スタートラインに立てていない、という感覚
「20代後半の話です。」
👉「社会は未経験に厳しい。この経験が数年後の就職に大きく影響しました。」
「宅建を取れば就職に有利」――そんな言葉を、どこか他人事のように聞いていた。
当時の私は、不動産業界への転職活動の真っ只中にいた。
応募しても返事すら来ない日々。
メールボックスは空のまま、無反応という事実だけが突きつけられる。
面接にすら呼ばれない。
“未経験・資格なし”という条件は、重くのしかかった。
どれだけ応募しても、スタートラインに立っている感覚すらなかった。
「資格がないと、信用すらされないのかもしれない」
そんな思いが、次第に自分の中で強まっていった。
そのころの勉強は、確かにしんどかった。
仕事と両立しながらの時間は、想像以上に長く感じられた。
そして合格発表の日、
心のどこかでこう思っていた。
「これで、何かが変わるのだろうか?」
喜びより先に、そんな疑いが頭をよぎった。
その後、再び就活を始めると、確かに反応は違っていた。
書類で落ちない。
面接に呼ばれる。
企業の視線が、自分を「候補者」として扱っている気がした。
でも、ふと思う。
それは単に資格の力なのか。
それとも、資格を取った自分自身の見え方が変わっただけなのか。
本当に、大きく何かが変わったのだろうか。
まだ、自分には答えが出ていない。
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