15年愛しているデッキが限界すぎる。
皆さんはsinというテーマをご存知だろうか。
一度検索してみて欲しい、そしてその結果になんともいえないものを抱く事だろう。
デッキ構成やギミックの話題などほぼネットの海にすらほぼ上がる事がない悲しきテーマである。
10thアニバーサリーという立ち位置で登場した映画ボスの使用するテーマだ。が、今ここで話す話題はOCGにおけるsinに焦点を当てるものとする。
筆者はこのテーマに深い思い入れがある。
当時劇場で観てからというもの、常にデッキを考えている程に好きだ。
しかし、流石に限界が来た。
他のテーマを触れて来なかった弊害かアイディアの泉は枯れ果て、日夜譫言のようにsinの構造的欠陥に対する罵詈が止まぬほどである。推し活は健全にやろうそこで筆者の狭い常識の中でのみ完結していた思考をボトルメッセージの様に世に放とうと思う。
そしてこれを読んだ徳の高い御仁から救いの蛛絲が差し伸べられることを祈るばかりである。
sinの構造的欠陥について

まずは効果を読んでいただきたい。
いくら初出が2011年とはいえいささか理性が効きすぎ、テーマ共通効果が全てデメリットで埋まっている等前代未聞
メリットは1つ、緩いSS効果のみである
このテーマは場に維持する為にはフィールド魔法が必須でテーマモンスターは”相手を含む”フィールドに1体までしか出せず、1体でもいると他のモンスターは攻撃権を失うのである。
1つずつ紐解こう。
①の効果だがミラーで先にsin ネームを出された瞬間に詰む、何も出来ない
そしてあろうことか自分が他のsinを出した場合にも適用されてしまう。
高い攻撃力を活かしたアタッカー運用すら困難を極めるのだ。
1体しか場に出せないのだから相手を削り切るまで最低でも2ターンかかるのは致命的である。
②の攻撃ができなくなる効果も①と同じで味方の足を引っ張っている。
sin以外のモンスターを並べたとしてもsinモンスターがいる限り戦闘に参加することが出来ないのだ。
出すだけ損といえよう。
③は維持コストとなる。
フィールド魔法が場に存在すること、これは常に判定されていてフィールド魔法が消えた瞬間に自壊する。
出すだけでフィールド魔法とsinモンスターを揃えなければいけない、この難易度の高さは言うまでもないだろう。
相手がフィールド魔法を張っていてもだせるのは数少ない救いか?
この様にテーマとして欠点を詰め込まれて生まれてきたのがsinというテーマである。
次に私がこのテーマをどうデッキとしてまとめたかを記していこうと思う。
テーマの強み
このテーマは上記の通り、テーマの共通効果からして現代で戦うことに向いていない。
そんなテーマを使いたいのであれば可能な限り通用しそうな部分を抜き出すことが肝要であると考える。
私は突飛なアイディアを持たず、展開ルートを考えることも苦手としている為、シンプルに強いこのカードに注目した。

パラドクスギアはsinの中でも数少ない使用後、手札枚数が変わらず強い結果を出力できるカードだ。
パラドクスギアの効果が通れば単体でレベル3、9、10、12のシンクロを供給できる。
召喚権を使用していない場合、ランク2、もしくはリンク2を用意する事ができるのはsinに置いて無二である。
ギアを主軸に定めた場合の問題点がフィールド魔法との合わせ引きが必須である事と召喚権を使う事だ。
順に解決案を考えていこう。
フィールド魔法の選択
このテーマが動く為にはフィールド魔法が必須である。
テーマ内フィールド魔法は灰流うららや聖王の粉砕を受けてしまうとターンスキップと言う重い制約を負うことになる。

そして一部モンスター以外にはフィールド魔法にsin worldの指定がない。
そう、sinはテーマフィールド魔法をほぼ必要としないのである。
この時点でフィールド魔法は他テーマの有用なものを拝借する方向に指針が定まった。
召喚権の消費
通常召喚を使っての出力先がほぼ固定となってしまうのであれば自己SSできるカードやテーマと合わせた方がデッキとしてのまとまりが良いと思われる。
そのカード達は出来ればフィールド魔法をサーチ出来たり妨害を持っていて欲しい……
ここまでで希望が大体出揃った。
1.ギアとフィールド魔法をなるべく初手に揃えた状態でゲームをスタートしたい。
2.フィールド魔法はsinに限らないので他テーマの有用なものを拝借したい。
3.召喚権を割けない以上、SSで動けるテーマと組み合わせたい。
4.組み合わせるテーマは妨害かフィールド魔法にアクセス出来る効果を持っていて欲しい。
足りない物は全て組み合わせテーマへ外注する。
この条件でデッキを組んでいこうと思う。
デッキを構築するにあたって
前述の通りまずパラドクスギアとフィールド魔法を手札に揃える事を目指そうと思う。
sinはテーマに妨害が存在せず、決まった展開ルートと呼べる物も皆無である。
デメリット効果しか存在しないので1度でも動きが止まるとそのまま崩壊しかねない。
なので純粋にギアをサーチするカードを増やして合わせて引く確率を増やすこととした。

新規でsin待望の1枚初動を配られた事もあり、僅かばかりではあるが事故率が軽減した事も喜ばしい。
次にフィールド魔法だが貴方なら何を採用するだろうか。
古くは歯車街、ネクロバレー等のフィールド魔法と肩を組んできた歴史があるが流石に最近のテーマに一太刀入れようと思うのであればそれだけでは無力である。
だがフィールド魔法にアクセス出来て、SSも可能で妨害や展開効果を持った召喚権を使わない相方なんて……

結構いた。
こんなわがままに答えてくれる相方がかなりいた事に感謝している。
10000種のカードプール最高‼︎
例えばセリオンズはギアの効果が止められた場合でも最低限の1妨害となってくれるのは本当に心強い。
熟考の末、相方達が決まったので今現在のデッキをご覧いただきたい。

デッキ解説
このデッキは私が出来うる限り初手の再現性と総妨害数のバランスを探しながら組んでみたものになる。
ギアとギアにアクセス出来る札9枚と壺1枚、フィールド魔法とそのアクセス札、準アクセス札の合計16枚と壺1枚、これらを使い初手にギアとフィールド魔法の2枚引きを達成する確率はほぼ7割、後手ならば8割といった所である。
初動率としては十分実戦に耐えうるであろうと判断した。
誘発も最低の8枚は組み込めたが満足はいっていない。
ここから先は1枚1枚の採用理由の言語化となる。
順に書いていくので長くなるがお付き合い願いたい。
モンスター
機巧鳥-常世受賣長鳴×3
自身をリリースしてパラドクスギアへアクセスする事が出来るカード、ギア供給の為にフル採用
重ね引きした場合は手札コストとして使い倒す
そのレベルから後述のイムセティと合わせてアンヘルとなるのも役目
sinパラドクスギア×3
このデッキの要、sinで1番強い動きを作り出すエンジン部分
こいつがいないと始まらないのでフル採用
sinパラレルギア×2
パラドクスギアからのリクルート対象、デッキに眠っていて欲しい
素引き事故のケアと返しのターンで使い切る為2枚のみ採用
sinスターダスト・ドラゴン×1
パラドクスギアからのリクルート対象その2、パラレルギアと合わせてシンクロを行う為、同じくデッキに眠っていて欲しい
シンクロ先をバラす為に1枚の採用
sinサイバー・エンド・ドラゴン×1
リクルート対象その3、デッキで(ry
12シンクロ要因、たまに素殴りで役に立つ
手札に素材が揃っていてかつparadigm shiftがある場合、10シンクロを2体並べるより10と12にばらけさせた方が強い事が多いので苦渋の1枚採用
ホルスの栄光ーイムセティ×2
デッキの枚数調整の犠牲者その1
フル投入すべきカード、手札の不要札を切りつつ貴重な1ドローでデッキを掘る事が出来る
召喚権を使わないで自己SSが可能
効果が通ればハーピと合わせてフィールド魔法へアクセスする事が出来る上にフィールド魔法が足りているのであれば妨害要因として扱う事もできる自由度の高いカード
現代遊戯王においてはスペックが劣るのが難点
ホルスの先導-ハーピ×1
貴重なリソース回復枠
ランク8を組む為に1枚はイムセティ以外を採用する必要があったのでこのデッキに足りない部分を補えるこいつを選択
セリオンズ”キング”レギュラス×1
フィールド魔法からサーチできる万能無効、心強い相方
ギア初動に失敗した時の最低保証
枚数を増やしたら循環リソースとしての役割も期待できる
千年の眠りから覚めし原人×3
召喚権を切らずにランク8を作れる他リンク値も稼げる偉い子
サーチしてくる相方もフィールド魔法をサーチ可能な為、状況に応じて切り方が変わる
千年の宝を守りしゴーレム×1
自己SS出来てフィールド魔法をサーチできるカード
ホルス、原人とレベル8の層の厚さとデッキの枚数を鑑みて1枚の採用
千年は1枚から実質フィールド魔法になってくれる神のテーマ、デモンスミスのバーンが消えたので採用しやすくなったのもありがたい
スピリット・オブ・ユベル×1
雑に切れる手札コスト兼時間稼ぎ要因
捨てる部分がないカード、このデッキにおいては痒い所に手が届く理想的なコスト
よくイムセティで引いては棺で墓地に叩き込まれている
ユベル×1
融合召喚の素材、シンクロ素材、手札コスト
スピリットと違い場に出す機会は無いのでデッキで眠っていて欲しい
ヴィジョン・リゾネーター×1
手札コスト兼展開要因
闇のレベル5以上がいれば召喚権を使わず出てこれるのでイムセティと合わせて10シンクロかユベルと合わせて12シンクロによくなっている
また、イムセティのコストとして墓地に送られても舞い戻ってくる為、手札コストが捻出しにくいこのデッキを陰で支えてくれている功労者
マルチャミー・フワロス×3
相手の動きを止める役割が期待出来るのでフル投入、後引きは手札コストくらいしか役割がない
屋敷わらし×1
1枠だけ余った手札誘発に有効な投入カードを思いつけなかったので好きなカードを趣味で採用
墓地蘇生を止めれたりするのはわりと偉いがパワーが足りないと感じて入る為、交換候補
灰流うらら×2
相手の動きを少しでも阻害する為にフル投入
こいつがいないと話が始まらない
属性的にパージを採用できないので尚のこと必須
増殖するG×1
抜く理由が存在しない
相手の動きを止めたい中、これ以上に強い圧力をかけれるカードはほぼ存在しない為
ドロール&ロックバード×1
筆者のデッキはかなり脆いので相手の動きを止めてターンが帰ってくるようにする事が非常に大切、なので決まればターンスキップ級であるカードはなるべく採用したい
しかしながら最近は効きが弱いので困ったものである
交換候補
魔法
sin world×1
paradigm shiftで持って来る用
素引きしたら手札コストに出来る
複数枚採用する価値は認められない為1枚
王墓の石壁×1
ホルスをサーチしながら素引きNGの札をデッキに返せる神のカード
もう少し採用枚数を増やしたい
枚数調整の被害者その2
円盤闘技場セリオンズ・リング
レギュラスをサーチしたり戦闘を介せば回収も出来る優れもの
ただし戦闘を行わなければ回収できないのはタイミングも厳しく重ねて引きたくはないカード
枚数調整の被害者その3
石版の神殿×1
千年モンスターからアクセスする先のフィールド魔法
逆に千年モンスターへアクセスする事もできる
手札コストが厳しいので1枚のみの採用
ナイトメア・スローン×1
ファンユベが制限の為、1枚の採用
このデッキはフィールド魔法を多く採用するので重ねて引いて死蔵させるより散らして採用する事で引いたフィールド魔法から別の妨害を作る形で調整を行なっている
スローンは展開しつつ1妨害を構えることのできるフィールド魔法として採用
王の棺×1
ホルスのリスポーン用カード
無限リソースの1枚
このカードで妨害を踏みにいけるのが本当に大きい
枚数調整の被害者その4
クリムゾン・ヘルガイア×1
無限リソースの1枚
手札コストの捻出、チューナーの確保等このデッキの足りない部分を補填してくれるありがたい1枚
テラ・フォーミング×1
手札状況に応じたフィールド魔法を持って来るためのカード
強い、消えないで……
このカードに生かされている
盆回し×1
同上
テラフォと異なり相手のフィールド魔法を妨害したり無限泡影を回避する事もできる
本当に強い
金満で謙虚な壺×1
パーツをかき集める為のカード
手札にあると心の余裕が違う
罠
sin paradigm Shift×3
ギアとフィールドの両方を出力できる唯一のカードの為3枚採用
ライフの兼ね合いは重いが動けない事が何より恐ろしい
エクストラ
ファントム・オブ・ユベル×1
フィールド魔法から呼び出す1妨害、場に後続が残るのも評価が高い
蛇眼の原罪龍×1
千年展開で使用するモンスター、後手では1妨害踏めるのもポイント
フルール・ド・バロネス×1
万能無効、先行で立てるならこいつ1択
カオス・アンヘル-混沌の双翼-×1
チューナー無しで呼べる上に除去効果持ち
ギアの弾が尽きた後にだせる最後のシンクロ
深淵の神獣ディス・パテル×1
展開、妨害の2役を担えるが展開中に除外する事がないので腐らせ気味
交換候補
超重天神マスラ-O×1
手札回復手段
展開でほぼ手札使い切るので3ドローが可能
相手目線そこそこ圧がある、らしい
騎士皇レガーティア×1
後手から1妨害踏む用
ドローも付いていて非常に偉い
No.90 銀河眼の光子卿×1
ランク8から出力できる妨害
出した自ターンと相手ターンで無効を撃てるのが良い点
ギガンティック”チャンピオン”サルガス×1
ランク8でフィールド魔法サーチの手段があるので採用
炎王神 ガルドニクス・エタニティ×1
後手から相手の妨害を踏む用、バックにも触れるのが偉い
真血公ヴァンパイア×1
手札にいなかったギアを探す用
交換候補
天霆號アーゼウス×1
捲り札、場のリセット
交換候補
I:Pマスカレーナ×1
展開して余ったモンスターの変換先
S:Pリトルナイト×1
お手軽2妨害
マスカレーナ、ファンシーボールの出力先
W:Pファンシーボール×1
妨害の出力先
採用を見送ったカード
・調和ノ天救龍
このデッキはシンクロだけでなく、フィールド魔法の出力や妨害にエクシーズを多用しており、シンクロ以外の効果を封じるとデッキが瓦解すると判断したため不採用
・ドミナスシリーズ
展開に使う属性が主に土と闇の為、対応したドミナスが無いので断念
・バスターモードギミック
研究中のため見送り
・センチュリオン
別のsinに採用しており、そちらで枠を食い過ぎるのが問題だった為今回のデッキでは採用を見送り
・タキオンギミック
勝ちを盤石にするカードの為、デッキの理念と合わないと判断し見送り
・k9ギミック
強くはあるがフィールド魔法などの要件を満たせなかった為採用見送り
おわりに
今回自分のデッキを改めて見直した事で補強すべきポイントがピックアップできた事がいちばんの成果だった。
強くしたい部分を見つけれたのでまた繰り返し思考は続けていきたいと思う。
それにしても誘発耐性のない脆いデッキである、その癖にキルを取り切れるわけでも蓋ができるわけでもない。
客観視すると随分と中途半端だなという感想だ。
オリジナルで蓋もするし展開もするしキルも取れる先達が如何にビルドが上手いかを痛感するばかりである。
先に述べた様に筆者も最近は新しいテーマをきちんと触る様になってきた。
その姿勢が出来てきた、に近いかもしれない。
好きなデッキにいつか何かを還元出来ることを願って環境デッキを学んでいこうと思う。
一先ずは環境デッキを握ってビギナーズと初心者CSの門を叩くところからだろうか。
師匠に教えてもらった事を実践したいと夢に見つつ本noteを終えるものとする。
思考を吐き出した感想
ドス黒いストレスの塊の様な暗い気持ちが吐き出し終わり、少しばかり思考がクリアになった様に感じる。
私は好きなデッキは環境で戦えるか否かに限らず出来うる限り勝てる様強く作りたいと考えるタイプだ。
なので対面は常に最新の環境想定、バカらしく思われるかもしれないがそうやってsinを考えていた。
そのせいかもしれないが圧倒的に強い相手へ無謀なガードを掲げるばかりで自らのデッキの安定感は疎かになっていた。
パワーが低いデッキで勝ちを拾うのであれば安定感を捨て、博打に出る他ないとは思っているが回らなくなるまで安定感を捨てるのは土俵にすら上がれなくなる愚行である。
このデッキがギアとフィールド魔法合わせ引きという方針の中で私の考えうる限界だと思っている。
後、現実の競技に出にくい環境ではあるがそこに甘えて机上の空論を叩き続けたのはあらゆる意味で恥であると振り返って思う。
(破綻した考えを無理に突き通したのが間違い)
出来ることをやり切ったのではないかと思うとかなり心は楽になるし執着が和らぐのを感じる。
ゴールや目的地のない思考のマラソンを辞められた、つまり新しい知識を入れる余裕ができたということである。
私は遊戯王を触っている間、常にsinにのみ思考リソースを消費していたように思う。
定期的に行き詰まり、嘆き、怨嗟を吐き捨ててはまた思考する。
ずっとこのサイクルから抜け出せなかった。
かなり省略したとはいえsinに対する考え方を客観視しながら書いたこのnoteだが、個人的には書いて良かったと思っている。
所詮自己満、拘りもあっていい、だが線引きを間違えない。
この理念を思い出すことができた。
出来る事と出来ないことは存在するのだから諦めは肝心である。
まだまだ未練がましく触るだろうが向き合い方は確実に変わるだろう。
何年も停滞していたこの思考がようやく変わる事に歓喜してやまない。
私はようやく前に進める。
