#1477 アプリ論44|マンガワン
本日は話題の「マンガワン」というアプリについて紹介してきましょう。
まずはその前に「マンガアプリ」に関して紹介したいと思います。
マンガアプリとは?

マンガアプリはここ10年で急速に拡大し、現在では漫画市場の主流が「紙→スマホ」へ移行しています。
うすうすは感づいていましたが、紙よりも電子の方がシェアを広げており2023年の漫画市場は約6,937億円だったようですが、売上電子コミックの売上が48,30億円に対し、紙コミック単行本1,610億円という感じで、つまり電子が約70%、紙が約30%という感じでダブルスコアで差をつけられているんですね・・・
漫画のデジタル化の変遷
電子書籍黎明期(2000〜2012)
電子書籍が普及しても漫画の電子化はほぼ進んでいませんでした。
kindleやiPadが登場しても「読みにくい」「画面が小さい」「決済が面倒」などの理由であまり普及がしていなかったようですね。マンガアプリ誕生期(2013〜2016)
スマートフォンの普及で漫画アプリが急増します。
この時代に生まれた重要なビジネスモデルが「待てば無料」モデルで、
1日1話無料とか、23時間待つと次が見れるとかの仕組みが功を奏し、無料ユーザー → 課金ユーザーへ転換が成立しました。プラットフォーム戦争(2017〜現在)
2017年以降、マンガアプリは巨大市場になります。
多くのIT企業や出版社が参入し、パイの奪い合いをしている感じで、この辺は音楽業界と一緒ですね。
マンガアプリ業界の勢力図
漫画アプリ業界は3勢力に分かれています。
IT企業(巨大プラットフォーム型)
今強いのはこのIT企業(プラットフォーム型)ですね。
特に強いのがピッコマで、運営会社のカカオピッコマは日本の電子コミック売上でトップクラスです。
LINEマンガも、LINE Digital Frontierが運営し、日本最大級のユーザー数を持っています。
この辺はマーケが強く、縦読みでできたりとか、その辺が非常にいい感じなんですね。出版者型
出版社は独自のIPを持っているので、出版社も持つべくしてアプリで魔ℊ名を配信しております。
「ジャンプ+」「マガポケ」「マンガワン」などがあります。電子書店
あとは書店がデジタル化するというもので、それが「Kindle」「ebookjapan」ですね。
マンガアプリの収益構造
IT企業型の場合、出版社の垣根を越えて多くの作品を配信していますが、この辺が実は余りよく分かってなかったので勉強してみました。
漫画においては、ここは実は「出版権」と「配信権」が関係しています。
漫画の権利構造は基本的にこうです。
著作権 → 作者
出版権 → 出版社
配信権 → 契約で許可つまり出版社が必ずしも配信を独占しているわけではありませんし、出版社としても独占しない方がメリットがあったりするようです。
電子コミックの売上に関したは下記のような感じで分配されるようです。
売上(100%)
↓
プラットフォーム(30〜50%)
↓
出版社
↓
作者へ印税具体割合は公開されていませんが、アプリ側が約30%前後取るケースが多いので、残りの70%を出版社と作者が分配するという図式ですね。
そんな感じもあって、出版社はIT企業に漫画を渡すとライセンス料も入ってくるので出版社も漫画家も嬉しいし、ユーザーが多くて集客力が違うので「提供しない理由が無い」という感じなんですね。
マンガワンとは?

漫画アプリ マンガワン は、日本の出版社 小学館 が運営するスマートフォン向け漫画配信サービスです。2014年に開始され、累計ダウンロード数は3,000万以上に達する国内有力の漫画アプリの一つです。
なので上記の分類でいうと「出版者型」にカテゴライズされるものですね。
これまで紹介した漫画でいうとコロコロやサンデー系ですね。
あとはまだ出し惜しみして紹介していない「ビッグコミック」系も対象となります。
マンガワンの特徴
1. オリジナル作品中心の漫画アプリ
マンガワンの最大の特徴は、アプリ発のオリジナル作品が多いことです。
例えば以下のような作品がアプリからヒットしています。
「ケンガンアシュラ」「灼熱カバディ」「出会って5秒でバトル」「血と灰の女王」「裏バイト:逃亡禁止」で、これらはアニメ化・ドラマ化などメディア展開も多く、アプリが漫画IPの発掘・育成の場になっています。
素子て言うまでもなく小学館の既存作品(スピリッツやサンデー作品)も掲載されるため、「新作オリジナル」「人気雑誌作品」の両方を読める構造になっています。
2. 「ライフ制」の無料閲覧モデル
マンガワンはライフ(スタミナ)方式の閲覧システムです。
1話読む → ライフ1消費
ライフは 1日2回(9時・21時)回復
基本無料だが、課金すればすぐ読める
そんな感じで「毎日少しずつ無料で読める」設計になっており、これはソーシャルゲームのスタミナ制に近いUXで、継続利用(デイリーアクティブ)を高める設計となっております。
3. 会員登録不要で利用可能
多くの漫画アプリはアカウント登録が必要ですが、
マンガワンはダウンロード後すぐ読めるというシンプル設計です。
これにより初期ハードルが低く、若年ユーザーの導入がしやすいというメリットがあります。
4. 新人作家の登竜門
マンガワンは新人発掘にも力を入れています。
例えば「#マンガイチ」投稿企画という仕組みがあり、SNS投稿から作品を審査して「編集担当がつく」「連載化のチャンス」が生まれます。
つまりマンガワンは漫画アプリ + 作家発掘プラットフォームでもあります。
マンガワン事件とは?

そんな感じのマンガワンですが、色々と揺れております。
アプリ自体には非は無いのですが、とある漫画の原作担当と、担当編集と、出版社がかなり非人道的な的な行為をしており、叩かれるべくして叩かれております。
事件の詳細は省きますが、『堕天作戦』の作者である山本章一というサイコパスが被害者女性にクソエグいことをして、児童買春・ポルノ禁止法違反(製造)の罪で逮捕・略式起訴され罰金刑を受けて連載を中止しました。
で、被害者が「連載再開は認めてもよいが、休載理由が被告の逮捕であったことを公表すること」と言っていたにも関わらず、別のペンネーム「一路一」に変更して、新連載『常人仮面』の原作者として起用するという残念な展開で、守るべきは会社に利益を出してくれる山本章一と判断したようです。
腐ってますね・・・
その姿勢を社会的に叩かれていますし、漫画作者も「私の漫画は掲載を引き下げてくれ」みたいな運動が起きていて、恐らく漫画家志望達も他の出版社に流れるでしょうし、マンガワンというか出版社はかなり信頼を失墜し、収益が落ちることは致し方ないでしょう。
被害者女性の訴えの通り、素直に山本章一の犯罪行為を公表して、同じ名前で復帰させればよかったのに、と思います。後の祭りですが・・・
まとめ
そんな感じで話が色々と二転三転してしまいましたが、とにかく漫画のデジタル化というかコミックアプリ業界はなかなか深いですね。
今回は事件から逆算してマンガワンについて紹介しましたが、ピッコマとかも調べてみたいと思いました。
では今日はこの辺で。
