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小泉悠『現代ロシアの軍事戦略』読んだ

丸の内OL(27)、ユーリィ・イズムイコなどの二つ名で知られる小泉悠氏の近著読んでみた。

こういう情勢だから読んでみたのだが、普通に面白かった。もっと早くに読んでおくべきだった。

ロシアは経済規模からして西側諸国と正面切って戦うことは現実的ではない。だから電子戦、情報戦を含むハイブリッド戦争を行ってきた。もちろんカラー革命のような事態を防ぎたいという意図もあるだろう。

軍事力を考慮して、シリア、クリミア紛争、ナゴルノ・カラバフ戦争などでは限定的な介入にとどめてきた。しかしリアルな軍隊は強いという印象も残した。やはり正規軍は強いのであって、ロシアは効果的に介入してきたと言える。戦争や紛争は人と土地をめぐって行われるのだからどこかでリアルな軍隊が絡んでくるのである。

限定的介入とは、ウクライナとかジョージアとか旧ソ連諸国がNATOやEUに加盟しなければよいという目的で行われるものである。ではより本格的な戦争についてはどうかというと、NATOと通常戦力でやりあっても勝てるわけないから、核兵器に依存することになる。実際、演習においては核兵器重視となっている。

本書はちょうど1年前に出版されており、先月のウクライナ侵攻が答え合わせとなっている感がある。限定的な介入であれば優位に立てるが、本格的な戦争ではそうではないだろうという本書の論点である。ロシアの苦戦が伝えられているが、それが事実だとすれば、ウクライナ侵攻は限定的ではなくガチンコの戦争のようだ。あるいは一部で言われているように、ロシアの軍事力は過大評価だったのかもしれない。

私の印象としては、結局のところ、ロシアがおそロシアなのは、一つには大量の核兵器の存在、敵も味方も問答無用ですり潰してきたソビエト連邦の記憶によるものであろう。もちろん核の脅威はたぶんリアルなので恐れなくてよいわけではない。

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