⑧「まだ大丈夫」と思ってしまう理由
競売や任意売却の現場に関わる中で、
強く印象に残っていることがあります。
それは、
状況がかなり進んでいるにもかかわらず、
「まだ大丈夫」と感じている人が少なくなかったことです。
もちろん、楽観しているというよりは、
そう考えざるを得ない状況もあるのだと思います。
今月さえ乗り切れば
来月には何とかなるかもしれない
少し様子を見てから動こう
そうした判断は、特別なものではなく、
誰にでも起こり得るものに見えました。
ただ、その間にも、
手続きや状況は少しずつ進んでいきます。
そして気づいたときには、
選択肢がかなり限られている。
そんな場面もありました。
もう一つ感じたのは、
「使える制度を知らないまま進んでしまう」ケースです。
本来であれば、
補助金
職業訓練
各種給付や還付
といった制度に触れることで、
状況が変わる可能性もあったのではないかと感じる場面もありました。
ただ、これも特別な話ではなく、
どこで知るのか分からない
調べる余裕がない
自分には関係ないと思っている
といった理由で、
結果として使われないままになっていることもあるように見えました。
「まだ大丈夫」と思っている時間と、
本来使えたかもしれない選択肢が、
すれ違ったまま進んでいく。
現場で見ていて感じたのは、
問題の大きさそのものよりも、
「どのタイミングで気づけるか」が、
その後に影響しているように見える、ということでした。
特別な人の話ではなく、
気づかないまま進んでしまう構造。
その中に、
「まだ大丈夫」という感覚があるのかもしれません。
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