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そこじゃないだろ!ニュース「72歳女性が警備員として万引き犯に立ち向かう時代」

「72歳女性が警備員として万引き犯に立ち向かう時代」


—その裏にある社会の現実と、私たちが考えるべきこと—

「え、72歳のおばあちゃんが警備員?」「怪我までしてるのに…なんでそんな年齢で働かないといけないの?」——そんな声がSNSで飛び交っている。
舞台は愛知県安城市のスーパー。菓子とパン、たった298円の万引きに対し、勇敢に立ち向かったのは72歳の女性警備員だった。

事件そのものは「強盗致傷」。53歳の男が、店外で取り押さえられそうになり、女性警備員に暴行を加えて逃走。幸いにも軽傷で済んだとはいえ、72歳の体には大きな負担だったに違いない。

でも、このニュースで本当に驚くべきは、「犯罪の内容」よりも「誰がその場にいたか」ではないだろうか。



なぜ72歳が警備員として働いているのか?

この問いには、日本社会が抱える大きな課題が詰まっている。

まず、老後の生活費が足りないという現実がある。
「年金だけでは暮らしていけない」「貯金が尽きた」「家にじっとしてるより働いた方が生きがいになる」——高齢者が働く理由は様々だけど、その多くは“経済的な不安”と“社会とのつながり”のためだ。

警備員という仕事は、実は高齢者に人気のある職種でもある。資格があればシフトに入れるし、体力的に過酷な現場でなければ就業できる。だが、現場によっては突発的な危険にさらされることもある。今回のような「万引き犯と接触する状況」はその典型だ。



犯人は53歳の“無職の男”。

こちらも見逃せない現実がある。

つまり、「働き盛り」の年齢の男性が、菓子とパンを盗み、年上の女性を振り払って逃走するという構図。
単なる犯罪ではない、“社会のヒビ割れ”のようなものが透けて見える。

「経済的困窮」「孤立」「無職」「心の余裕のなさ」——これらが複雑に絡み合って、たった298円の窃盗と暴力事件に発展したのだとしたら、それは単なる個人の問題では片付けられない。


この事件が突きつける「働く高齢者」の現実

SNSでこの話題がバズったのは、ただの“万引き事件”ではなく、「72歳の女性が働いていること」に、多くの人がショックを受けたからだ。

「親と同じ歳だ」「こんなに働かせていいのか?」という声がある一方で、「かっこいい」「立派だ」「自分もあんな風に年を重ねたい」と、尊敬の声も多い。

けれど、私たちが本当に向き合うべきは、「高齢者が働ける社会」ではなく、「働かざるを得ない社会」になっていないか?という問いかけだ。

働くことは悪ではない。でも…

もちろん、年齢に関係なく働くことは素晴らしいし、社会参加としての価値も大きい。
ただしそれが、“年金だけでは食べていけないから”“仕方なく”という理由であれば、それはもはや社会のセーフティネットが機能していないという証拠でもある。

「自分の意思で働く」のと「生きるために働かされる」のは、全く違う。

最後に——「その勇気に敬意を。でも、こんな時代でいいのか?」

万引きを防ごうと声をかけた72歳の警備員。
それだけでも立派だし、行動としては模範的ですらある。だけど、その裏にある現実に、私たちはもっと目を向けなければならない。

「高齢者が働く社会」ではなく、
「高齢者が安心して暮らせる社会」こそが、目指すべき未来ではないだろうか。



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