あれだけ勉強したのに、試験を受けることすらできなかった

  • 「電験三種受験のときの話です。」

👉「この時の経験により、より慎重に行動するようになりました。」


あの日、試験会場に向かうはずだった時間、私はベッドの上で熱にうなされていた。

前日はいつも通り勉強を終え、机の上には使い込んだテキストとノートが並んでいた。
過去問も一通り回し終え、「あとは体調を崩さないだけ」と思っていた年だった。

それが一瞬で壊れた。

コロナという名前を告げられた瞬間、頭は真っ白になった。
予定していた時間は、静かに過ぎていった。

ベッドの横で揺れる時計の秒針が、
今まで積み上げてきた時間を消し去っていくように感じられた。

勉強した時間は、果たして「無駄」だったのだろうか。

テキストに書いた線も、頁を折った跡も、
ちゃんと自分の中に残っているはずなのに、
会場に向かえなかったという事実が、
すべてを「0」にしてしまったような気がした。

数日間、何も手につかなかった。

「何のために、あんなに勉強していたんだろう」
「なぜ、よりにもよって今年なんだろう」

そんな言葉が、頭の中をぐるぐる回った。

どれだけ準備しても、
会場に立てなければ評価は「0」になる。

この現実は、試験勉強のどのテキストにも書かれていない。

でもそれは、単なる理不尽な出来事だったのだろうか。

それとも、本当に学んだことは何一つ残っていないのだろうか。

その答えは、まだ出ていない。


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