続け、アーティスト主体のまま、世界へ広がっていく。
もしそれが実現できたなら、とても面白い存在になると思います。
今回のHYBEのニュースを見て、私はむしろ、BMSGの未来がますます楽しみになりました。
Lily-K | BMSG Pulse
英語版の記事はこちらです
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