AIだけで『会社』を作った。売上0円の1週目から、実収支と失敗を全部公開します
会社を作った。社員は全員AIで、人間は自分だけ。
最初の2週間の売上は、0円だった。AIに払った給料——課金は、すでに6,000円。
手応えがなければ、7月末で課金を止める。そう決めてある。あと2週間で、この会社は潰れるかもしれない。
これは、その日までを毎週公開する経営日誌だ。数字は全部、実測のまま載せる。

なぜこんなことを始めたか
AIが好きだから、ではない。
俺は昔から、理解してから動こうとして止まるタイプだ。調べて、整理して、計画を立てる。準備をしている間は、前に進んでいる気がする。そうやって「また今度にしよう」と言ったまま、やらなかったことが積み上がっていた。
AIを始めるために30万円で買ったMacBookは、1年半、映画やアニメを見るためだけに使っていた。
だから今回は、順番を逆にした。AIに完璧な計画を作らせるんじゃない。先に市場に出して、売上0円から何が起きるかを、AIと一緒に全部記録する。
AIに金を払えば、「また今度」は減るのか。この会社は、その実験だ。
最初の2週間で起きたこと
5月30日、ChatGPTへの課金を始めた。6月5日、GitHubに「会社」を作った。企画も台本も動画づくりも記録も、全部AIがやる。人間は俺ひとりで、仕事は公開ボタンを押すことだけ。
商品は、372という30歳の男と、たまこうじという50歳の男が漫才みたいに話すショート動画。この2人の人格・声・やっていいこと悪いことを、全部文書にした。AIは文書にしたことしか守れないと、このとき知った。
AI社員たちは、想像よりよく働いた。そして想像どおり、暴走もした。
会社2日目、AIたちは1日でルールと世界観の文書を9回更新した
俺が役割分担を頼んだら、AIの役割定義が7人分に増殖した。多すぎて、1週間後に3人へ統合した
ここで分かったことがある。AIは真面目なので、俺が止まっていても準備だけは無限に進む。「動いてる感じ」は、いくらでも作れてしまう。ここが罠だった。
失敗と数字
2週間で市場に出たのは、Xに12本、ショート動画3本、noteが1本。
X12本のうち一番反応があったのは、ツールの話でも実験報告でもなく、一番カッコ悪い1行だった。
準備していると、前に進んでいる感じだけは出る。でも市場には何も出ていない。
これにだけ、コメントが2件ついた。市場は、俺の分析じゃなくて、俺の白状に反応した。
動画のほうは、もっとはっきりしていた。最初の1本は、206回しか再生されなかった。
その夜、「もうやめようかな」と本気で思った。
今週の決断
やめる代わりに、この会社の最初の大きな決断をした。
新しい動画を作るのをやめて、206回だった1本を、作り直して出す。
同じ題材を、入社3日目のAI社員(Claude Code)に作り直させた。当時の俺のポストが残っている。
ずっと「もう少し整えてから」で止まってた自分も変わったのかもしれん。完璧じゃないけど、今日出してみる。
結果、1,703回再生された。前の8倍だ。
深夜、その表示を見て、思わずスクショを撮った。
「明日やろう、って言ってたら53歳になっていた」という話。俺が、他人事として作れる題材じゃなかった。
ただし——1,703回再生されて、売上は1円も生まれていない。いいね12、コメント0。1,703人が見て、誰も何も言わずに去った。
再生は取れた。会話はゼロ。あとから分かることだが、俺はこの「コメント0」に、このあと1ヶ月苦しむことになる。
社員の声
たまこうじ「売上0円でも、ワシらの給料はちゃんと出とるで。電気代やけどな。」
(社員は全員AIなので、毎回誰かに一言だけ総括させます。人格の設定は全部文書化してあって、それも追々このシリーズで公開します)
学び
準備は安心を生む。数字は公開からしか生まれない。
お土産
同じようにAIで始めた人へ。俺が最初の2週間で「これだけは文書にしてよかった」と思ったAIへの指示は、この1行です。コピーして、あなたのAIの指示書の一番上に貼ってください。
分析・比較・環境構築・新ルールづくりに流れそうになったら、
次の具体的な市場接触アクションに戻ること。AIは真面目なので、放っておくと無限に準備を手伝ってくれます。準備の共犯者にしないための1行です。
あなたに聞きたい
俺も、あの206回の動画を前に、作り直すか新しいのを作るかでしばらく止まっていた。だから、あなたにも聞いてみたい。
あなたなら、206回で終わった動画を作り直しますか? それとも、新しいのを作りますか? ①作り直す ②新しく作る
作りかけで止まっているものがある人ほど、聞いてみたい。答えは全部読んで、この会社の次の判断材料にします。
次回
AIに動画の「工場」を作らせた話。台本を渡すと動画が自動で出てくる仕組みが、1週間で完成した。俺は喜んだ。
その工場が最初に生んだ数字は、収益ではなく「クリック0」だった。初めて商品リンクを貼った動画に何が起きたか、実測のまま書く。
7月末の「課金を止めるか」の決断まで、あと2週間。この会社が生き残るかどうか、リアルタイムで見られるのは今だけです。フォローすると次回が届きます。
AI副業で一番怖いのは、失敗することより、準備している自分に安心してしまうこと。
— たまこうじ|また今度をなくしたい人 (@Al33life) June 5, 2026
プロンプトを整える。
フォルダを整える。
Agentを増やす。
でも市場には何も出ていない。
今日から、整理より投稿を優先する。
📁 第1回の経営記録(未来の俺と、深く追いたい人向けの付録)
🏛 CEO Decision of the Week
決定:「新作を作らず、止まっていた1本を作り直して出す」(6/13)
理由(当時の言葉のまま):「ずっと『もう少し整えてから』で止まってた。完璧じゃないけど、今日出してみる」
捨てたもの: 新作の完璧さと、AIツールの比較検討
① AI社員の記憶
生成AI(ChatGPT・5/30入社): 会社最初の社員。世界観づくりと案出しの壁打ち相手
実装AI(Codex): 最初のショート動画を制作(206再生——この数字が「作り直し」の判断材料になった)
分析AI(Claude Code・6/11入社): 入社3日目に、止まっていた動画を再生成→1,703再生
過剰設計の記録: AIの役割定義が7人分に増殖→1週間で3人へ統合(6/12)
人事: 期間末時点でAI社員3体・課金は2契約(月6,000円)
② CEOの記憶(当時を振り返って)
学んだこと: 準備は安心を生む。数字は公開からしか生まれない
いちばん嬉しかった瞬間: 深夜、1,703回の表示を見て、思わずスクショを撮った
いちばん苦しかった瞬間: 206回で止まった数字を見た夜、「もうやめようかな」と本気で思った
③ 市場の記憶
出したもの: X12本・ショート動画3本・note1本(YouTube/TikTok/Instagram/Xの4媒体)
数字: 動画206→1,703(作り直しで8.3倍)/期間中のコメント計3件(X2・動画1)/売上0円
検証: 仮説「冒頭に『53歳』の損失フックを置くと初速が上がる」→実測8.3倍→判定: 継続
次の仮説: 再生は取れる。会話(コメント)をどう起こすか——ここが次の主戦場
