【詩メルヘン】朔太、焦(あせ)る。
朔太は焦っていた。
じじ様の命を救う「命の蓮」
その蓮で掬った水を一口飲めば
どんな病も癒やされるという
その蓮が見つからないのだ。
朔太はとうに焦っていた。
蓮を見つけるのに必要な
飼い獣オヨヒビコを連れてきたが
それが突然いなくなり・・・なす術なく
朔太は必死で彷徨い探す。
朔太はさらに焦っていた。
「ここにいたのね!?」涼やかな声が響く
朔太はゆっくり目を上げる────────
辺り一面はすっかり光珠に包まれていて
そこには竹籠を持った娘が立っていた。
朔太はもっと焦っていた。
その竹籠には「命の蓮」が!? オヨヒビコも傍にいいる。
「この子が心に話しかてきたの」娘は飼い獣指して言う。
「籠を貸してくださいな」「手伝ってくださいな」って、
「蓮を取って、あなたの所に行くように」って・・・
朔太は徐に焦っていた。
「これ、探してたんでしょ?」
娘は竹籠を朔太に渡す。
娘は明るい笑み残し 想いを残し
そっとそこから立ち去った
朔太は満面の笑みで焦っていた。
さあ、オヨヒビコおいで!! グズグズしちゃいられない。
じじ様が早く元気になるように
早く笑顔になるように
早くお家に帰らねば────────と・・・ね。
( 了 )

片桐みかんさま
今回も、宜しくお願い致します。
