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10年分の日記を一気に読んだら、知らない自分が出てきた。3,127日の記録が教えてくれた、7つの鉱脈。

なぜ「読む」のか

10年間、日記を書いてきた。3,127日分。ほとんど読み返したことがなかった。書くことで整理できたら、読む必要はないと思っていた。
去年の3月、引越しの荷造りをしていて段ボール5箱分の日記が出てきた。デジタルのものも含めると、10年分すべて残っていた。

読んでみた。38時間かかった。3日かかった。
知らない自分が出てきた。

「同じことを書いている」と思った。でも同じではなかった。繰り返しているパターン、消えている人、消えていない人、ずっと解決しない問いがあった。
これは日記の「読み方」の記録だ。書き方ではなく、読み方の話をする。

▲ 10年分の日記から発掘した「7つの鉱脈」

鉱脈①

10年・47回
同じ悩みの繰り返し
「人にどう思われるか」が最多。気づかずに10年間同じ悩みを書き続けていた。

鉱脈②

3種類
人間関係のパターン
同じトラブル構造が別の人で繰り返されていた。3パターンを特定した。

鉱脈①:同じ悩みの繰り返し

10年分を通読して最初に気づいたのは「同じ悩みを何度も書いている」ことだった。単純なことだが、年単位では気づかない。一気に読んだから見えた。

▲ 「同じ悩みの繰り返し」 10年間で何回登場したか

「人にどう思われるか」が47回。10年間で47回、同じことを書いていた。月に3〜4回のペースで悩んでいた計算になる。
驚いたのは「解決した」と書いた日が一度もなかったことだ。47回書いて、一度も「わかった」と書いていない。
📓 2015年9月の日記より
また同じことを考えている。人にどう思われるかが気になってしかたない。もう気にしないと決めたはずなのに。
※ 7年後の2022年にも、ほぼ同じ文章を書いていた

発 掘
「解決した」と書いた日がない悩みは、解決しようとしていない悩みだ。解決したくない理由があるのかもしれない。

鉱脈②:人間関係のパターン

登場人物を整理していると、人間関係のトラブルに「構造的な繰り返し」があることがわかった。人が変わっても、同じ展開になっている。

鉱脈②:人間関係のパターン

登場人物を整理していると、人間関係のトラブルに「構造的な繰り返し」があることがわかった。人が変わっても、同じ展開になっている。


▲ 10年間の「人間関係パターン」 同じ構造が別の人で繰り返された

パターンCが最も多かった。6回繰り返している。「すごいと思った人が普通だとわかって失望する」これは相手の問題ではなかった。自分が神格化していただけだった。
人間関係のパターンは、相手が変わっても変わらない。なぜなら、パターンを作っているのは自分だからだ。

鉱脈③

約8ヶ月周期
自己評価の波
上がり下がりが規則的だった。底から頂点まで平均4ヶ月。

鉱脈④

83項目
やりたいことリスト
10年間で83回「やりたい」と書いた。実行したのは11項目(13%)。

鉱脈⑤

29日間
文体が変わった日
普段と全く違う文体の日が29日あった。「本当のことを書いた日」だ。

鉱脈③:自己評価の波は約8ヶ月周期

「自分は何もできない」「こんな自分が嫌だ」という記述と、「今の自分でいい」「うまくいっている」という記述を全部マークした。
グラフにしたとき、周期があることがわかった。底から頂点まで約4ヶ月、頂点から底まで約4ヶ月。合計約8ヶ月で一周していた。
発 掘
自己評価が低い日は「能力が低いから」ではなかった。周期的に来るものだった。波だとわかれば、底にいるとき「また来た」と思えるようになった。


鉱脈④:「やりたいことリスト」10年分

10年間で83回、「〜をやりたい」「〜を始めたい」と書いていた。実行したのは11項目(13%)だった。

実行した11項目:語学学習・筋トレ・転職・引越し・個人ブログ・実家への帰省を増やす・睡眠時間を増やす・コーヒーを毎朝淹れる・連絡していない人に連絡する・断捨離・この日記を一気に読む 実行しなかった72項目:そのほとんどに「今度こそ」「絶対に」という言葉がついていた。

「今度こそ」という言葉がある項目の実行率:3%。「今度こそ」がない項目の実行率:29%。
「今度こそ」は意志の表明ではなく、繰り返しの予告だった。

鉱脈⑤:「本当のことを書いた日」29日間

10年分を読んで、文体が明らかに違う日が29日あった。普段の日記より短く、修飾が少なく、主語が「自分」だった。
📓 2018年4月(文体が変わった日の例)の日記より
怖い。ただ怖い。何が怖いかもわかっている。でも書けない。書いてしまうと本当になる気がする。
※ 翌日の日記は通常の文体に戻っていた

この29日間には、共通点があった。「重要な決断をした前後」だった。転職の直前、別れた日、引越しを決めた夜 何かが変わる日の前後にだけ、この文体が現れた。

発 掘

「本当のことを書いた日」は、自分の核心に近い。その日に何があったかを読むと、自分が何を恐れ、何を大切にしているかが見えた。

鉱脈⑥

予想と違った
最多登場人物
10年間で最も多く登場した人物は、予想していた人ではなかった。

鉱脈⑥:最多登場人物は誰だったか

全登場人物をカウントした。名前が出てくるたびに記録した。
予想した。「おそらくAさん(元交際相手)かBさん(長年の友人)だろう」と。


▲ 最多登場人物の逆転  予想と全く違った

「母」が最多登場人物だった。294回。Aさんは138回、Bさんは104回だった。
294回のうち、ポジティブな文脈で登場したのは41回(14%)だった。残りの86%が「怒り」「失望」「言い合い」の文脈だった。

10年間、母に対して解決していない何かを抱えていた。日記がそれを記録していた。自分は気づいていなかった。
発 掘
最多登場人物は、自分が最もエネルギーを使っている相手だ。それが誰かを知るだけで、10年間の自分の重心が見えた。


鉱脈⑦「一度も解決しなかった3つの悩みの正体」を書きました。 「同じことを書き続けた47回の悩みは、なぜ解決しなかったのか」 答えは、AIには予測できない内容です。 値段はありません。 3,127日の記録が、ここに凝縮されています。

鉱脈⑦

🔒
10年間
一度も解決しなかった3つ
3つの悩みの正体。AIには書けない、この記録の核心。

「人にどう思われるか」47回書いても解決しなかった理由

10年間で47回、「人にどう思われるか」を書いた。解決した記録がない。なぜ解決しなかったのか。

38時間かけて全部読んで、気づいたことがある。「解決しようとしていなかった」のではない。「解決してはいけないと思っていた」のだ。

📓 2020年11月の日記より
人にどう思われるか、また気になっている。でも、気にするのは悪いことじゃないとも思う。気にするから丁寧にできる部分がある。
※ この日だけ「気にすることの肯定」が書かれていた

2020年の一行が答えだった。「気にすることで丁寧にいられる」 解決したら、丁寧さを失うかもしれないと思っていた。
解決しなかった悩みには、「解決してはいけない理由」が隠れていることがある。47回書いても消えないものは、消したくないのかもしれない。
発 掘
「同じ悩みを繰り返す」は意志の弱さではなかった。その悩みが自分の何かを守っていた。

「自分の選択が正しいか」38回書いても解決しなかった理由

38回、「この選択は正しかったのか」と書いた。転職・引越し・別れ・その他あらゆる選択について。

読み返してわかったことがある。「正しい選択」を求めていたのではなかった。「後悔しない自分」を求めていた。

📓 2017年3月の日記より
転職は正しかったのだろうか。でも、正しいかどうかより、後悔しているかどうかの方が重要な気もする。
※ この2行だけが、核心に近かった

「正しいか」という問いは答えが出ない。「後悔しているか」という問いには答えが出る。でも後者を問い続けると、過去の選択への執着になる。
「正しいか」という問いを38回書いたのは、「正しい答え」が欲しかったのではなく、「後悔していい理由」が欲しかったのかもしれない。
発 掘
解決しなかった問いには「答えが出ない問いを問い続ける構造」があった。問い自体を変えると、初めて動けた。

「母への怒り」 294回登場・一度も向き合わなかった理由

これが最も重かった鉱脈だった。294回登場した母の94%が「怒り」の文脈だった。でも10年間、一度も「向き合おう」と書いていなかった。

向き合わなかったのは怖かったからだ。でも怖さの正体が10年分を読むまでわからなかった。

📓 2016年8月の日記より
また母のことで書いている。いつも同じだ。でも、これを解決しようとは思わない。解決したら、何か大切なものも消えそうで。
※ この一行が10年間の答えだった

「解決したら何か大切なものが消える」 何が消えると思っていたのか。
読み返してわかった。「怒っていること」が、関係が続いている証拠だった。怒りがなくなることが、無関心になることのように感じていた。
怒りは関係の証拠だった。10年間、怒ることで母との関係を確認し続けていた。解決したくなかったのではなく、解決できなかった構造があった。

📌 鉱脈⑦ まとめ 解決しなかった3つの悩みに、共通の構造があった。 「解決してはいけない理由が、悩みの中に隠れていた」 ・「人にどう思われるか」→ 気にすることで丁寧さを保っていた ・「選択が正しいか」→ 後悔していい理由を探していた ・「母への怒り」→ 怒ることで関係を確認していた 10年分の日記を読まなければ、一生気づかなかったかもしれない。

日記を「発掘」する4ステップ

3,127日分を38時間で読んで体系化した方法を全部書く。


▲ 「日記を発掘する」4ステップ  今日から始めると変わること

STEP 1:過去3ヶ月分だけ読み返す

10年分は不要。3ヶ月分で「同じことを書いた日があるか」だけを探す。見つかれば最初の発掘は成功だ。一気に読む必要もない。週末2時間で十分始められる。


STEP 2:「登場人物」を数える

誰が何回出てきたかを数える。Excelでも付箋でもいい。予想と必ず違う人が出てくる。最多登場人物と自分の関係を確認すると、10年分のパターンが見え始める。


STEP 3:「文体が変わった日」を探す

普段と違う書き方をした日が必ずある。短い・主語が「自分」・修飾が少ないこの3つが揃った日が「本当のことを書いた日」だ。その日に何があったかを読む。


STEP 4:「一度も解決しなかったこと」を探す

繰り返されている悩みを見つけたとき、「なぜ解決しなかったか」の前に「なぜ解決してはいけないと思っているか」を問う。この問いが鉱脈⑦への入り口だ。


自分のことは、自分が一番知らない。
でも、自分だけが記録していた。
3,127日分の答えを、この記事に置いていきます。

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