「中学生」以外にも読んでほしい名著
興味深い本が出ました。
自分が岩波書店から本を出すとは思ってませんでしたね〜
— 今村翔吾 (@zusyu_kki) June 13, 2025
私の講演の依頼比率って実は、教育50%、経営30%、歴史20%くらいなんですよね。歴史小説家なのに。笑
講演で子どもたちや、保護者さんに話している事をさらに分かりやすく。そして、本だからこそ伝えられることも書きました。 https://t.co/3SvNkyAAni
歴史&時代小説家・今村翔吾さんの「運命を変えるチャンスはなぜか突然やって来る」(岩波書店)です。124ページで定価は税込1595円。岩波ジュニアスタートブックス(ジュニスタ)の新刊とのこと。
恥を忍んで告白します。同シリーズは2021年の3月に創刊されていますが、初めて存在を知りました。不勉強で申し訳ない。「岩波ジュニア新書」と何が違うのかが気になり、公式サイトを見てみました。
↑によると、ジュニア新書は208~256ページ程度。新書版で「中学・高校生、大学生から一般」が対象です。一方、ジュニスタは112~128ページ。新書よりひと回り大きいB6判で「中学生を対象にした学習入門シリーズ」とのこと。でも大人が読んで悪いということはないでしょう。むしろ新鮮な発見が多いかもしれない。
仕事帰りに買おうとしたら、まさかの在庫なし。しかも売り切れではなく、入れていなかったようです。
忙しいのはわかります。岩波書店の本が買い切り(返品不可)であることも。でもこれは置いておいてほしい。小説家になるという夢を叶えた今村さんの熱いアドバイスを子どもたちへ届けたいから。特にかつての自分みたいな作家志望の中学生に。
学生の頃、先生や親に助言を求めても「たくさん本を読め」「いろいろな経験をしろ」みたいなわかりきった答えしか返ってきませんでした。しかも「おまえなんかがなれるわけない」「現実を見ろ」という見下した感じが必ず付随してくる。いつしか誰にも相談しなくなりました。
子どもは、多くの大人が考えているほど能天気ではありません。「大丈夫、君なら絶対なれる」なんて無責任な断言は欲していない。具体的に何をどう学べば夢に近づけるのか、なぜそれが必要なのかを切実に知りたがっているのです。
他店で買い、あっという間に読了しました。期待していたことはもちろん書かれています。でもここでは、べつの箇所を紹介させてください。
ただ、ひとつ言いたいのは、世の中には、やりがいも無くて収入も少ない仕事というのもたくさんあるということです。そう思いながら仕事に就いている人もたくさんいるということを知っておいてほしい。
そういう人たちによってこの世の中は支えられているんです。そういう人は君たちの身近にいるかもしれないし、もしかしたら君たちのお父さんやお母さんもそうかもしれない。
読みながら泣きそうになりました。今村さんはこういう人なのです。「じんかん」(講談社文庫)や「塞王の楯」(集英社文庫)など、彼の作品から幾度となく同種のメッセージを受け取っています。
最低賃金で働く非正規雇用の書店員も、あるいは「そういう人」かもしれない。世の中に不可欠だという自負を抱きつつ、たまに気持ちが揺らぐこともあります。何もかも投げ出したくなる夜も。そんな時に、彼の言葉がどれほど励みになったか。
中学生だけではなく、老若男女すべてにオススメの名著です。ぜひ。
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