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suzukiyutaka
『ウクライナ戦争と世界のゆくえ』読んだ
豪華執筆陣なのでお買い上げ。そういう理由で買うと積読になりがちなのだが、薄くて読みやすいので助かった。
興味深かったのは、アメリカが世界の保安官たることを止めてしまった世界のあり方である。
オバマ政権以降の、アメリカの微妙に腰の引けた態度はロシアの判断に影響を与えたことは間違いないだろう。トランプほど露骨にアメリカ・ファーストじゃないにしても、バイデン政権でもこの傾向は変わっていない。
特に中東についての池内恵さんの論考は面白い。親米的と考えられている、サウジアラビア、イスラエル、UAE、トルコがロシアに対してわりと中立的なのである。これは中東でのアメリカのプレゼンスが低下しているために、地域の安定のためにロシアの力が必要と考えているからだ。
特にサウジアラビアがアメリカからの石油増産要請に応じなかったのは、我が国の生活者をも直撃している。石油の安定供給は米軍のプレゼンスと引き換えなのでしょうがないね、、、
中央アジアのCSTO諸国もまたロシアに対して中立的である。ロシアが重要なパートナーであるのは変わらないとしても、あまり西側とことを構えたくないのであろう。それにナゴルノ・カラバフ戦争でアルメニアがあまりかまってもらえなかったように、CSTOはそれほど強固な軍事同盟ではないのもあるだろう。
中国もまた波風を立てたくないので、基本的に反米的であるものの、ロシアを強固に支持していたわけではなかった(本書は習近平総書記の3期目が始まる前に出版されている)。
台湾への影響については、ロシアが陸続きのウクライナ攻略にあれだけ手こずっているのだから、海を挟んだ台湾について作戦をより慎重なものに変更せざるをえないのではないかとのこと。本当にそうならありがたいことだ。
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