#1083 漫画論80|ONE OUTS(ワンナウツ)
漫画論、以前にLIAR GAMEで紹介した甲斐谷忍先生の最高傑作との呼び声も高い、ONE OUTS(ワンナウツ 人によってはワンアウツ)に関して本日は紹介しましょう。
ONE OUTS(ワンナウツ)とは?

ビジネスジャンプで1999年から連載されていた、かなり腐敗したバージョンの日本のプロ野球を描いた作品です。
舞台はパ・リーグ。
埼玉県の建設会社・彩川組がスポンサーとなる球団・彩珠リカオンズは地元からの人気はあるがとにかく弱いという阪神的なチームで、数年優勝経験が無い万年Bクラスの球団でした。
オーナーの彩川も「チームが負けても儲かればいい」という感じの球団愛が皆無のオーナーだったりします(ある意味、選手や監督はノビノビやれるのかなと思ったりもしますが)
そんな球団に、ひょんなことから沖縄で賭け野球をやっていた渡久地東亜が加わることとなり、この渡久地を中心にこの弱小球団の快進撃が始まる、というのが物語です。
で、この渡久地がこの守銭奴のオーナーに持ち掛ける契約が面白いんです。

「アウト1つ取ったら500万円くれ」「その代わり失点1点につき5,000万円払う」という契約で、完全試合だったら1億3,500万円貰えるんですが、3失点したら-1,500万円というなかなかエグい契約です。
で、渡久地がこの会長から「金をむしりとる=チームが勝利する」という事になるのですが、この渡久地が人心掌握に長け、ブレない哲学を持ち、他人の心を読むメンタルモンスターで、そうした部分での駆け引きや心理戦などが非常に面白いです。
この辺の「反則のし合い」なども面白いですね。

そして、こんな感じでスリルを楽しむ感じも勝負師でカッコいいですね。

そんな感じで「プロ野球漫画として楽しい」と言うよりかは「ビジネス漫画」として面白いですね(野球も野球で面白いですが)
ONE OUTS(ワンナウツ)で参考になる渡久地理論BEST10
10位 プロは勝つのが仕事

野球のプロは…野球をするのが仕事じゃない
勝つのが仕事だ
この辺はまさにその通りですよね。
「一生懸命やればよい」とかのプロセスや過程はどうでもよくて、大事なのは「結果」ということです。
スポーツ界は勿論、ビジネス界にも通じる格言ですね。
9位 動けば必ず何かが変わる

自分が動かなければ 何も変わらない
そして動けば 必ず何かが変わる
何もしないで諦めるのも論外ですが、「誰かが何かをしてくれるだろう」という都合の良い事って、大抵怒らないのが世の常です。それはスポーツ界でもビジネスの世界でも同じですね。
なので、自分で行動しなさいよという話ですし、動けば必ず何かが変わるという言葉。いい言葉です。
8位 俺が戦う相手は「今日の」マリナーズ

今日俺達が戦う相手は過去のマリナーズじゃない 今日のマリナーズだ
お前らのやっていることは昨日のマリナーズの亡霊を見て
今日のマリナーズにビビっているだけだ
このマリナーズというチームがなかなかエグく、前日の試合でボロ勝ちしてチームメイトは気落ちしているんですけど、過去のことより大事なのは今であるという事を渡久地は言ってます。この辺もなかなか深いですよね。
データとかマーケティングが不要という訳ではなく、過去の実績とか経歴も大事だけど、結局は今から未来に向けて何ができるかの方が大事だということですね。なかなか深い言葉です。
7位 現実逃避の今までと何も変わっていない

「心を入れ替えた」「次からがんばる」
・・・それって 現実逃避の今までと何ら変わっていねーじゃねェか
身につままれる話ですね・・・笑
6位 一度通ってしまった不正は正義

一旦通ってしまった不正
それはもはやイカサマでも反則でもない 正義だ
これも本当にその通りですね。
ビジネスの世界、奇麗ごとだけじゃ通用しないので、堂々とズルをすることも大事だったりしますね。
5位 勝つチャンスを探さない奴は真の弱者に成り下がる

野球はゲームだ
弱者にも勝つチャンスが与えられている遊技だ
「自分は弱いから」「自分にはできっこないから」
そうやって勝つチャンスを探すことすらしない奴は真の弱者に成り下がるぞ
前述の「動けば~」にも通じるものがあります。
弱者の中でも真の弱者になってはダメだから、とにかく行動をしようということですね。
4位 自信とは「楽観的勘違い」

勘違い 大いに結構じゃないか
自信とは「楽観的勘違い」だ
今このチームにはそれが必要なんだ
これもいい言葉ですね。
一歩間違えたら過信なんでしょうけど、ポジティブシンキングの方が圧倒的に良いという話なんですよね。
3位 弱点を補うより程長所を伸ばすべき

何でかね 日本人ってのは
弱点を見つけるとそれを消すことばかりに固執する
だが大抵は上手くいかないだろう だったらなんで
「弱点をも補って余りあるほどまで長所を伸ばす」
そういう発想にならないかね
これはまさに日本な感じですね。
画一的を求められるというか、正六角形を求められるんですよね。
ただ、この辺は最近の指導者は変わってきている感じもしますし、中村俊輔の指導者は右足を鍛えることをそこまで求めなかったので、あのワールドクラスの左足が生まれたとも言われています。
スポーツ界は変わってきている感じがしますね。
2位 真のチームワークとは

まず失敗例から言うと「全員野球」「メンバー1人1人の力を合わせる」という、よくあるチームワークのあるべき論に関しては渡久地先生は全否定!笑


「俺が」なんだよ 「俺が」チームを勝たせるんだよ
「俺がやる」って、もしメンバー全員がそう思ったら
物凄いパワーになると思わねーか?
それが真のチームワークじゃねーのかな?
この菅平の発言の後、渡久地先生は「大正解」と褒めます。
確かに本当にその通りですね。
色々と考えさせるコメントだったりします。
1位 勝つとは


勝つというのは力において相手を上回る事でも
ましてや幸運を待つことでもない
勝つとはすなわち・・・
負かす事
蹴落とす事
躓いた奴を踏み潰す事
ドブに落ちたイヌを棒で沈める事
ぱっくり開いた傷口に塩をすり込む事
この発言が一番印象に残ってます。
まさにそうなんでしょうけど、こうして言語化すると本当にエグい世界ですよね。
ただ、その通りですよね。生きるためには奇麗ごとだけでは生きていけないということをこの漫画から僕は学びました。
まとめ
そんな感じでONE OUTS、主人公が煙草吸って女抱く悪党で、超人的な能力は無く、チームワークに関しても重視しないという、これまでの野球漫画の概念を覆す漫画ではありますが、メチャクチャ面白いのでぜひ読んでみましょう!
