見出し画像

【書籍】この絵本、子どもより大人に効きます

日本では、多数決という「方法」だけが徹底的に教えられてきたように感じる。
本来、憲法の精神における多数決とは、多数が偉いから従う仕組みではない。
多数決の前提には、まず少数意見を尊重する姿勢があるはずだ。
それにもかかわらず、私たちはいつの間にか「多数=正義」という感覚を刷り込まれてきたのではないだろうか。

子どもの頃、私は多数決の便利さに純粋に感動していた。
意見が割れても、手を挙げればすぐに答えが出る。
子どもたちがその手軽さに感動するから、先生たちはますます多数決を「常識」として使う。
話し合いがまとまらない時の、いわば処理技術として。

そこに、十分な議論はあっただろうか。
少数意見を守ろうとする姿勢は、どれほど教えられていただろうか。

私はその違和感を、教科書より大好きだった社会科資料集の中で初めて知った。




1. タイトルだけでドキッとする一冊


『父さんはどうしてヒトラーに投票したの?』
この質問、重すぎませんか?
でも本書は、重たい歴史を子どもの素朴な疑問に変換することで、ぐっと身近に引き寄せてきます。

2. 「怪物」は突然生まれたわけじゃない


この本が教えてくれるのは、
ヒトラーを支持したのは「特別に悪い人たち」ではなかった、という事実です。

仕事がなく、将来が不安で、
「この人なら何とかしてくれるかもしれない」
そう思ってしまった普通の父親たちがいた。

3. 父は悪人だったのか?


物語の中で父は、自分の選択を誇りません。
むしろ、後悔と沈黙がにじみます。
• みんながそう言っていた
• 深く考えなかった
• 他に選択肢がないと思った

この言葉たちは、現代の私たちにも驚くほど似ています。

4. 歴史は「昔の話」じゃない


この本が怖いのは、
ナチスの話なのに、今のニュースと重なって見えるところ。
• 強い言葉を使うリーダー
• 敵を作ることで団結を煽る空気
• 「自分は関係ない」という無関心

だからこそこれは、過去を裁く本ではなく、
未来の自分に向けた警告なのだと思います。

5. 子ども向け?いいえ、大人にこそ刺さる

絵本という形式ですが、
一番胸が痛くなるのは大人です。

「自分なら違う選択ができただろうか?」
読み終えたあと、その問いが静かに残ります。



1. 「なぜ“普通の父親”はヒトラーを選んだのか」
2. 「この絵本、子どもより大人に効きます」
3. 「ヒトラーに投票したのは怪物じゃなかった」
4. 「“知らなかった”は免罪符になるのか」
5. 「歴史が一気に自分ごとになる絵本」



#父さんはどうしてヒトラーに投票したの
#歴史から学ぶ
#ナチスドイツ
#絵本だけど大人向け
#考えさせられる本
#戦争とプロパガンダ
#民主主義を考える
#今読むべき本
#読書記録
#NOTE読書部
#社会を考える

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集