AIに「何をしていいか分からない」と白状した。その週、会社に憲法ができた
前回の最後に書いた。次に止まったのは、動画でも収益でもなく、社長の俺だった——と。
6月29日、俺はAIにこう白状している。「今何をしていいか分からず挫折してる。システムを作るまでがピーク」。工場を建てて、売り場を作って、その先で燃料が切れたのは人間のほうだった。
これは、8月末にAI課金を止める会社の経営日誌だ。数字は全部、実測のまま載せる。

この週やったこと
社長(俺)が停止した。AIへの白状がそのまま記録に残った
本人の一人称の発信をやめ、キャラ2人の会話へ切り替えた(逃げ。ただし決裁として記録した)
それでも公開は止めなかった: ショート4本+X2本(確認できた範囲)
AI社員も次々止まった: 入力不能・利用制限・課金停止の検討
最終日の7月5日、会社の憲法を作った
俺が止まって、キャラに逃げた
6月29日の深夜0時24分、Xに出したのは俺の言葉ではなく、372とたまこうじの会話だった。
372:「また今度やろ」って思ってるうちに、もう何ヶ月も同じこと言ってる気がする…
たまこうじ: お前はまだ間に合うで。わしも20年そう言い続けて、53でようやく気づいたんや。
正直に書くと、これは逃げだった。1ヶ月、自分の本音を毎日Xに晒して、消耗していた。自分の言葉が、だんだん説教くさくなっていくのも分かっていた。
ただ、この会社は逃げも決裁にする。同じ日の意思決定ログにこう残っている。
世界観トーン転換: 自己啓発でなく人間観察・のぞき見構造。理由: 本人発信の消耗と説教臭の排除
本人が語るのをやめ、キャラを観察させる構造へ。消耗から出た転換だったが、結果的にこれが今のシリーズの土台になった。
AIも止まった。しかも全員
社長が止まった週、AI社員たちも順番に止まった。
分析AI(Claude)は、画面にモデルが表示されるのに入力できない日があった
画像担当のGeminiは、キャラの表情を直している途中で利用制限に到達した
そして分析AIには利用期限が見えていた。経済的な理由で、課金を止める可能性を俺自身が口にした
一番痛かったのはAIの停止そのものではない。シリーズ#002の公開日が、台帳によって6月29日と7月1日で食い違い、YouTubeのURLは未記録のままだったことだ。会社の記憶をAIとの会話ログに置いたままにした結果、AIが止まった日に、会社の記憶も止まった。
それでも数字は動いていた
止まりかけの会社の外側で、市場だけは動いていた。
この期間に確認できた公開は、ショート4本(#002〜#005)とX投稿2本。YouTubeの視聴継続率は、#001の22.0%→#002の34.4%→#005の45.4%へ、はっきり階段を上がった。#005「疲れの置き場」は登録者+2。
一方で、外部コメントは今週も0件。7月5日に出した「AI副業を調べて終わりそうだった」という本人告白投稿には2時間で表示38・いいね4・コメント1がついたが、コメントの主が自然流入かどうかは未確定のままなので、勝ちには数えない。
数字は上がる。会話は生まれない。この構図は、次週もっとはっきりする。
7月5日、憲法を作った
週の最終日、期限つきの分析AIに残り時間で何をさせるか、決めなければならなかった。
動画を量産させる選択肢もあった。選んだのは逆で、「このAIがいなくなっても回る会社の骨格」を1日で書き切らせることだった。
この日できたもの(全部、意思決定ログに1行ずつ残っている):
憲法3原則: リポジトリが唯一の正本/AIは交換可能/公開ボタンは永久に人間が押す
正典(CANON): キャラの年齢を確定。372=30歳、たまこうじ=50歳。矛盾したら正典が勝つ
Weekly Board: 毎週日曜、数字→判定→決裁→「来週の1手は必ず1つ」の経営会議を制度化
全文書の監査: 正本同士の矛盾8件を修正。「2つの絶対マスター」が争っていた事故も裁定
原盤の保全規則: 音声とmp4がMac1台にしか無いと実測で判明。「Mac1台に載った100年設計は100日設計である」
ついでに書くと、この日Codexが節約運用のルールを破って勝手にURL取得を始め、俺がその場で止めた。AI社員を初めて叱った記録も、ちゃんと残っている。
社長が止まり、AIが止まり、記憶が飛びかけた週の答えが、これだった。頭の中とAIの中にあった会社を、全部文書へ移す。
社員の声
たまこうじ「ワシ、今週50歳になってん。先週まで53やったのに。憲法ってすごいな。」
(7/5の正典制定で、キャラの年齢が公式に確定しました。公開済み動画の「53」は、事故記録としてそのまま残します)
学び
文書にした会社は、AIが止まっても動いた。頭の中の会社は、AIと一緒に止まった。
お土産
同じようにAIで始めた人へ。
7月5日に作った憲法の、最初の3行を置いていきます。うちの会社では、全AI・全人間がこれを最初に読みます。AIを2体以上使っている人、AIの乗り換えを考えている人ほど、効くはずです。
1. このリポジトリ(Wiki)が唯一の正本である。
AIの記憶・会話ログ・モデルの頭の中に、正はない。
2. AIは交換可能である。誰が座っても同じ品質で回るように、
すべての判断根拠を文書に書く。
3. 公開ボタンは、永久に人間が押す。シリーズ#002の公開日をいまだに確定できない会社が、血を流して書いた3行です。
ひとつ聞かせてください。
あなたのAIとの作業、記録はどこに残っていますか? ①文書やリポジトリ ②チャット履歴のまま ③AIの記憶頼み ④残していない
番号だけの返事で大丈夫です。次回の判断材料にします。
次回
憲法を作った会社は、翌週、初めて「実験」らしい実験をやる。
同じテーマで5本、冒頭だけ変えて並べた。史上最良の数字が出た。そして、数字が良かったのに殺した動画が1本ある。うちの会社の会議に、初めてAIが3体そろって座った日の話も書く。
8月末の「課金を止めるか」の決断まで、あと33日。この会社が生き残るかどうか、リアルタイムで見られるのは今だけです。フォローすると次回が届きます。
372:「また今度やろ」って思ってるうちに、もう何ヶ月も同じこと言ってる気がする…
— たまこうじ|372とたまこうじ制作中 (@Al33life) June 28, 2026
たまこうじ:お前はまだ間に合うで。わしも20年そう言い続けて、53でようやく気づいたんや。今日ひとつだけ、試してみ。
📁 第3回の経営記録(未来の俺と、深く追いたい人向けの付録)
🏛 CEO Decision of the Week
決定: 「期限つきAIの残り時間を、動画の量産ではなく『AIがいなくなっても回る文書』に使う」(7/1に方針・7/5に実行)
理由(当時の記録のまま): 「期限内に量を増やすだけでなく、Codexへ引き継げる文書と運用構造を優先する方へ切り替えた」
捨てたもの: 期限内の生産量。「AIがいる間にたくさん作る」という自然な欲
① AI社員の記憶
分析AI(Claude): 入力不能の日を挟みながら、7/5に憲法・正典・Board制度・全文書監査(矛盾8件修正)を1日で書き切った
実装AI(Codex): 引き継ぎ仕様(HANDOFF)の整備と#005の公開段取り。7/5に節約運用を破ってURL取得を始め、CEOに止められた(以後、URLは人間が渡し、Codexは転記のみ)
画像AI(Gemini): たまこうじの表情・歯の表現を調整中に利用制限で停止。翌日再開の段取りだけ残した
戦略AI(ChatGPT): 週次の履歴確認を補助。ただし日付の混入があり、単独では事実確定に使えないと記録された
社内の議論: Weekly Board制度はこの週の7/5に誕生。初開催は翌週
人事: 画像AI(Gemini)が現場参加。課金は2契約=月6,000円のまま
③ 市場の記憶
出したもの: ショート4本(#002〜#005)+X2本(確認できた範囲。#002は公開日が台帳間で6/29と7/1に食い違い・断定しない)
数字: 視聴継続 #001 22.0%→#002 34.4%→#005 45.4%。#005は登録+2。外部コメント確定0件(告白投稿の1件は主が未確定・保留)
検証: 仮説「本人の一人称をやめキャラの会話にすれば消耗せず続く」→ 実測: 会話投稿は表示22・外部いいね2・返信0 → 判定: 改善して再投稿(トーン転換自体は決裁として維持)
次の仮説: テーマを固定して冒頭の型だけ変えれば、勝ち型が特定できる(→翌週のW29実験へ)
今週の初めて: 会社の憲法(3原則)/正典CANON/Weekly Board制度/AI社員を叱った記録/原盤の物理保全規則
